●志望動機は、結論→具体的なエピソードの流れで、シンプルで分かりやすく書くことがコツ!
●飲料メーカーでは発想力やチャレンジ精神、誠実さが求められる。
飲料メーカーはどの企業も宣伝に力を入れているため知名度があり、給与面でも魅力的な業界です。
「ビールはアサヒビールが好き」「サントリーの伊右衛門をよく飲む」など、それぞれの飲料メーカーの定番商品は知っているものの、各企業の違いについてはあまり分かっていない就活生も多いのではないでしょうか?
飲料メーカーは毎年就活生からの人気も高いため、高倍率の選考を通過するには熱意の伝わる志望動機を書き上げる必要があります。
この記事では、志望動機を書くために必要な知識である、飲料メーカーの動向や職種、志望動機を作る際のポイントなどを紹介します。
飲料メーカーを理解しよう!
飲料メーカーの売上は微増ではあるものの成長を続けています。しかし、今後も安泰というわけではありません。
販売手段においてスーパーマーケットに次ぐ2番目のシェアをもつ自動販売機の売上が減少していたり、小売店のプライベートブランドが台頭してきていたり、売上が減少する要素が存在しています。
そのため、飲料メーカー各社は飲料以外への事業進出や海外企業のM&A、業務提携などを進めているようです。
また近年は、消費者の健康志向が高まっており、ストレス緩和や睡眠の質を向上させる効果があると言われる、乳酸菌やGABA(ギャバ)を含む飲料が続々と登場しました。
ヤクルトの『ヤクルト1000』の大ヒットを覚えていたり、「最近パッケージにGABA(ギャバ)って書いてある製品をよく見るな…」と感じたりしている就活生も多いのではないでしょうか。
変化する消費者ニーズとトレンドを素早く察知し、その志向に沿って挑戦し続けることが飲料メーカーとして成長し、生き残るカギとなるでしょう。
飲料メーカー業界の職種
ここでは飲料メーカーの代表的な職種を紹介します。自身の経歴や将来像を考えながらふさわしい職種は何かを考えてみてください。
研究・商品企画
研究職は、茶葉の抽出方法による味わいや健康に効果のある成分を分析し、のちにビジネスに繋がる新たな技術を生み出すことを目的とした『基礎研究』と、基礎研究をもとに既存製品の改良や新製品の開発をおこなう『応用研究』の2つに分かれています。
商品企画職は、新製品の企画やパッケージデザインの開発、既存製品の改良などをおこなうのが主な仕事で、消費者ニーズを踏まえて他社製品より優れているものを企画、提案することが求められます。
マーケティング・販売促進
新製品の企画や製品改良に必要なのが市場分析です。その際、飲料のトレンドだけでなく、健康、プレミアム感など消費者の購買意欲がどこにあるのかなどの調査・分析が必要になります。
また、製品を販売するための営業戦略やキャンペーン、宣伝などの販促施策の検討も仕事です。広告代理店とともに、製品の打ち出し方を考え、TV、インターネット、小売店でのプロモーションをおこないます。
生産管理
飲料は1人あたり年間182l、1日約500ml消費されており、生産量も膨大です。
ただ、製品の消費量は小売店の販売状況、天候、プロモーションによって変動があるため、売れ行き次第で生産量や出荷数を大きく調整しなければなりません。
生産管理は営業などから上がってきた情報をもとに、人員や機械のオペレーションを細かく調整、商品のクオリティを一定に保ち、衛生管理をおこないます。
営業
営業は、スーパーやコンビニ、飲食店などの小売店に対して製品を取り扱ってもらえるよう商談をおこないます。陳列場所や取り扱い数は売上に大きく影響するため、売り場などの交渉も重要でしょう。
また、営業は顧客ニーズや需要を直接聞くことができるため、ヒアリングした内容を企画職や研究職の人に伝えることも重要な仕事です。
飲料メーカーの志望動機のポイント
志望動機を作る際は、自分が考える『主観』ではなく、事実ベースの『客観』情報を把握することが重要です。
志望動機を書き始める前に以下の3つのポイントについて学び、情報収集をおこないましょう。
なぜ飲料メーカーなのか?
