IT業界に分類されるインターネット業界ですが、注目を浴びる産業である一方で業態は多様であるため、仕事内容を理解することが難しい分野です。
インターネット業界のデータや特徴を今一度把握し、例文を参考に書き方のコツを掴みましょう。
インターネット業界の特徴
インターネット業界は主にEコマース・広告・ウェブサービス・検索ポータル・SNS・ゲームに分類されます。
GAFAをはじめ、日系企業も業務の多角化を進めており、主軸はPCからスマートフォンに移行しつつ今も大幅な成長を遂げている企業です。
近年ではこうしたインターネット企業がプラットフォーマーとして多くの消費者の情報を独占している状況が問題視されており、国内外で法規制が進んでいます。
この章ではテレビ業界の動向や業種、職種についてわかりやすく解説していきます。
インターネット業界の業種
❏Eコマース
楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングの3つが日本における主力サービスです。
ビジネスモデルはサービスごとに若干異なりますが、多くの企業と関係を持ちオンラインショッピングの場所を消費者・企業に提供しています。
詳細が気になる場合は調べてみると興味深いでしょう。
ユーザーの嗜好やライフスタイルが細分化されるに伴って多様な商品をいつでもどこでも買えるEコマース市場は順調に成長しており、今後も成長は見込まれます。
❏インターネット広告代理店
サイバーエージェント・D.Aコンソーシアム・オプト・セプテーニといった企業が代表的な企業群です。インターネット広告などクライアントのデジタルマーケティングを一貫して請け負います。
また技術トレンドの変化が激しい業界であり、日々新たな広告手段・技術が開発され、AIによるデジタル広告の運用最適化などオートメイション化も進んでいます。
そして近年成長が著しく2019年度には市場規模が広告市場全体の30%を占めるに至っています。
❏検索ポータル
google・Yahoo!が日本の代表的なサービスです。検索エンジンを提供し多くのサイトへアクセスする窓口を提供しています。
無料でサービスを提供する代わりに広告枠を企業に販売することで収益を得ています。
近年では、個人情報の保護の観点からユーザーのウェブ上での行動履歴であるcookieの利用規制など法規制が進んでいます。
❏ウェブサービス
リクルート社によるスーモやホットペッパーなどが代表的なサービスです。ウェブサイトの運営を通じて、住宅からレシピ、飲食店まで多様なジャンルの情報を提供します。
皆さんが見ているこのサイトもウェブサービスの一種であると言えます。cockpad・NewsPicks・YouTubeなどインターネット上での情報提供・マッチングサービスなどを行う業種です。
❏SNS
LINE・Facebookをはじめ、個人ユーザー同士の交流(コミュニケーション)や繋がり(フォロー関係)という機能が一定程度の役割を果たしていると捉えられるサービス全般を指します。
サービス内広告を主な収益源として成長しており、ユーザーの莫大な個人情報を利用した新しいサービスの提供も始まっています。
❏ゲーム
ガンホーやスマートフォン上でのアプリケーションをはじめ、オンラインゲームを展開するサービスです。
国内ゲームメーカーも進出しましたが、近年はスマートフォンのユーザー数が頭打ちになったことで成長は鈍化しており中国など海外ブランドのゲームが進出しています。
ユーザーによる有料コンテンツへの課金やゲーム内広告を利用して収益を得ています。
インターネット業界の職種
❏営業
企業向けの営業活動を行います。多様な形態を持つので商材によってスタイルも変わってきますが、どの業態であってもウェブ上の広告枠の販売が中心となっています。
お客様とのコミュニケーションを通じて課題を発見する必要性からITやデジタルマーケティングに関する専門知識も必要とされます。
❏エンジニア
製品となるソフトウェアの開発・実装を担います。専門となる分野から商品のアップデートなど技術的なサポートを行います。
インターネット業界ではフロントエンジニアやサーバーエンジニアなどが代表的に活躍しており、前者はユーザーとサービスを繋ぐ画面を開発するエンジニア、後者はサービスの裏側にあるサーバーを設計・運用し万が一アクセスが集中した場合に備えて対策をする「冗長化」などを専門に扱うエンジニアです。
職種によって求められる素養や扱う言語が全く異なるため、興味に応じて求められるスキルを確認すると良いでしょう。
またデジタル上のビッグデータを扱う職種も多くのインターネット企業で積極的に採用されており、日々進化している職種と言えます。
❏コンテンツプロデューサー・ディレクター・プランナー
ウェブサービスの核であるコンテンツとなる記事やゲームコンテンツを考える職種です。ユーザーの興味や関心に合わせたターゲット設定の上でコンテンツの企画・制作・運用を行います。
時にはエンジニアとの話し合いの中でプロジェクト内容を決める「要件定義」やエンジニア・デザイナーの進捗管理を行うスケジューリング(工数管理)、社内外との調整など幅広い業務に携わる職種と言えます。
志望動機の作り方のポイント
同じインターネット業界であっても企業によってビジネスモデルは大きく異なります。
そのため各企業についてしっかりと調べ、インターネット業界の中でもなぜその企業を選んだのかについて、ロジカルに書けるようにしましょう。
