●薬剤師の志望動機では、薬剤師の仕事内容や特徴と絡め、薬剤師ならではの志望理由を書く。
●薬剤師で求められる人物像は「責任感や注意力がある」「探求心や勤勉さがある」「コミュニケーション能力や提案力がある」を満たす人。
薬剤師は、毎日大量の処方箋を処理して、患者に薬を渡す仕事ばかりだと考えるかもしれません。
しかし、薬剤師の仕事は、薬を患者に渡すだけではなく、患者の状態に合った服薬指導や在庫管理を行うなど、勤務先の種類によってさまざまな業務を行っているのです。
そのため薬剤師は、地域住民の健康的な暮らしを維持する存在だと言えます。
本記事では薬剤師の仕事内容や評価される志望動機の書き方を紹介しています。また例文をもとにポイントも解説していますので、志望動機を書く際は参考にしてみてください。
薬剤師とは?
薬剤師とは、薬局や医療機関で処方箋に基づく調剤や患者への服薬説明を行っています。
薬剤師の主な就業場所は、薬局や製薬企業ですが、最近ではドラッグストアに勤務する薬剤師も増えており活躍の場が広がっています。
薬剤師として働くためには、薬学部を設置している大学に6年間通い、国家資格を取得することが必須です。
薬学部に通うのに年齢制限はありませんが、勉強量が膨大になるため、社会人として働きながら薬剤師を目指すのは、とても大変な道だと言えます。
薬剤師の仕事内容
薬剤師は、医師から発行された処方箋に基づいて、薬剤を患者に渡すだけだと思われがちです。
しかし、薬剤師の勤務場所によって、行うべき業務が変わってくるため、勤務先の種類ごとの特徴を知っておくことが大切になります。
ここからは、薬剤師の勤務場所ごとの仕事内容の違いについて、詳しく説明します。
調剤薬局
調剤薬局では、薬剤師業務のメインである、医師の処方箋に基づいて患者に薬剤を渡すという仕事を行います。
それに加えて、製薬会社から仕入れた薬剤の在庫をチェックして、患者に渡す薬剤が不足しないようにする役割もあるのです。
そのため、調剤薬局の薬剤師には、地域で暮らす住民たちの健康を、切れ目なく守っていくという、大切な役割が課せられています。
ドラッグストア
ドラッグストアでも、医師の処方箋に基づいて患者に薬を渡す業務も行っていますが、中には病院を受診するほどではないけれど、薬が欲しいという人もいます。
医師の指示がなくても安全に薬を服用していくためには、ドラッグストアの薬剤師による、丁寧な問診と適切な薬剤の提案が必要になるのです。
薬剤師は、病院を受診する患者だけが対象だと思われがちですが、実際は病院に通院していない人たちも対象にしているため、地域社会に幅広く貢献している仕事だと言えます。
病院
病院で働く薬剤師は、外来の患者だけでなく、入院中の患者の服薬管理も行います。
そのため、がん化学療法など、治療によっては専門的な調剤管理が必要になるケースもあり、薬剤師としてより高度な知識と技術が求められるのです。
病院によって専門としている分野はさまざまですが、薬剤師として高度なスキルを活かして患者の治療を手伝うことができます。
志望動機の基本的な書き方
情報収集や自己分析を基に、伝えることが決まれば、あとは書くだけです。必ずしもオリジナルの構成にする必要はありません。
シンプルでわかりやすい文章構成が、相手を意識した書き方であり、読んでもらうコツです。
文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうことで、「て・に・を・は」、接続語、「です・ます」調など細部まで整えましょう。
(1)志望動機をひと言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか
薬剤師の志望動機の書き方とポイント
志望動機を書く際は、なぜ薬剤師として働きたいと考えているのか、なぜ数ある企業の中からその企業を選んだのかを明確にした上で、ロジカルにアピールすることが大切です。
なぜその薬剤師なのか?
多くの業種があるなかで、なぜ薬剤師を選んだのかを明確に説明する必要があります。
「薬を通して病気を患っている人を支えたいから」「薬で病気が治っていく様子を見て、薬剤に携わる仕事をしたいと思ったから」のような薬剤師ならではの理由を述べるようにしましょう。
その際に薬剤師の仕事内容や特徴と絡めて書くことができれば、説得力のある志望動機になるため、志望動機を書く際は事前に薬剤師の仕事内容や特徴について調べてみてください。
なぜその薬局・医療機関なのか?