飲料メーカーは各社がプロモーションを大々的におこなっているため認知度が高く、就活生からの人気も高い業界です。
しかし、「○○社の飲料が好きだから」というような誰でも言えるような理由では説得力がありません。
例えば、「飲み物は質はもちろんですがイメージも大事だと考えます。大学時代の部活動で貴社の〇〇製品を飲んでエネルギーチャージをしていました。効果はすぐに現れるわけではないのに、飲んだ瞬間にみんなの気力が復活していました」など実体験に基づいた理由を作りましょう。
また、先ほど紹介したような業界の動向を理解していることも飲料メーカーへの志望度の高さを裏付ける要素になります。
なぜその企業なのか?
飲料メーカーと一口で言っても、取り扱う製品によって業績や戦略は異なります。
「なぜその企業を志望しているか」を具体的に回答する上で、商品、理念、経営方針などの観点から企業の強みを把握することは必須です。
企業ごとに販売手段や強みとしている飲料のシェア、海外展開や将来のビジョンなどを比較して強みを見つけましょう。
一例を挙げると、日本コカ・コーラは独自の販売システムを持っています。コーラの原液を本社のあるアメリカから仕入れ、ボトラーと呼ばれる日本の各エリアに展開します。
各エリアで生産、販売をすることで効率的な販売体制を実現させてきました。
しかし現在では、お茶や缶コーヒーなどの非炭酸飲料が、コカ・コーラ、ファンタといったアメリカ由来の炭酸飲料の売上を上回っています。
このように各社には生産体制や商品誕生のルーツなど様々な特徴があるので、できる限り調べつくしましょう。
求められる人物像は?
飲料メーカーは各社とも伝統があり、看板商品を持っています。それだけにどの会社も新しいヒット商品を生み出したりイノベーションを起こしたりすることが難しいものです。
そのため、発想力やチャレンジ精神、挑戦、リーダーシップなどを求める会社が多い傾向にあります。
また、飲料メーカーは人の体内に入るものを扱う業界であり、安全性を追及しなければならないため、誠実さも求められるでしょう。
ただ、企業が目指す展望によって求める人物像は異なってくるため、志望する飲料メーカーの採用ページを必ず確認することをオススメします。
志望動機の書き方
情報収集や自己分析をもとに、伝えることが決まれば、あとは書くだけです。必ずしもオリジナルの構成にする必要はありません。
シンプルでわかりやすい文章構成が、相手を意識した書き方であり、読んでもらうコツです。
文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうことで、「て・に・を・は」、接続語、「です・ます」調など細部まで整えましょう。
(1)志望動機を一言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか
志望動機の書き方、考え方を詳しく知りたい人は下記をご覧ください。
飲料メーカーの志望動機例文
ここでは大手飲料メーカー5社の選考通過ESから志望動機の例文を紹介します。レベル感や書き方を学びましょう。
サッポロビール(営業職)
貴社が業界のトップグループに属す理由は、消費者に寄り添った目線で商品開発を行い、誰かのイチバンを誰よりもイチバンに考えるところにあるように思う。首位を狙うためには、更なる貴社独自の新規性の発掘が必須であり、思考し続ける必要があるだろう。研究で得た、新規事業に携わり結果を残す思考力と、サークルの部長を務めた経験から得た、状況を俯瞰しつつ個人一人ひとりに寄り添う視点を十分に発揮し、この挑戦を実現させたい。
⇒働く企業の製品を誇れることが大事であり、帰属意識のある社員が企業を成長させるという価値観を具体的に述べることができており、強い自信と意欲が感じられる志望動機でしょう。
活かすことができる自分の強みについても業務と絡めて書くことができていて、企業への適合性についてもアピールできています。
参照元:unistyle/内定者本選考ES(サッポロビール24卒)
日本コカ・コーラ(総合職)
