●銀行業界の志望動機では、数ある銀行の中でもなぜその銀行なのかを企業の特徴を交えて書くと良い。
●銀行業界で求められる人物像は「責任感がある」「主体性がある」「勤勉な人」を満たす人。
金融業界の中でも特に人気の高い銀行。志望度の高い学生はインターンへの参加や、入念な企業研究をしているため、ありきたりな志望動機では選考を通過することはできません。
”受かる”志望動機に必要な知識とノウハウを確認し、自身のアウトプットに役立ててください。
銀行業界とは?
銀行はお金を貸したい人とお金を借りたい人を結ぶ仲介者であり、「都市銀行」や「信託銀行」「ネット銀行」等と、複数の種類が存在します。
銀行の種類によって行う業務内容は異なりますが、いずれの銀行でも共通して行っている3大業務というものがあります。
それは「預金業務」「貸付業務」「為替業務」です。これらの具体的な業務内容については以下で説明します。
また銀行業界の動向などについては以下の関連記事にてご確認ください。
銀行業界の3つの主要業務
預金業務
個人、法人問わず資金を預かり、管理・保管をする業務です。
一般に使われる普通預金、積立式の定期預金のほかに、手形や小切手を受け取った別の人物が引き落とすことができる当座預金があります。
融資業務(貸付業務)
預金業務によって預かったお金を、資金が必要な企業または個人に貸し付ける仕事です。
例えば、企業の設備投資資金や、住宅ローンなどがあります。貸出先に信用を与えることから与信業務とも言います。
為替業務
公共料金の口座振替など、銀行口座を持つ顧客からの依頼によって振り込みや送金を行う業務です。
現金でのやり取りをせず決済ができます。また、為替業務の中には国際通貨の売買によって利益を出す外国為替部門もあります。
銀行業界の2大職種
営業職
個人向け、法人向けで勧める商材は異なるものの、顧客の状況や求めるものを察知して相手に合った提案をします。
潜在的なニーズを把握しなければ取引に応じてもらえないため課題を特定するスキルが必要となります。
この職種の場合、総合職採用であることが多いので、幅広い知識の習得にもつながります。
一般職(窓口)
預金、送金、振り込みなどお客様の対応がメイン業務です。混雑することが珍しくないため効率的な作業が求められます。
窓口を閉めた後にはお金の計算を行い、金額を正確に合わせなければならないため、責任感と精緻さが必要です。
銀行業界で評価される志望動機を作る3つのステップ
ここでは銀行業界の志望動機を書く際に意識してほしいポイントを3つ紹介します。
これから志望動機を作成するという人は、以下のポイントを参考に作成してみてください。
(1)志望動機に必要な要素を把握する
志望動機を作成する際は「なぜ銀行業界か」「なぜその銀行なのか」をしっかりと深掘りしましょう。
“なぜ銀行業界なのか”については、数ある業界のなかでもなぜ銀行業界を選んだのかについてしっかりとした理由を準備しておく必要があります。
「融資の審査を見直すことで、困っている新規事業者・新規企業を助けたい」というように、銀行業界ならではの業務を交えると効果的かもしれません。
“なぜその銀行なのか”については、志望する銀行の特徴や業務形態、企業理念、注力商材などを調べ、他の銀行と比較してみましょう。
「地域密着型で住民の生活を支えている」というように、その銀行ならではの強みが見えてくるはずです。
(2)銀行業界の求める人物像を把握する
銀行はお客様の大切な預金を扱っています。
そのため命の次に大切なお金を預かっているという意識を持ち、ミスが許されないという責任感を持って業務に当たることが重要となります。
しかし、どれだけ責任感を持って業務に当たったとしても問題が起こってしまう場合も多々あるでしょう。
その際に問題の原因を誰かのせいにしたり、解決方法を他人任せにしていては信頼は得られません。
例え自分のミスであったとしても、自ら進んで打開案を模索し周囲の仲間にアドバイスを求められるような、主体性のある人こそが信頼に足る人物なのではないでしょうか。
また、銀行員に欠かせないもう1つの要素は勤勉です。刻一刻と変化する経済などの情報に常にアンテナを張り、様々な法令や金融知識などを身に付けていかなければなりません。
このように、銀行業界は信頼性、主体性、勤勉さを持つ人物を求めていると言えるでしょう。
(3)志望動機のフレームワークを知る
情報収集や自己分析を基に、伝えることが決まれば、あとは書くだけです。必ずしもオリジナルの構成にする必要はありません。
シンプルでわかりやすい文章構成が、相手を意識した書き方であり、読んでもらうコツです。
文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうことで、「て・に・を・は」、接続語、「です・ます」調など細部まで整えましょう。
■志望動機の構成例
(1)志望動機をひと言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか
志望動機の考え方、書き方を詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
銀行業界の志望動機の例文
実際に選考を通過したESの志望動機の例文および考察から、書き方を学び自身のESや面接に活かしてください。
三菱UFJ銀行の志望動機の例文
特に貴行は、長期的な視点を持っており、より根底から日本経済を支えるという矜持があるように思う。更に、業界の垣根を越えた大規模な挑戦が出来ることで、より多くの人の日常に寄与できる点も魅力的である。
だから私は、貴行で日本中、世界中の人々の生活を豊かにする仕事がしたい。
⇒銀行業界の中でも三菱UFJ銀行を選んだ理由について具体的に書けており、熱意の伝わる志望動機と言えます。さらに良い志望動機にするには、学際運営についてもう少し具体的に書けるとあなたらしさが伝わるでしょう。
