「面接で嬉しかったことを聞かれたときって、どんなふうに答えればいいんだろう?」このような疑問をお持ちではないでしょうか。
本記事では、これから大切な面接が控えているという就活生に向け「正しい回答例とNG回答例」「面接官の意図」などについて詳しく解説していきます。
本記事を読むことで、失敗しない回答方法を学ぶことが可能です。ポイントを押さえ、面接官の心と内定を掴み取りましょう。
企業が面接で「一番嬉しかったこと」について質問する意図
企業が面接で「今ままで一番嬉しかったことは何ですか?」と聞く意図は下記の通りです。
■どのようなことに喜びを感じるか知るため
■企業の価値観とマッチしているを知るため
それぞれの意図について詳しく解説していきます。
人柄を知るため
面接官が「これまでにあった嬉しかったこと」を聞くのは、あなたの人柄をよく知りたいと思っているからです。
どのようなことが嬉しかったかを聞くことで、あなたの人柄を探ろうとしています。
例えば、これまでで一番嬉しかったことが部活動のエピソードなのであれば、面接官は「部活動を一生懸命やってきた人なんだろうな」というような印象を抱くでしょう。
どのようなことに喜びを感じるか知るため
面接官は、これまでにあった嬉しかったことを聞くことで、あなたがどのような事に対して喜びを感じるか知ろうとしている可能性もあります。
なぜなら、これから仕事を通していろいろな感情を共有していく中で、どのようなことに対して喜びを感じるのかが重要だからです。
例えば「部活動で優勝したこと」という回答であれば、面接官は「努力をした結果、成功体験を感じることに喜びを感じる人なんだな」というふうに考えるでしょう。
企業の価値観とマッチしているを知るため
面接官は「企業の価値観とあなたの価値観がマッチしているかどうか」を知るために質問している可能性も高いです。
例えば、ベンチャー企業のような体育会系の会社では、部活動で得た成功体験などを好む傾向にあります。
逆に創立してからの年数が長い中小企業などでは、勉学に励み、高い成績を収めてきた人を好む可能性が高いです。
面接の質問:「一番嬉しかったこと」への答え方
面接で「これまでで1番嬉しいと感じたことは何ですか?」と聞かれた際は上記のフレームワークに従って回答しましょう。
まずは、結論部分で嬉しかったことを簡潔に述べます。
次に、エピソード部分で嬉しかったことの詳細や、エピソードなどについて回答しましょう。
最後は全体の話をまとめつつ、今後企業でどういう風に活かしていきたいかを述べます。結論部分に関しては、できるだけ簡潔に述べることことが重要なポイントです。
「面接の質問」への答え方の詳細、注意点、面接官のタイプ別対策方法を知りたい方は下記の記事をご覧ください。
面接の質問:「一番嬉しかったこと」の回答例
以下では、面接で嬉しかったことを聞かれた際の回答例を10個紹介していきます。
「嬉しかったことはあるけど、良い答え方が出てこない……」という就活生は、ぜひ参考にしてみてください。それでは見ていきましょう。
また、例文に加え、関連する想定質問についても紹介していきます。
部活動
■例文1
私は高校からラグビーをはじめたばっかりだったため、経験した年数は他の部員より圧倒的に少なかったのですが、顧問の先生が私のやる気と指導力を見込んでくださり、任命につながったとのことでした。
ラグビーをはじめたばかりの頃は、練習もきつく痛いことばかりだったため、辞めたいという気持ちが強かったのですが「みんなとの差を埋めたい」という一心で練習していくにつれて、少しずつ試合でも活躍できるようになりました。その結果、大学3年生の時にはキャプテンを任せられるようになり、春先に行われる春季大会では優勝を収めることもできました。
今後は顧問の先生が評価してくれたやる気や指導力を活かし、会社というチームの中で成果を出し続けられるように頑張っていきたいと思います。
【想定追加質問】
⇨指導をする際に一番気をつけていたことは何ですか?
