選考が進んでいく中でだんだん持ち駒がなくなってきた、あるいは業界を絞りすぎていたなどの理由で「どうせどこからも内定もらえないんだろうな…」とネガティブに考えてしまっている人もいるのではないでしょうか。
その考えは完全な間違いです。ただ単に内定を取るためのコツを知らないだけなのです。
本記事で紹介する4つのステップを実践することで、内定獲得に近づくでしょう。よく読んでこれからの行動につなげてください。
ステップ1:内定がなくても自己否定をしない
「なんで自分だけ内定がないのだろう」「私は社会から必要とされていないのかな」このように今現在、内定がなくて苦しい思いをしているかと思います。
ですが、あまり自分を責めすぎないでください。
以下では、内定が無くても自己否定に陥る必要がない3つの理由とメンタルを回復する方法について紹介をしていきます。
自己否定をする必要がない3つの理由
理由その1:採用を実施している企業はいくらでも存在する
日本には約400万社の企業があると言われています。約400万社の企業のうちあなたが受けた企業はいくつありますか?
仮に20社受けたとするならまだ399万9980社行ける企業が存在するのです。(厳密には新卒採用をする企業はもう少し少ないですが)
ですので、20社全部に落ちたからと言って、あまり自分を責めすぎないようにしましょう。必ずあなたに合った企業があります。
理由その2:内定は人生のゴールではない
内定がないからと言って人生が終わりというわけではありません。
逆もまた然りで、内定があるからと言って人生オーライなわけでは決してありません。内定はあくまで人生の通過点でしかないことを忘れないようにしましょう。
理由その3:自己否定をしてもパフォーマンスが下がるだけ
自分を否定することは自身のパフォーマンスを下げることにつながります。
自己否定をする人ほど、感情のコントロールが下手になったり、集中力が低下するとも言われています。
では一体どうすれば自己否定を改善することができるのでしょうか?
その答えは、「諦める技術」を身に着けることです。「諦める技術って就活を諦めた方がいいってこと?」と思った方もいるかもしれません。
しかし「就活を辞めろ」と言っているわけでは決してありません。
出来ない自分を受け入れたうえで、一歩一歩前に進むということです。
「すべてを諦める」のではなく「できないことをとりあえず認める」そのうえで、どうすれば前進ができるのかを考えることが自己否定を止めるために大事になってきます。
就活に置き換えると「自分は今のところ就活は上手くいっていない。じゃあこの状態から自分ができることはなんだろう」と考えるのです。
このようにまずは自身の現状を認め、その状況を理解した上で次なる行動を起こしましょう。
メンタル回復方法
前章では、プラスの意味で「諦める技術」を身に着けることが大事だとお伝えしました。以下では、それ以外にあなたのメンタルを回復する方法について紹介したいと思います。
回復方法その1:就活における悩みを紙にすべて書き出す
まずは就活に関する悩みをひと通り書き出すことをオススメします。
書いてみるとわかると思うのですが、悩みを書きだすことによって自分の課題が客観的に把握できるようになります。
悩みを書き出す際には、以下のポイントを押さえてみてください。
✓ 書き出す時間は10分を目安にする
✓ 誤字脱字、文字の大きさは気にせずにどんどん書く
✓ 一人きりの空間で取り組む
これらのポイントを頭に入れたうえで、悩みを書き出してみましょう。そうすることで、今まで見えていなかったあなたの課題が見えてくるかもしれません。
回復方法その2:運動をする
ここで言う運動とは、散歩やジョギングなど軽い運動のことを指します。
汗をかいて気持ちをリフレッシュすることで、ポジティブに物事を考えられるようになるでしょう。
回復方法その3:一日中寝る
必死に就活をしているのに結果が出ずに苦しんでいる方は、一旦ゆっくり寝てください。寝ることで一時的には気持ちをリセットすることができます。
もちろん寝ただけでは結果は変わりませんので、「(1)就活における悩みを紙にすべて書き出す」などをネクストアクションを起こしましょう。
ステップ2:今後の進路の選択を検討する
なかなか内定が獲得できず「これからどうしよう…」と悩んでいる人に向けて、以下で5つの進路を紹介します。
メリットとデメリットも紹介しますので、今後の進路を考えている人は参考にしてみてください。
就活継続
まず一つ目の選択肢が「そのまま就活を続けること」です。つまり大学卒業までに内定獲得を目指すということになります。
最大のメリットは、まだ採用活動を続けている企業が多くあるということです。
就活留年
