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【企業トップ×就活生対談】素材あふれる北海道から全国の顧客に寄り添う会社-北の達人コーポレーション-

「知っている企業以外の優良企業を探したい」「ナビ掲載の企業を見ていてもイマイチ魅力がわからない」と悩む就活生は多いと思います。この企画では私たち大学生が社長や人事部長へのインタビューを通して企業の魅力や想いを伝えることで、みなさんの「わからない」を「わかる」に変えます。

今回は大学生の松村が、株式会社北の達人コーポレーションの木下社長にお話を伺いました。

同社は北海道に本社を構える化粧品、健康食品のインターネット通信販売会社で、徹底的に顧客に寄り添っている東証一部上場会社です。

目次

北の達人コーポレーションってどんな会社?

株式会社北の達人コーポレーションの4P

北の達人コーポレーションについて、会社の魅力を4つのP(理念・職業・人事・組織)でまとめてみました。

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実際にどんなことをやっているの?

北の達人コーポレーションは、自社オリジナルブランドの化粧品・健康食品等を販売する「Eコマース事業」を行っています。

起業当初は「北海道には多種多様な素材があれど生かし切れていない」と考え、北海道の素材を使った事業を始めました。

現在はお客様の悩みに対して、流行とは無縁の「本当にいい成分」を北海道に限らず、世界中から探し出し顧客の満足度を一番に考え、モニター調査を何度も何度も繰り返しながら商品開発に取り組み、その結果が驚くほどよかったモノのみを商品化しているのです。

同社が運営する「北の快適工房」において『カイテキオリゴ』『ヒアロディープパッチ』をはじめとした32商品を取り扱っています。

商品は自社で買い付けた素材を外部委託にて製造しています。通信販売、かつ定期購入型ビジネスモデルを採用したことで、安定成長する収益構造を実現し、2015年東証一部に上場しました。

これまでに20商品以上がモンドセレクション各賞を受賞し、マイクロニードル化粧品が売り上げ世界一位としてギネス世界記録認定、フォーブス アジア「Asia’s 200 Best Under A Billion」など多数受賞しています。

今回はこんな株式会社北の達人コーポレーションの木下社長にインタビューをし、社長になるまでの経緯や悩んでいる学生へのアドバイスをもらい、以下にまとめてみました!

【インタビュー】社長になるまでの経緯

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ーはじめまして。本日は貴重なお時間を頂き誠にありがとうございます。これからインタビューを始めていきたいので、ぜひよろしくお願いします!

木下社長:はじめまして!こちらこそよろしくお願いします。

ーまず社長になろうと思ったきっかけをお話しください。

木下社長:生まれは普通のサラリーマンの家庭です。

小学校低学年のとき『巨人の星』を見ていて、主人公はプロ野球選手だけど貧乏なこと、主人公のライバルはすごく良い家に住んでいてお父さんが社長だということを知りました。

「職業によってお金持ち度合いは違うんだ」と気づいたことが最初のキッカケでした。

社長になりたいと思った僕は、中学生の時、会社を作ることがそう難しくないことを知って、父親に「なんで会社を作らなかったの?」と尋ねました。

すると「実際には難しいぞ」と言われたんです。実際にはそもそも父親は起業しようと思っていたわけではなかったのですが、幼いながらに大人になると夢を追いかけることを忘れてしまうんだな、と思ったのです。

その時に、将来自分で会社を作ろうと決めましたね。

周りが就職するのが当たり前と考えているのと同じように、僕自身は起業するのが当たり前で、就職してずっと勤めるということは1度も考えたことはありませんでした。

逆にこの夢を忘れないうちにやらないとダメだと考えていました。

ー今の事業にたどり着くきっかけなどはありましたか?