■例文2
私が所属していた野球部の歴史は浅く優勝経験も少なかったのですが、チームで一生懸命練習に取り組むことで、優勝できました。私はセンターというポジションで、外野手のリーダーを任せられていました。練習中や試合中は常に声をかけ、他の選手を鼓舞するように意識していました。その甲斐もあってか、外野手は試合中のエラーが一つもありませんでした。
私は野球での経験から、チームワークを大切にすることで、大きな成果を生み出せることを学びました。これから社会人として働いていく際も、チーム一丸となりメンバーを引っ張っていけるような人材になりたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨チームワークをよくする上で大切だと思うことは何ですか?
学校行事
■例文1
私は演劇部に所属していたということもあり、監督を務めていました。演劇の練習中、あまりやる気のなかったクラスメイトと対立することもありましたが、最後まで諦めず取り組み続けることで、最高の演劇が完成しました。私のいた高校では文化祭の閉会式で「出し物のナンバー1」を発表するのですが、その年の出し物の中でナンバーワン1を取ることもできました。
私は文化祭での経験から、 一生懸命に取り組む姿勢は他者に良い影響を与えることに気付きました。これから入社して働いていく際も、自分が一番に頑張って周りに良い影響を与えられる人材になっていきたいと思います。
【想定追加質問】
⇨周りの人達をまとめる上で重要なことは何だと思いますか?
⇨クラスメイトと対立していた際にどのようなコミュニケーションをとるように心がけていましたか?
■例文2
私はクラスの委員長だったため、体育祭の中でやるパフォーマンスの指導や、色々な競技の練習などを管理していました。工業高校だったということもあり、どのクラスもレベルが高かったのですが、必死に練習を重ねることで総合優勝を勝ち取ることができたのだと思っています。私は練習の管理をしていただけなので、そこまでクラスの力になれていないと思っていたのですが、総合優勝をした後、クラスメイトから「ありがとう」「お前のおかげだよ」と言ってもらいやりがいと喜びを感じました。
こういった経験から、私はチームで努力をして何か一つの成果を達成することの楽しさを知りました。入社した後も、会社というチームの中で大きな成果を達成できるよう、自分にできることをガムシャラにやっていきたいと思います。
【想定追加質問】
⇨体育祭での経験以外で何か成果を得たことはありますか?
⇨指導や練習管理をする際に意識していたことはありますか?
アルバイト
■例文1
私は大学時代、飲食店でアルバイトをしていました。アルバイトをしている際、私は「飲食店の売上に貢献すること」「他のアルバイターと楽しく仕事をすること」の2つだけを徹底して守るようにしていました。その結果、店長からアルバイトリーダーを任され、飲食店を経営する上で大切なことをいろいろ学ばせていただきました。具体的には、接客やキッチンでの調理などに加え、新人教育や新しいメニューの開発などに携わらせていただきました。
色々な仕事に携わることで、経営の大変さや面白さを知ることができました。これから社会人として働いていく際も、経営者としての視点を持ちながら、自分のできることを精一杯取り組んでいきたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨新人教育で気をつけていたことや大変だったことはありますか?
⇨他のアルバイターと楽しく仕事をするために行っていたことは何かありますか?
■例文2
私は大学2年生の時、放課後の子どもを預かる施設でアルバイトをしていました。最初は子どもを見るだけの仕事だったのですが、そこに勤める社員の方とコミュニケーションをとるうちに、企画の作成や近所にポスティングするチラシのレイアウトなどを任せていただけるようになりました。その中で作った企画書を部長に褒めていただき、仕事のやりがいや楽しさを知ることができました。
入社した後も、まずは自分のできることに精一杯取り組み、少しずつできることの幅を増やしていきたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨企画の作成とは、どのような企画を提案したのですか?
⇨社員の方をコミュニケーションをとる際にどのようなコミュニケーションを心がけていましたか?