2つ目の選択肢は「就活留年」です。つまり意図的に単位を落とし、卒業を1年間ずらし、再度就活することを指します。
様々なメリットがあるものの、1年分の学費がさらにかかることはかなりネックになるのではないでしょうか。
ましてや奨学金を借りている学生さんにとってはあまり現実的な選択とは言えないでしょう。
就活浪人
3つ目の選択肢は「就職浪人」です。就職浪人とは、大学を卒業したうえで再度就活をすることを指します。
一見、就活に専念できそうだと考える方もいるかもしれません。
時間が理由で就活が上手くいっていないのであれば、翌年でもチャンスはあると思いますが、多くの人が時間が以外にも内定を取れない理由があるはずです。
したがって、安易に就活浪人の選択をするのは避けた方がよいです。
また、企業によっては新卒のみしか募集してないケースもあり、既卒扱いになってしまうと就活において不利に働いてしまうことがあります。
このような点からも就職浪人を選択する人は注意が必要です。
フリーター
3つ目の選択肢が「フリーター」です。企業に就職をせずに、アルバイトなどで生活をしていくことを指します。
フリーターの場合、企業の正社員として働くより賃金が落ちてしまうことは避けられません。
メリットとして自分で時間の使い方を決められると書きましたが、現実問題アルバイトとして働かないと生計を立てることができないためある程度時間は取られてしまいます。
また、一度フリーターになってしまうと、正社員として働きたいと思った際になかなか就職先を見つけることが難しくなってしまう可能性もあります。
起業
最後の選択肢は「起業」です。文字通りで、自分で会社を興すことです。
成功をした際のメリットは計り知れないものがありますが、実際のところなかなか起業で成功をするというのは難しいです。
事実、起業した企業の9割が1年以内に廃業すると言われています。この事実を踏まえても、社会人経験や知識がない学生がいきなり起業をして成功するのはかなりハードルが高いと言えます。
ステップ3:内定がない原因を探り対策をする
以下では「企業選び編、書類・テスト編、面接編」3つの観点から内定がない原因について考えていきたいと思います。
企業選び編
ここでは、内定がない原因を企業選びの観点から見ていきたいと思います。
■原因1:エントリー数が少ない
そもそものエントリー数が少ないことが原因として考えられます。
2021年5月に行なわれたディスコの就活学生のモニター調査によれば、就活生がエントリーした企業の数は平均27~29社だそうです。
内定を獲得する学生の多くが30社程度エントリーしているなか、あなたはどの程度エントリーできているでしょうか。
この原因に当てはまるという人がすべき対策は、エントリー数を増やすのみです。
何社エントリーすれば良いという決まりはありませんが、本サイトでは目安として30社以上のエントリーを常に埋めるような状況を目指すべきだと考えております。
したがって、もしエントリー数が通算で30社に満たない方はまずはナビサイトやエージェントなどで企業を探すことから始めましょう。
■原因2:大手ばかり受けている
2つ目の原因は「大手企業(人気企業)ばかり受けている」ためです。例えば、お菓子メーカーの明治は入社倍率が400倍程度と言われています。
つまり、400人に1人しか入社ができないことになります。ここまで倍率が高い企業ばかりではありませんが、人気企業は総じて倍率が高いです。
ゆえに、難易度の高い企業ばかりを受けている場合は多少視野を広げて企業を見ていく必要があります。
もし就活がうまくいってない人の中で「大手ばかり見てる…」と思った人は、中小企業も受けてみることをオススメします。中小企業の中にもたくさんの優良企業が存在します。
会社の規模だけで決めるのではなく、もう少し選択の幅を広げてみてください。
書類・テスト編
ここからは内定がない原因を書類・テストの観点から考えていきたいと思います。
■原因1:エントリーシートの内容を作り分けていない
まず1つ目の原因として考えられるのは「ES(エントリーシート)の内容が全企業同じである」ためです。中でも内容が全く同じ、もしくは酷似しやすいのが自己PRと志望動機です。
「そんなこと言ったって、企業ごとに全部変えるなんて無理だろ!」と思う方もいると思います。
確かにその通りです。しかしなにも「企業ごとに全く違うエピソードをアピールしろ」と言っているわけではありません。
同じエピソードや強みをアピールするのは良いですが、あなたが志望している企業は本当にその強みを求めているのかについては、エントリーシートを作成する前に必ずチェックするようにしてください。
続いて志望動機についてですが、志望動機は必ず個社ごとに内容を変更しましょう。志望動機とはいわば企業へのラブレターみたいなものです。
