●作業療法士になるには、国家試験を受け、作業療法士の資格を取得する必要がある。
●作業療法士の志望動機では、多くの仕事がある中でなぜ作業療法士を希望しているのかを、興味を持つきっかえになった過去の経験を交えて書くと良い。
●作業療法士で求められる人物像は「根気よく対応できる」「観察力がある」「思いやりがある」を満たす人。
作業療法士は高齢者や障がいがある人のケアが重労働で、リスク管理などストレスも多い仕事と思う人も多いのではないでしょうか?
確かに体が不自由な方のケアは大変な部分もあります。しかし、作業療法士は患者の社会復帰を助けるため、非常にやりがいがある仕事です。
つまり患者の社会復帰を実現することで生きる喜びを与え、人生を楽しいものに変えてあげられるのです。
一人でも多く社会復帰できることは、社会の活性化に貢献する高い価値もあります。
作業療法士とは?
作業療法士は、食事や入浴、着替え等、日常生活に必要な動作ができるようになるためのリハビリを行います。
他にも就学・就労といった社会的適応能力を維持・改善し、その人らしい生活ができるよう援助します。
また同じリハビリテーションに関わる仕事として「理学療法士」という仕事もあります。
どちらも病院施設で働いており、言葉が似ていることから違いがわからないという人もいるでしょう。
しかしこの2つの仕事内容は異なります。
上述したように作業療法士は日常生活に必要な動作をできるようにするためのリハビリを行うのに対し、理学療法士はケガや病気等で身体が動かない人に向けて「立つ」「歩く」「座る」等、基本的動作能力の回復・維持を目的にリハビリを行っています。
本記事では理学療法士の仕事内容や志望動機の例文などを紹介しています。作業療法士との違いを理解した上でで、ES作成をしていきましょう!
作業療法士で必要な資格
作業療法士の仕事に就くためには、国家試験を受けて作業療法士の資格を取得することが必要です。
国家試験を受験するためには、文部科学大臣または厚生労働大臣が指定した養成施設で3年以上学習することが必要になります。
養成施設は全国に193校(2019年4月現在)あり、4年制大学、3年制の短大、3年制または4年制の専門学校です。
国家試験は毎年2月に実施。一般問題と実地問題が出題されます。
作業療法士の仕事内容
作業療法士が活躍する職場は「身体障がい領域」「老年期障がい領域」「精神障がい領域」「発達障がい領域」の4つに分類されます。
このうち最も多いのが「身体障がい領域」の職場で、総合病院や整形外科病院、リハビリテーションセンターなどです。
最近の高齢化に伴い、「老年期障がい領域」を扱う老人介護施設やデイサービスセンターの職場も増えています。
「精神障がい領域」は精神病院、精神科クリニックなどで、「発達障がい領域」は小児病院や児童福祉施設などになります。
総合病院・リハビリテーションセンター
医師の処方により、病気やケガなどで身体機能の低下した人にリハビリテーションを行います。看護師など他の職員との連携が大切です。
老人介護施設・デイサービスセンター
高齢による機能低下の回復および予防のためのリハビリテーションを行います。
介護老人保健施設では在宅生活への復帰を目指したケアやリハビリを行い、特別養護老人ホームでは食事や入浴など日常生活の援助や介護が基本です。
通院できない患者の自宅に訪問し、リハビリテーションを行う場合もあります。
精神科クリニック
手工芸やスポーツなどの集団プログラムや作業プログラムを通して、人や社会に適応できるよう訓練し、社会生活への復帰をめざします。
小児病院・児童福祉施設
障がいや発達の遅れが見られる子どもを対象にしたリハビリテーションを行います。
子どもへのケアは遊びの要素を取り入れたものが多く、日常生活や社会生活ができるようサポートします。
志望動機の基本的な書き方
情報収集や自己分析を基に、伝えることが決まれば、あとは書くだけです。必ずしもオリジナルの構成にする必要はありません。
シンプルでわかりやすい文章構成が、相手を意識した書き方であり、読んでもらうコツです。
文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうことで、「て・に・を・は」、接続語、「です・ます」調など細部まで整えましょう。
(1)志望動機をひと言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか
作業療法士の志望動機の書き方とポイント
志望動機を書く際は、なぜその職種なのか、その職種の中でもなぜその職場なのかを明確にし、ロジカルにアピールできるようにしましょう。
作業療法士の職場はいろいろありますが、ここでは病院を志望する場合を想定して紹介します。
なぜその業種か?