就職活動
■例文1
大会の内容は、会社が設定した商品をどのようにして販売するかをプレゼンするというものでした。私はSNS を利用したマーケティングを発表したのですが、10名いた就活生の中で1位を取ることができました。社員の方からも「これなら実際にやっても売れるね」という風に言っていただき、とても嬉しかったのを覚えています。
私はこのような経験から、商品をお客様に届けることの大変さや面白さを学ぶことができました。入社した後は、会社の仕事を頑張りつつ、自分なりに色々なスキルや知識を身につけていきたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨具体的にどんなスキルや知識を身につけていきたいと思ってますか?
■例文2
電話営業だったため成功率はかなり低いといわれていましたが、初日で営業のアポを取ることができました。その際、会社に勤めている先輩方からたくさんお褒めの言葉をいただき、やりがいや嬉しさを感じました。
大変だと感じた営業ですが、自分の成長を感じることができたため、この先も続けていきたいと思いました。入社した後も、先輩方からいろいろなことを学び、会社で一番の営業マンになりたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨営業をやっていて一番大変だったことは何ですか?
⇨アポをとる際に自分なりに意識していたことは何ですか?
大学のゼミや講義
■例文1
私の卒論のテーマは「就職活動」で、主に、地方の就活生と都心の就活生の違いを述べたり、過去の就活市場と現状の就活市場の比較などをしたりしました。すると、先生方から「とても興味深い」「内容がとても面白かった」など、たくさんお褒めの言葉をいただきました。
私はこのような経験から、人に求められたものを作ることの楽しさを知ることができました。入社した後も、お客様のニーズに合った商品やサービスをご提案し、より多くの人に喜んでいただきたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨卒論の内容についてもっと詳しくお聞きしてもいいですか?
⇨なぜそのテーマで卒論を書こうと思ったのですか?
■例文2
私はこのような経験から、自分が作り出したものを評価してもらうことの面白さを知ることができました。入社した後も、自分が扱う商品やサービスを精一杯プレゼンし、会社の売り上げに貢献していきたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨プレゼンする際に心掛けていることは何ですか?
面接でよく聞かれる質問集と回答例は下記の記事を参考にしてください。
面接の質問:「一番嬉しかったこと」のNG例
面接で嬉しかったことを聞かれた際のNG例は下記の通りです。
■偏った宗教や思想に関すること
■結果のみでエピソードが薄い
以下では、それぞれの回答がなぜNGなのかを解説していきます。
ギャンブルに関する嬉しかったこと
ギャンブルに関することを答えるのは、基本的にNGだと思っておいてください。なぜなら、面接という場において「ギャンブル」というワードはあまり適切ではないからです。
ここで言うギャンブルとは、競艇、競馬、パチンコなどの賭博行為を指します。また、面接官の中には、ギャンブルという言葉を聞いて、犯罪を連想させる人もいるため注意しておきましょう。
偏った宗教や思想に関すること
偏った宗教や思想に関することを答えるのもNGとなります。理由は、ギャンブル系の回答と同様に、面接の場にふさわしくないからです。
さらに企業というものは、偏った宗教や思想をできるだけ避けたいとも思っています。
自分にとって誇れるものであっても、面接でそれを語るのはふさわしくないということを覚えておいてください。
結果のみでエピソードが薄い
結果のみでエピソードが薄くならないように注意してください。
なぜなら、エピソードが薄いと、結果の信憑性も薄くなるからです。
面接官が結果を聞いて納得できるようなエピソードであるかを事前に確認しておきましょう。
まとめ
本記事では面接で嬉しかったことを聞かれた際の、正しい回答例やNG例を紹介してきました。
なお「今までで一番嬉しかったことは何ですか?」という質問に対する回答は、最も人柄が出やすいと言われています。
あなたの回答を聞いたとき面接官はどのような印象を抱くでしょうか。
回答にあまり自信がないという人は、あらかじめ親や友達などに回答を聞いてもらい、客観的なアドバイスをもらっておきましょう。
どのような回答でも自信を持って答えることができれば、内定獲得にも大きく近づくはずです。
面接を通過するためには想定質問への対策として、答え方を知るだけではなく、マナーの習得や事前の練習も必要です。
面接に少しでも不安がある方は下記の記事を参考にしてみてください。
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