多くの薬局や医療機関があるなかで、なぜその薬局または医療機関なのかを説明します。
例えば、ピノキオ薬局は、「患者さんの幸せと満足を願い、常に気配りと思いやりの気持ちで接し、地域社会の医療に貢献していくこと」という企業理念を掲げています。
志望動機を書く際には、幅広い世代の人と温かみのあるコミュニケーションが取れることや、地域医療を支えていきたいという夢を盛り込むと、より魅力的なESに仕上がるでしょう。
このように、薬局・医療機関によって特徴が違うため、それぞれの特徴を把握するためにも企業研究は必ず行いましょう。
薬剤師で求められる人物像
薬剤師の仕事は、処方箋通りの数ミリ単位で正確な調合が求められます。ちょっとしたミスでも人の命に関わる大きなトラブルにつながる恐れがあるため、几帳面さ・正確さ、また手元の器用さは欠かせません。
また「自身の判断が患者さまの命に影響する」という自覚を持ち、自分の仕事に対し強い責任感を持つ必要があるため責任感や注意力がある人でなければ務まらない仕事と言えます。
また、医学は進歩し続けており、薬も日々研究を重ね進化しています。病院や薬局などの現場でも、進化する医薬品や治療方法にその都度柔軟に対応していかなければなりません。
そのため薬剤師になってからも勉強や情報収集を続ける探求心や勤勉さが必要です。
最後に、薬剤師の仕事は薬を調合して終わりではなく、患者さんに正しい飲み方をわかりやすく説明します。
その他にも、医師に対して処方箋のミスマッチの指摘やより適した調合の提案等も行うため、コミュニケーション能力や提案力も大切と言えるでしょう。
薬剤師の志望動機例文
実際に選考を通過した志望動機を参考にすることで、より魅力的なESを作れるようになるでしょう。
また、貴社のように地域医療の拠点となり、近隣にある複数の大病院の患者さんを対象としている調剤薬局で、薬剤師としての経験やスキルを磨いていきたいとも考えたため、応募させていただきました。
将来は調剤業務以外にも、経営やマーケティングについて学びたいと考えています。
貴社におかれましては、新規出店やM&Aに力を入れており、薬局経営に関する豊富な知見をお持ちになっているため、薬剤師として経験を積んでいくことで、より広い地域で薬剤師として身につけた能力を発揮できるようになると思っています。
→薬剤師を目指すことになった理由や、応募した企業を選んだ理由が明確になっているため、面接官にとって印象の良い志望動機となっています。
また、薬剤師として採用された後に、どのような経験を積んでいき、将来どのような分野を目指していきたいかということも伝わってくるため、将来性のある人物であると判断されやすくなります。
しかし、応募者が持っている強みやアピールポイントが記載されていないため、薬剤師として採用した時に、企業でどのような能力を発揮してくれるのかが、分からなくなっているため、しっかりと自己アピールできていれば、さらに良い志望動機となるでしょう。
薬剤師の志望動機NG例
ここからは、薬剤師の志望動機NG例を紹介します。
NGになっている部分に焦点を当てて説明しますので、指摘している点を参考にして、より良い志望動機が書けるようにしておきましょう。
そのため、薬剤に対する知識を常に高める努力を忘れずに働きたいと思っています。
薬剤師の仕事は患者の健康を維持するために大切な仕事だと考えているため、貴社で働くことによって、地域医療へ貢献できるようになりたいと思い、応募させていただきました。
→薬剤師としてどのような貢献をしたいかということは、よく伝わってきますが、そもそもなぜ薬剤師を目指したのかという、根本的な部分が見えてきません。
また、応募した企業の特徴についても触れられていないため、なぜその企業を選んだのかが伝わらない文章になっています。
まとめ
紹介したように、薬剤師は、医師の処方に基づいて薬を揃えて患者に渡すだけでなく、勤務先の種類によって、それぞれ求められる役割が異なります。
応募する企業によって注力している事業が違ってくるため、企業研究を入念に行い、より魅力的な志望動機を作っていきましょう。
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- 「薬剤師を目指すならではの志望動機とはどういう内容?」
- 「薬剤師の選考で評価される志望動機を書くにはどうしたらいい…?」
- 「書類選考を突破して内定獲得したい!」
このように就活に関する悩みは人それぞれでしょう。
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