「なぜ」インターネット業界を志望するのか
まずはインターネット業界を、なぜ志望するのか説明しましょう。
そもそもどうしてIT業界なのかという理由を含めて、お客様に直接サービスを届け感動を生むことができるなどインターネット業界の特徴を踏まえて書きましょう。
「なぜ」そのインターネット会社を志望するのか
インターネット業界は企業によって取り組みが全く異なります。しっかりと企業研究を行い、企業ごとの特徴や強みを把握した上で、志望企業を決めるようにしましょう。
インターネット業界で求められる人物像
インターネット業界は市場が若い上に技術トレンドが激しいため、常に変化に柔軟に対応し売り上げを伸ばす力や新しく物事を作り上げる力が必要とされます。
そのため行動力や知的好奇心など積極的に変化を起こし、変化に対応してきた経験を話せると良いでしょう。
志望動機の書き方
情報収集や自己分析を基に、伝えることが決まれば、あとは書くだけです。必ずしもオリジナルの構成にする必要はありません。
シンプルでわかりやすい文章構成が、相手を意識した書き方であり、読んでもらうコツです。
文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうことで、「て・に・を・は」、接続語、「です・ます」調など細部まで整えましょう。
(1)志望動機をひと言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか
志望動機の書き方、考え方を詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
インターネット業界の志望動機の例文
実際に選考を通過したESの志望動機の例文から、クオリティと書き方を学び、自身の書類に活かしてください。
リクルートマネジメントソリューションズの志望動機例文
そして、夢を達成するために必要な力をつけることができる環境が重要である。それを全て可能にするのが貴社であると考える。また、私は「人と組織が持つ限りない可能性」というものを非常に感じている。1+1=2ではなく、3や4になるような人と組織の可能性を引き出し、後押しするような仕事を行いたいと考える。
そのような仕事を行えるのがまさに貴社である。そして貴社では、蓄積された膨大なデータを用いて、各お客様に対して最適なソリューションの提案ができると考える。以上より、私は貴社を志望する。
→自らの原体験から、ビジョンに沿って志望先でどのように成長したいのか明確に書いてあり、とてもわかりやすいです。
また、どうして志望先である必要があるのか業界・企業と2つの「なぜ」をクリアしているため優れたESとなっています。
楽天の志望動機の例文
1つ目に私は将来自分のアイデアや工夫が価値となるITサービスで世界中の人々や社会に貢献したいと思っており、貴社のミッションであるイノベーションを通じて人々と社会をエンパワーメントすることに合致していて、私の思いを貴社でなら果たせると信じているからです。
2つ目は貴社の環境にあります。世界中の多国籍の人材とともに働くことのできる環境があり、また貴社は多様な事業を行っており様々な経験やスキル、チャレンジを行い圧倒的な成長ができると感じたからです。
貴社は大規模な企業に成長しつつもベンチャーのようなチャレンジングな風土を保っており非常に魅力的です。私の留学の経験も活かし、貴社のチャレンジングな環境でいち早く成長し、将来はグローバルで活躍できるITビジネスパーソンになり、世界中で次の”あたりまえ”を想像していきたいです。
→自らの夢に沿って、ITを志望する理由が書いてあります。またどうして志望先の企業を選んでいるのかも言及があり、優れた記事となっています。
Zホールディングス(LINE)の志望動機の例文
私は、某NPO団体のWebサイト開発に携わり業務改善に貢献した経験から、ITが持つ可能性に魅力を感じ、それを用いて世の中全体の生活の質を更に向上させたいと考えるようになりました。しかし同時に、世界的にITが発展してきているにも関わらず、世の中にまだ浸透しきっていないのではないかという危機感を覚えました。
AIやIoTなど、どれほど高度な技術が誕生しても、それを世の中のために還元できなければ意味がありません。そこで、国内ユーザー数約7900万人と、絶大な顧客基盤を持つ御社でなら、世の中の情報格差を無くし、誰もがITを使いこなせる社会を作れるのではと考えています。
また、既存事業であるメッセンジャーアプリのみならず、LINEpayやLINEヘルスケアなど、新規事業に取り組み続ける姿勢に大変魅力を感じています。御社の企画営業として、持ち前のチャレンジ精神を生かし様々なことに挑戦することで自らを成長させ、社会に貢献できる人材になりたいと考えております。
→志望する職種・企業である必要が明快に書かれています。自らの考えに則り、ITで社会にどう貢献したいのか書いてあり、とてもわかりやすい構成となっています。
レベルの高い例文集を見たい方は下記記事をご覧ください。
まとめ
インターネット業界は市場が若く、早いうちから裁量をもって活躍することができる業界です。業界研究をしっかりと行って志望先からの内定を獲得しましょう。
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