例えばですが、女性に対して想いを伝える際に、その女性の魅力的な部分ではなく全女性に共通するような部分を伝えてしまったら、喜んでもらえないでしょう。
企業も同じです。どこの企業でも言えることではなく、その企業だからこその魅力を伝えるようにしましょう。
■原因2:エントリーシートの書き方が悪い
原因の2つ目は「ES(エントリーシート)の書き方に問題がある」ためです。その中でも、特に自己PR・志望動機・ガクチカの書き方に問題がある場合が多いでしょう。
典型的な設問である上記の3つは評価される書き方が存在します。もし自己流でこれらの設問を書いているのであれば、ぜひ以下の3つの記事をチェックしてみてください。
関連記事:
・志望動機の書き方~選考通過率をUPさせる方法~
・企業から評価される自己PRの書き方とは?ポイントや注意点をわかりやすく解説
・評価される「ガクチカ」の書き方を解説|見直しに役立つ”チェック表”つき
■原因3:適性検査対策をしていない
原因の3つ目が「適性検査の勉強をしていない」ためです。
多くの企業がエントリーシートと適性検査を同時に課すパターンが多いですが、仮にエントリーシートの内容が良くても適性検査の得点が悪いと落選する確率は非常に高いと思われます。
理由としては、効率性を考えた場合、企業側はテストの得点である一定人数を足きり、残りの足きりはエントリーシートの内容で判断すると想定できるためです。
もし、エントリーシートを様々な人に添削してもらったにも関わらず、落選し続けているという人は適性検査の勉強不足が原因かもしれません。
適性検査に問題があるかもと思った人は、以下の対策の仕方を参考にしてみてください。
まずは難しいものではなく、解説が自分にとってわかりやすい参考書を1冊選びましょう。そして、腕試しに解いてみてください。
勉強の必要なく解ける問題やそうでない問題の傾向がつかめます。また解説を読んで効率的な解法を知り、さらにスピードアップできるようにしましょう。
間違えた問題は、ただのミスなのか、それとも理解できていないのかを区別しておきましょう。
単なるミスの場合は、他の問題でも同じような間違いをしてしまわないよう、注意すると正答率を上げられます。
また理解できていない問題は理解できるまで集中的に行い、理解できたら別の問題を解き、考え方の理解が進んでいるか確認しましょう。
間違えた問題も解けるようになってきたら、表示時間以内に解けるように時間配分を意識し、模擬試験を行ってみてください。
時間のプレッシャーがある中でも落ち着いて解けるかどうか、時間配分の計算で見直し時間が足りないなどの問題はないか、など改善すべき点を見つけ、次同じことをしないように意識しましょう。
上記で出てきた問題点がクリアできるよう、繰り返し行なってください。参考書を2〜3周すると、7~8割の問題を解くことができるようになっているはずです。
面接編
以下では、内定がない原因を面接の観点から考えていきたいと思います。
■原因1:基本マナーが身についていない
原因の1つ目は「面接の基本作法が身についていない」ためです。基本作法が身についていない人の特徴としては、以下が挙げられます。
✓ ネクタイをきちんと結んでいない
✓ 革靴が磨かれていない
✓ 声が小さい
✓ 目を見て話さない
✓ 猫背になっている
✓ 髪型がセットされていない など
該当するものがあった人は今すぐに改善しましょう。面接では話している内容だけでなく、身だしなみや話し方なども評価されています。
そのため、面接に臨む際は最低限、以下の9点を意識して臨むようにしてください。
✓ ネクタイは首元に余白が生まれないように結ぶ
✓ 革靴は磨いたものを履く
✓ 大きな声で話す
✓ 相手の目を見て話す
✓ 背筋を伸ばして面接に臨む
✓ 髪型をワックス等で整える
✓ 暗記するのではなく自分の言葉で話す
✓ 語尾は伸ばさないではなす
■原因2:志望動機が浅い
原因の2つ目は「志望動機が浅い」ためです。例えば、食品メーカーの志望動機でよくあるのが「御社の商品が好きだから志望している」という志望動機です。
企業側としては、商品を気に入ってもらえていることに関しては好印象を抱いてくれると思います。
しかし、企業が求めているのは消費者目線の就活生ではなく消費者に仕掛ける側の目線を持つ就活生です。
そのため、企業がどんな人材を欲しがっているのかを把握をしたうえでその人物像から逆算をして志望動機を伝える必要があります。
<志望動機を書く際のポイント>
志望動機を書く際は、上図のような流れで書いていきます。
まずは一言で志望理由を伝え、次はなぜそう思ったのか理由を書きます。ここでのポイントは「自分自身の経験に基づくエピソードを書く」ということです。