木下社長:はい。大学時代の起業経験や新卒で入社したリクルートでの経験からビジネスって何をやるかによって成果が全然違うと感じたことからです。

学生起業した際にはいろんな企業さんから広告やプロモーションの仕事をいただいたりしていました。当時あまり社会の仕組みを理解していませんでしたが、自分が貰ってるお金は余ったお金を貰ってるんだという感覚がありました。

どういう事かと言うと、当時はバブル期で、どの企業も景気がとてもよかったので、めちゃくちゃ利益が出るんです。その分納税金額が大きくなってくるため、広告費などに使って税金の対策をしていました。

私がいただいていた仕事は、もしかしたら税金対策の為の仕事ではないか、本当にこれが本物のビジネスと言えるのだろうか、と当時私の中で大きな葛藤を抱えていました。

その後、新卒でリクルートに入社しましたが、その時にバブルが崩壊しました。当時は営業をしていましたが、そこでBtoCとBtoBの違いを痛感したんです。

例えばなんですが、すごく良い求人媒体を作っても相手の会社の景気が悪く採用できない状況では売れません。BtoBは良いものを作ればいいわけじゃないという事を、当時身に染みて感じていました。

ですが、ちょうどそんな時に、リクルートがBtoCの象徴であるスーパーのダイエーに買収されたのです。

当時、世の中全体の景気が悪い中、ダイエーはプライベートブランドを開発して絶好調だったのです。

その様子を見てBtoCビジネスはやはり努力が通じるんだなと思いました。逆にBtoBビジネスはどれだけ頑張っても限界があり、特に定期的な景気の浮き沈みに左右されたのだと気付きました。

だから自分が起業するときはBtoCをしようと思い立ったんです。

ー今に至るまでに苦労したことはありますか。

木下社長:実は納品した商品を転売されてお金を払わず逃げられる詐欺、いわゆる取り込み詐欺にあって全財産を失ったことがあります。当時はとても落ち込みましたが、悪いことだけではありませんでした。

会社が大きくなってから詐欺にあっていたらと考えるとぞっとしますが、小さい規模の段階で詐欺にあったことで、大きな被害なく、詐欺の見抜き方を全部マスターできたと思ったのです。

ほかに、競合他社に真似をされたこともありました。これも落ち込むだけではなくて、結局真似をされるっていうのは真似をされるレベルのことしか出来てなかったんだなと気付くきっかけになりました。

自分の性格もあるかと思いますが、どんなことでも良い出来事に変えることができます。苦労や不幸をいかに早く切り替えられるかはとても大切です。

【インタビュー】理想の人材について

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ー続いて理想の人材についてのご意見をお聞かせください。

木下社長:能力面と性格面二つに分けてお話しします。

まず能力面では、システムやプログラムを理解できる能力が重要です。

ITやAIが進歩していくと現在の業務もシステムに置き換わっていく部分が結構大きくなります。

一方でシステムというのは、基本的に決められたものを決められたパターンで動かしていくものですから、低レベルな仕事のシステムをベースに作ると、低レベルなことしかできないシステムになります。

人がやっていることがシステム化されていく流れの中で、人は常にシステムの上をいかないといけない必要性が出てくるんです。システム化された業務より高度な業務、極論人間しかできない業務にたどり着かなくてはいけません。

だから頭脳を使っていく人材はすごく必要になるんです。例えば、プログラムが分かっていなければ、何が人間にしかできなくて、何が機械に置き換えられるのかという区別がつきません。仕組みやプログラムについて勉強することは今後絶対に必要になります。

性格面では「どうすればできるのか」という思考を持っている人です。「できるかどうか」という思考で物事を考えてる人はすぐに行き詰まります。

社員を見ていて思うことは、素養が高い人はもともと壁に当たらないので、壁を超えた経験がない人が多いということです。学生時代、壁にぶち当たることなく生きてきた人も、会社に入ってそうそう上手くいくとは限りません。同期の中で1番できるという人でも、1年2年たつと抜かれていったりっていうのは、ビジネスでは普通にあります。

では物事が自分で知っている範疇でできなくなった時に、どう動くか。

今の自分ではできない、このやり方ではできないとなった時に、どういうやり方をすればできるのか、できている人はどんなやり方でできているんだろうかと考える思考回路がすごく重要になります。

たとえ素養がそんなに高くなくても、こういう思考回路を知っておけば、絶対成功できるようになってくるんです。そういったことが、大事だと思います。

【インタビュー】学生へのメッセージ

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ーありがとうございます。最後に学生に向けたメッセージをお願いします。