私は貴社でトップセールスマンになりたいです。まずは周囲や店舗様から信頼される存在になります。そのために誰よりも多く現場に足を運び、現場を熟知します。さらに商品の魅力を伝える際にも「相手の心に最も響く要素」が何かを考え、思わず商品を手に取りたくなる売り場を提案します。貴社の長年愛され続ける魅力的な商品を届け、飲料業界のトップとして躍進するために尽力すべく貴社を強く志望します。
⇒志望している飲料メーカーの製品に愛着があることを、自身の経験をもとに伝えることができている回答です。
「トップセールスマンになる」という目標に対して、現場を知り顧客ニーズの理解が重要であると述べています。どう行動し実現させていくのかを具体的に書くことができているため、入社後のイメージを想像しやすい内容であると言えるでしょう。
参照元:unistyle/選考通過者本選考ES(日本コカ・コーラ23卒)
アサヒ飲料(事務系総合職)
⇒理由が複数ある場合は、読み手が理解しやすい構成にするためにも『〇点あります。1つ目は~。2つ目は~。』と書くことがオススメです。
自身の経験を踏まえて大切にしていることと、企業の風土がマッチしていることがアピールできています。また、企業が目指す未来についても触れられているため、企業理解ができていることも伝わる内容になっていると言えるでしょう。
参照元:unistyle/内定者本選考ES(アサヒ飲料23卒)
サントリーホールディングス(総合職)
私は貴社の価値観である「やってみなはれ精神」に大変共感しています。鳥井初代社長の生み出した日本独自の赤玉ポートワインに始まり、−196℃の瞬間フリーズ製法やオールフリーの新しいビールテイスト飲料の誕生など、常に一歩先を行く挑戦心は現在も引き継がれています。オリジナリティを忘れない物作りは数あるメーカーの中でも非常に優れていると感じます。
また、私には広い視野で物事を考える力があります。大学の研究室の実験は、常に新たな課題が生じます。その度に私は実験器具や操作手順、材料などの見直しを行い、様々な観点で課題解決策を考える習慣が身に付きました。これは商品開発の現場において、苦境に立たされた時であっても別の視点で解決方法を考える原動力になります。将来は「やってみなはれ精神」を掲げる貴社で「広い視野で物事を考える力」を発揮し、お客様を笑顔にする、今までにない感動的な美味しさを持つ酒類(特にRTD商品)の商品企画を行いたいです。
⇒志望するきっかけとなった具体的なエピソード、価値観への共感、自身の強みをバランスよく盛り込むことができており、企業への適合性があるという印象を与えられていると言えます。
「広い視野で物事を考える力」が入社後の活躍にどうつながるかについても、大学の経験を踏まえて書くことができているため、説得力がある志望動機になっているでしょう。
参照元:unistyle/内定者本選考ES(サントリーホールディングス21卒)
森永乳業(研究開発職)
⇒例を挙げながら『どういう研究に携わり、何を実現したいか』について回答できており、説得力のある志望動機です。
研究の先も見据えていることが伝わるため、人事担当者にとっても入社後の期待が高まる内容になっていると言えるでしょう。
参照元:unistyle/内定者本選考ES(森永乳業21卒)
志望動機を書くことに自信がない方は、お手本となる例文を分析してください。志望動機のポイント、自信の過去の経験との一貫性、そして文章構成に至るまで。内容を自身で考えられれば、文章力は選考を通過したESのマネをすることで補いましょう。
まとめ
飲料メーカーは採用に関する情報が手に入りやすいです。
就活生全員が情報収集しやすいだけに、徹底的に企業ごとの特徴を把握し、その企業ならではの強みを見つける必要があります。
その強みと求める人物像を把握したうえで志望理由や自己PRを書いてみましょう。
志望動機の基礎から応用まで網羅的にノウハウを知りたい人は下記をご覧ください。
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- 「飲料メーカーの選考で評価される志望動機ってどう書けば良いの…?」
- 「飲料メーカーならではの対策ってあるのかな…?」
- 「飲料メーカーの職種について詳しく知りたい!」
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