続いては、数ある企業の中からその企業を選んだ理由を書きます。どのような観点で伝えれば良いかわからないという人は、以下の中から選んでみてください。
●企業で働く社員から
●企業の強みから
∟業務内容
∟サービス/商品(コンセプト)
∟社会貢献活動
最後は入社後志望企業でどの様に活躍したいか、企業にどんな形で貢献できるかを伝え、志望動機を締めます。
■原因3:自己アピールが下手
原因の3つ目は「自己アピールの仕方が悪い」ためです。せっかく良い強みを持っていても、うまくアピールできなければあなたの魅力を伝えることはできません。
ただ闇雲に伝えるのではなく、効果的な伝え方を覚えましょう。
<自己PRを書く際のポイント>
自己PRを書く際は、上図のような流れで書いていきます。
まずは一言で自分の強みを伝え、次は先程伝えた強みがあるということを証明できるエピソードを書きます。ここでのポイントは、できるだけ具体的に伝えるということです。
つまりその出来事の中で生じた課題・目標、その課題・目標に対してどのような行動を取ったのかまで書いてください。
エピソードの次は結果を書きます。結果を書く際、自分の上げた成果を最大限伝えるためにも、定量的に書くようにしましょう。
最後はここまで伝えてきた長所をどのように志望企業の業務に活かしていくのかを書いて、自己PRを締めます。
<ガクチカを書く際のポイント>
ガクチカを書く際は、上図のような流れで書いていきます。
まずは一言で学生時代に頑張ったことを伝え、次は先程伝えた頑張ったことをなぜ行ったのか理由を書きます。
理由を書いたら、その活動を行う際に立てた目標や直面した課題を伝え、それに対してどのような取り組みや対策を行ったのかを書きましょう。
ここでは「話を聞いた」などのような抽象的な言葉ではなく「どの様に話を聞いたのか」を具体的に記載することがポイントです。
具体的な取り組みについて伝えたら、どのような結果になったかを記載し、最後はこの出来事から学んだことを書いて文章を締めます。
ステップ4:焦っているならプロに相談
本記事を読んでいただいている方は何かしら、就活に悩みを抱えているのではないでしょうか。
自分だけで抱え込むのではなく、社会人に相談をしてみるのが最短で内定のきっかけを得られる道だといえます。
下記では3つの相談方法についてメリットデメリットを交えながら紹介していきます。
キャリアセンター・大学の先生に相談する
まずはどの大学にも存在するキャリアセンター(就職指導課)にご自身の悩みを相談するとよいでしょう。
全ての大学には当てはまらないかもしれませんが、基本的にキャリアセンターは添削指導や模擬面接を受けるのにが非常に時間がかかります。
そのため、急ピッチで対策をしなければいけない就活生には適切とは言えない可能性があります。
社会人に相談する
身近に気軽に相談できる社会人がいるのであれば、相談に乗ってもらいましょう。例えば、サークルのOBなどが挙げられます。
就職指導課のように多くの学生の傾向を知っているわけではなく、自分の経験によるアドバイスしかできません。
もし仮に学歴・学生時代にやってきたこと・性格など前提条件があなたと同じであれば全く問題はありません。
あくまで一社会人の立場としてのアドバイスです。決して社会人に相談をするなということではなく、盲信しすぎるのは避けた方がいいということです。
就職エージェントを利用する
最後に紹介するのが、就職エージェントです。
就職エージェントとは専任のアドバイザーが個別面談を実施し、各人の就活状況や人柄を把握した上で、希望や適正に合致した企業の求人情報を紹介してくれるサービスです。
上記の内容を読むと「このサービスを利用するにはお金がかかるのではないか?」と考える人もいると思います。しかし、就活生に料金は一切かかりませんのでご安心ください。
以下は就職エージェントを実際に利用した就活生のインタビュー記事です。少しでもエージェントに興味がある方は読んでみてください。
関連記事:
【大逆転】20卒学生のしくじり就活~失敗談と3つの教訓~
最短で内定を獲得するための4ステップ(まとめ)
では最後に本記事のまとめとして、最短で内定を獲得するための4ステップを紹介していきます。
↓
進路の決定
↓
内定が出ない原因を分析をする
↓
就職エージェントを利用する
以上が流れとなります。
前述の20卒 S.Yさんも当初は内定が出ずに非常に悩んでおりました。ですが、自ら行動を起こすことで最終的には納得内定を獲得することができました。
なかなか内定を獲得できず悩んでいる人は、ぜひ本記事で紹介した対策を行ってみてください。
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