木下社長:初めにも言いましたが、私が社会人になった時期はバブルが崩壊した時期で、世の中が大きく変わるのを見ました。

一方で今回のコロナ禍は普通10年ぐらいかけて起こるような出来事が1年程度で凝縮して起きています。

今コロナによって残念ながら倒産するような会社があります。本来は10年ぐらいかけて倒産するのが1年で一気に倒産しているんです。

とても悲しい話ではあるのですが、逆に今ほどビジネスとか世の中の仕組みを勉強する機会・チャンスはありません。

どういう会社が倒産するのか、どういう会社が伸びるのかが、この1年で全部見えるのです。

「こうすれば失敗する」というパターンをいっぱい知っていると、それを避ければいいという考えになりますよね。その基となる失敗例を今とてもたくさん見ることができる。自分達が生き残るためには、成功することよりも失敗するパターンをマスターした方が絶対早いんです。

学生さんにとってすごく短期間で勉強できるチャンスです。コロナの時代に学生をやった人間がその後の世界経済を支えるような、将来世界を変える人になってほしいなと思ってます。

業界を知ろうーEコマース業界とは?ー

改めてEコマース事業の構造や動向についておさらいをしておきましょう。

Eコマース業界の構造

Eコマースとは、インターネットなどのネットワークを介して契約や決済などを行う取引形態のことです。

Eコマースの内容は大きく3つに分けられます。「企業同士のBtoB取引」「企業と個人消費者間のBtoC取引」「個人消費者同士のCtoC取引」です。

一般的にEコマースというと、多くの場合はBtoC取引を指します。

Eコマース販売のメリットは、店舗での販売に比べ、販売時間に制限がなく、郵送によって楽に買い物を行うことができる点です。一方で店員による説明が受けられないこと、集客が難しいこと、実際に商品を手に取って見ることができないことがデメリットとして挙げられます。

日本国内のEコマース市場の規模は年々拡大しています。

2019年経済産業省が発表したデータでは、2018年度のBtoCにおけるEC市場規模は前年比108.96%、2010年以降前年比プラス5%以上の成長を続けています。国内すべての販売形態のなかでEC販売が占める割合を示すEC化率は6.22%でした。

世界でも規模は拡大しています。特にアジア・太平洋地域で割合が多く、全体の61%をしめます。国別トップに位置するのは中国で、EC市場で占める割合はなんと約52%にのぼっているのです。

【参考記事】

MakeShop byGMO『【2021年最新版】Eコマースとは?概要から基礎知識をわかりやすく解説!』

ECOLab『「eコマース(EC)」とは? 今さら聞けないコマース基本用語』

業界の市場と動向

スマートフォンの普及が著しい現代において、Eコマース事業は拡大していくと見られています。特に現在注目されている5Gは、Eコマースが持つ可能性を広げうるのではないかとささやかれています。

5Gは高速でたくさんの容量を送信し、遅延の発生を減らし、多数の同時接続を可能にする次世代移動通信システムです。現在Eコマースが抱えている「店員による説明を受けられない」点に関して、5Gによる動画や音声の高速通信が可能になればカバーできてしまうのです。

また新型コロナウイルスの感染拡大においても需要が伸びており、特に「食品」「アパレル」「医療品」の分野で活用が急増しています。今後ITのさらなる発展によってトレンドが目まぐるしく変わっていくと予想されています。

最後にー北の達人コーポレーションのインタビューを通してー

詐欺にあったり、事業を真似された時もポジティブに考えられる木下社長は、常にモチベーションを高く保てていてすごいと思いました。インタビューで話された思考回路の話はとても印象に残っています。

社長の人生からも「なぜ?」を問い続ける思考が常にめぐっていました。夢や理想を抱くだけでなく「どうすればできるのか」を考える思考を持つことの重要性を感じました。

コロナ禍の現代、今までの常識が大きく変わりつつあります。就職活動においても常識にとらわれず「どうすればいいのか」を考えていくことが大事なのではないかと思います。

改めて、木下社長、貴重なお時間をありがとうございました。

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