秘書と聞いて、「女性しかなれない職種」「こき使われそう」「社長につきっきり」というイメージを持たれる方も少ないでしょう。
企業によって異なりますが、実際の秘書は男性でもなることが可能で、オンライン秘書などという自由な働き方も存在しています。
また、業務が多岐に渡る上に責任が重いため、大変な面もありますが、その分様々なスキルを見つけることができ、素早い判断能力なども身につけることができます。
秘書の最新情報
IT技術が発達している現代では、『オンライン秘書』というものが登場しています。
これは、優秀な人材であるにも関わらず、子育てや家庭の都合などで、企業に就職できない秘書が多いことや、忙しい企業や社長が優秀な秘書を必要としている背景から生まれたとされています。
通常の秘書と同様で業務内容は多岐に渡りますが、電話やメール、資料作成、データ管理などが全てオンラインで完結するシステムになっていて、自宅や外出先でもスマホやPCがあれば作業できる場合がほとんどです。
通常の秘書を雇うよりも優秀な人材を確保でき、コスト削減にもなることから、導入する企業も増加している傾向にあります。
秘書であると便利な資格
秘書に就くにあたり、持っておくと今後便利な資格を以下で紹介します。
秘書検定
難易度別に、1級、準1級、2級、3級とわかれている資格で、秘書として必要とされる資質や職務知識、マナーなどが学べます。
秘書になるために必ず必要な資格というわけではありませんが、秘書として働いてる人は多くの人が持っている資格で、資格勉強をすることで秘書として必要な知識も事前に身につけることができます。
また、秘書として最低限の知識や教養があるかどうかの判断材料としても利用されることが多いです。
CBS(国際秘書)検定
準CBS資格とCBS資格の2種類があり、日本語と英語の両方を使いこなせるかどうか、人間性は優れているか、実務処理能力はあるかなどの判断材料になります。
特に、英語を使う必要がある、外資系企業や海外取引先が多い企業で重宝される資格です。
ビジネス文書検定
ビジネスに関する資格も、秘書になるために有利な資格です。
ビジネス文書検定は、ビジネスで使用される基本的な文書技術があるかどうかを判断する材料になります。主にメールや文書でのやり取りに関するビジネスマナーを学べます。
基本的なビジネスマナーは身につけていて損はないので、事前に資格取得を兼ねて勉強してもいいでしょう。
ビジネス実務マナー検定
ビジネスを行う上で、必要な人間関係やマナー、判断や行動が適切にできるか、話し方が理解できているかなどを学ぶことができる資格です。
秘書は、社長や社員と関わる以外にも、取引先など外部の人と接する機会もあるため、適切なビジネスマナーが求められます。事前に資格を取得しておけば、プラス要素になるでしょう。
TOEIC
英検やTOEICなどの資格を持っていれば、どのぐらいの英語力があるのか企業側が判断しやすくなります。外資系企業や海外の取引先が多い企業では重宝されるでしょう。
また、語学の資格に関しては、漢字検定や日本語検定と言ったものもあります。書道などもアピールポイントになる可能性もあります。
美しい日本語を使える秘書を求めている企業もあるので、企業の求める人材に合わせて資格を取得するのが良いでしょう。
秘書の仕事内容
秘書といっても具体的にどのような業務を行っているのでしょうか。以下で詳しく説明していきます。
上司のスケジュール管理
秘書は、基本的に社長や上司など一人の人の仕事を管理するケースが多いです。
多忙なスケジュールを抱えてる人がほとんどなので、上司がいかに効率良く仕事を進められるかを管理することが求められます。
具体的には、社内外の会議の予定や、出張に関するスケジュール調整などです。さらに、出張先の移動方法や宿泊施設の予約など、細かいところまで予定を立てることも必要です。
電話やメール対応
上司宛の電話やメールに対応することも秘書の業務の一つ。必要があれば上司に取り次ぎますが、上司宛にくる連絡でも、必ず上司が対応しなければならないわけではありません。
上司への報告が必要か、自分で判断して良いか、また報告が必要な場合は、急ぎでしなければならないのか、後でも大丈夫なのか、など判断することも求められます。
資料等の作成
上司の名前で作成する資料等の作成も秘書が行います。例えば、会議や会合、社内文書などです。
来客対応
上司を訪れてきた来客への対応も、秘書が行います。
事前にアポイントが入っていた相手でも、まずは秘書を通すことが多く、特に予定になかった訪問者に関しては、上司と面会が必要か、企画書を提出するだけなのかなど必ず要件などを伺います。
上司との面会が必要がなさそうであれば他部署や他の担当に引きついだりもします。
秘書は、上司の鏡にもなるので、訪問者に対しても正しいマナーで迎えることが求められます。
雑務
社内外のイベントや、冠婚葬祭といった行事関連の対応も行います。また、上司の身の回りの資料や、データなどの整理整頓、管理も重要な役割です。