引用元:unistyle/内定者本選考ES(三菱UFJ銀行24卒)
三井住友銀行の志望動機の例文
SustanaやOliveなどの新たなデジタルサービスに先駆けて挑戦している貴行で、顧客のニーズの変化に対応し、企業の成長をサポートしたい。
⇒積極性がアピールできています。企業は自社に貢献してくれる人材を求めているため、評価される志望動機と言えるでしょう。
引用元:unistyle/選考通過者本選考ES(三井住友銀行(SMBC)24卒)
みずほフィナンシャルグループの志望動機の例文
その中で、貴行は幅広い顧客基盤を持ち、貴行のシステム開発に携わることで、多くの人々や様々な業界のビジネスを支えることができると思い、魅力を感じた。
2つ目は、挑戦できる環境であると感じたからだ。貴行はイノベーション企業支援や銀行データの販売など、他行に先駆けて様々なことに挑戦している。
また、座談会や社員面談で、貴行が個性を大切にし、挑戦する人をサポートする雰囲気であると実感することができた。Fintechにより銀行の姿はこれからも変化していくと感じている。その中で、貴行であれば最新の技術を取り入れてお客様が求めるシステムを開発できると考えている。
⇒企業研究がしっかりとできています。また、あなたの考えを交えた上で書けており、熱意が伝わる志望動機と言えるでしょう。
引用元:unistyle/内定者本選考ES(みずほフィナンシャルグループ24卒)
横浜銀行の志望動機の例文
これを実現するために貴行を志望する理由は2点ある。1点目は強固な神奈川という地盤に加え、アジアを中心とした海外ビジネスにも積極的であるからだ。地域に根差した業務から世界規模の業務まで、様々な形で社会貢献できると考えている。
2点目は行員の方の人柄だ。座談会でのお話から、挑戦を続ける方や成長を後押ししてくださる方が多数いらっしゃるとお聞きした。また、お客さまからも「人」の部分で高い評価を得ていることをお聞きした。
様々な形での社会貢献と人間力の高さを誇る貴行であれば、上述した目標を実現し、お客さまの真のパートナーになることができると考え、貴行を強く志望する。
⇒成し遂げたいことと、銀行業界の中でも横浜銀行を志望している理由について具体的に書けています。志望度の高さが伝わる内容と言えるでしょう。
引用元:unistyle/内定者本選考ES(横浜銀行24卒)
あおぞら銀行の志望動機の例文
2点目は個性を尊重する環境だ。行員の方一人ひとりの「個」が尊重され、互いに協力し合う姿勢が根付いていると考えている。さらに上司や他部門との距離が近く、より多くのことを吸収し、質の高い成長を遂げていきたい。
したがって学生時代に身につけた調整力や傾聴力という強みを活かし、若手からお客さまのパートナーとして人や社会を支えることができると考え、志望する。
⇒積極性がしっかりとアピールできています。また、あなたの強みについてもアピールできており、企業にあなたが働いている姿をイメージさせやすい志望動機と言えるでしょう。
引用元:unistyle/内定者本選考ES(あおぞら銀行24卒)
上記例文の他にも就活支援サイトunistyleでは選考通過者のESを7万件以上掲載しています。
下記画像からサイトに移動できるので、ぜひES作成の参考にしてください。
銀行業界の志望動機に向かないアピール内容
ここまでは銀行業界で評価される志望動機の作り方を紹介してきました。
続いては、銀行業界の志望動機にはオススメできないアピール内容を紹介します。
自分がアピールしようとしている内容は問題ないか確認してみてください。
経済発展に貢献したい
「経済発展に貢献したい」「経済を動かしたい」これは銀行業界を志望している就活生がよく志望動機で使う言葉です。
しかし経済活動の発展に貢献しているのは銀行業界だけではないため、このアピールは志望動機として薄くなってしまいます。
ただ、この言葉自体がNGというわけではありません。
この言葉を使う際は、具体的にどのような業務を行って経済を回したいと思っているのか、その業務を行う際に自分の強みや適性をどう活かそうと思っているのかまで交えて伝えると良いでしょう。
数字に強い
銀行業界の仕事はお金を扱う仕事であるため、数字に強いことをアピールしようと思っている就活生もいると思います。
そのような人は、ただ「数字に強いです!」とだけ伝えるのではなく、銀行業界の仕事で活かせる資格の取得や、財務諸表の分析や作成ができるといった、実務で活かせるスキルが身についていることをアピールしましょう。
待遇が良い
志望動機で待遇面を伝えてしまうのはオススメしません。
理由としては、志望動機で待遇面を伝えてしまうと「自社の仕事自体には興味ないのかな…?」「仮に入社したとしても、もっと待遇の良い企業が見つかればすぐに転職してしまうのではないか」など、志望度が低い印象を与えてしまうためです。
志望動機を作成する際は、あなたのやる気や志望企業に対する熱意が伝わるエピソードを選ぶようにしましょう。
まとめ
本記事では銀行業界で評価される志望動機の書き方を紹介してきました。
志望動機を作成する際は、銀行業界の動向や仕組み、業務内容、求める人物像等について把握することから始めましょう。
そうすることで企業に評価される志望動機を作成することができます。
本記事では、多くの就活生にとって企業選びの重要な条件になりえる銀行業界の年収の全貌を明らかにしていきます。ぜひご一読ください。
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- 「銀行業界で評価される志望動機を書くにはどうしたらいい…?」
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