多くの業種があるなかで、なぜ作業療法士を選んだのかを明確に説明する必要があります。
例えば「リハビリという形で誰かの人生を少しでも生きやすいものにしたい」のような作業療法士ならではの理由を述べるようにしましょう。
その際に作業療法士の仕事内容や動向と絡めて書くことができれば、説得力のある志望動機になるため、志望動機を書く際は事前に作業療法士の仕事内容や動向について調べてみてください。
なぜその職場か?
病院や介護施設等、多くの働く場所があるなかで、なぜその職場を選んだのかを説明します。
例えば「”患者さんが生きる喜びと希望を与える”という経営理念に共感した」等、その企業でなければならない理由を書きます。
この時、ほかの作業療法士との差別化がしっかりとできていないと、「それうちじゃなくても良いのでは…?」と思われてしまうため、必ず企業理解を深めた上で他社と比較しましょう。
作業療法士で求められる人物像
リハビリの効果はすぐに出るものではありません。毎日の積み重ねで少しずつ変化していくもので、根気強く取り組むことが求められます。
患者の中には思うように改善しないことに苛立ち、リハビリの意欲をなくしてしまう人もいるはずです。それに振り回されず、根気よく対応できる気持ちが必要と言えます。
また、作業療法士は患者の気持ちを読み取る観察力も必要です。患者の中には体が不自由なことで心を閉ざし、感情をなかなか表に出せない人もいます。
そのような患者の心の状態や体調の変化に気を配り、リハビリ内容が適切かをよく観察することも作業療法士の重要な仕事です。
最後に、作業療法士がリハビリを行う患者は身体に何らかの問題や不自由があるため、辛い気持ちを抱えている人も少なくありません。
そのような患者の気持ちに寄り添い、思いやりをもって接することが大切です。
作業療法士の志望動機の例文
ESの志望動機の例文および考察から書き方を学び、自身のESや面接に活かしてください。
また、学生時代に行った接客業でのアルバイト経験を通し、人の気持ちを察して思いやりをもって接することの大切さを学びました。
このような経験は作業療法士の仕事にも活かすことができ、貴院の「患者さんが生きる喜びと希望を与える」という経営理念を実現できる強みになると考えています。患者様の気持ちに寄り添って生きる喜びを与える作業療法士として働きたいと思い、貴院を志望いたしました。
→自分の過去のエピソードから志望理由を分かりやすく書いており、説得力がある志望動機となっています。
志望している理由も志望した病院のどのようなところに共感を得ているのか、具体的にどのような貢献ができるのかが分かり、しっかりアピールできている例文です。
作業療法士の志望動機のNG例
以下では作業療法士の志望動機のNG例を紹介します。どこがNGなのかについても解説しているので、チェックしてみてください。
研修と現場経験を通じて、早く一人前の作業療法士として活躍できるよう、精一杯努力したいと考えています。
→病院を志望した理由が患者が多いというだけで、説得力の弱い志望動機になっています。
どうして患者が多いのか、その病院ならではの理由があるはずです。そこまで言及すると説得力も高くなるでしょう。
また、病院に対し具体的にどのような貢献ができるか触れておらず、なぜその病院なのかという他との差別化がされていません。
志望動機では必ず病院の特徴や強みに触れ、それに対して自分が具体的にどのような貢献ができるかを書くようにしましょう。
まとめ
作業療法士は患者の社会復帰を助け、生きる喜びと希望を与える大切な仕事です。自分のスキルで、人を幸せにすることができます。
病院など施設によって力をいれている内容は異なってくるため、施設ごとの研究をしっかりと行ってから志望動機を作成するようにしましょう。
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- 「作業療法士へを目指すならではの志望動機とはどういう内容?」
- 「作業療法士の選考で評価される志望動機を書くにはどうしたらいい…?」
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