上司がいかに働きやすい環境を作るかは、秘書の大切な業務になります。
資料をただ整理するだけではなく、企画案や顧客情報別などでわかりやすいようにファイリングし、顧客データの管理なども日ごろから行い、適切なタイミングで出せるようになれば、上司の業務効率向上に繋がります。
秘書の志望動機の書き方とポイント
志望動機を書く際は、なぜ秘書になりたいのか、秘書の中でもなぜその企業なのかを明確にし、ロジカルにアピールできるようにしましょう。
なぜ秘書になりたいのか
数ある職種の中でなぜ秘書になりたいのかを説明する必要があります。
例えば「自分が前に出るよりも誰かをサポートする方が向いている」「周りに気配りをすることが好き」などといったことを述べるようにしましょう。
また、今までどのようなサポートをして、どのようなことを感じたかなど具体的なエピソードがあると説得力が高まります。
秘書でアピールすべき強み
秘書でアピールした方がいい強みは以下のようなものが挙げられます。
■コミュニケーション能力が高い
上司以外に、訪問者や社員と関わることが多いのでコミュニケーション能力は必須と言えます。アルバイトなどで接客したことがある人は、具体例を交えてアピールしましょう。
■気配り上手と良く言われる
秘書は、常に上司や周囲への細やかな気配りが必要になります。気配り上手かどうかは自分では客観的に判断しにくいため、周囲の印象を聞いてみて判断しましょう。
■計画を立てることが得意
出張先の宿泊先を手配したり、交通手段を確保したりなど、事前のリサーチ、スケジュール管理スキルは必須と言えます。
今まで、旅行の計画やイベント、部活動の練習などでスケジュール管理やリサーチを行った経験がある人は、具体例を用いてアピールすると良いでしょう。
■基本的なパソコンスキルがある
資料作成などもあるので、WordやExcelなど、基本的なパソコンスキルがある場合は重宝されます。
資格を持っていない場合でも、パソコン操作をしている場合は、普段からどのような作業をしているかアピールしましょう。
なぜその企業か
秘書と言っても企業によって求める人材は異なります。
例えば社長など、一人の人の秘書の場合「その人のカラーに合わせた対応」、グループ秘書の場合「物事の優先順位を見極められる判断力」が重視されます。
このように企業によって特徴は異なるため、企業ごとの特徴を把握するためにも企業研究は必ず行いましょう。
実際に書く際は以下のフレームワークに沿って書いてみてください。
(1)志望動機をひと言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか
志望動機の書き方、考え方を詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
関連記事:
・「志望動機の書き方~選考通過率をUPさせる方法~」
・「志望動機の正しい考え方やコツ~「志望動機がない…」と悩んでいる人必見~」
秘書の志望動機のNG例
以下では秘書の志望動機NG例を紹介します。どこがNGなのかについても解説しているので、チェックしてみてください。
私の持っている経験や知識を最大限に活かし、弁護士の先生と二人三脚で仕事をしていきたいと思っております。縁の下の力持ちとして、常に成長しながら、弁護士の先生が最大限の力を発揮できるようにサポートをしたいです。
→自分が前面に出過ぎてる印象を持たれる表現が多いです。また、自ら新しいことを学ぶ姿勢がないと感じられる内容が述べられています。
サポート業務よりも、自分が動く方が向いている人材だと判断されて、本当に縁の下の力持ちとしてサポートできるかどうか説得力がない文章になっています。
秘書の志望動機の例文
実際に選考を通過したESの志望動機の例文および考察から、書き方を学び自身のESや面接に活かしてください。
また、明確なゴールはなく、自分次第でどこまでも成長していくことが出来る仕事だと認識しています。縁の下の力持ちとして、常に成長しながら、弁護士の先生が最大限の力を発揮できるようにサポートをしたいです。
→自分よりも誰かを支えることにやりがいを感じている内容が書かれているため、秘書に向いていると判断されやすいでしょう。
秘書の役割について具体的に述べられているので、業務内容をしっかり認識しているとアピールできています。
秘書に向いていることはアピールできているので、過去の経験などを踏まえて自分の強みなどをアピールできると、さらに良いと思います。
まとめ
秘書の業務は多岐に渡り、責任も大きく大変な面がありますが、その分やりがいがある仕事です。
秘書には様々なスキルや知識が必要とされるため、できる限り多くの知識を学び、企業の求める人材の研究をしっかり行ってから、志望動機を作成するようにしましょう。
志望動機の基礎から応用まで網羅的にノウハウを知りたい方は下記をご覧ください。
関連記事:
「志望動機の書き方・例文」
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