●調整力を自己PRで伝える際は「チームの一体感を作ることができる」と具体的な言葉で言い換えると良い。
●調整力は伝え方によっては受動的な印象を与える可能性があるため、主体的に行動したエピソードを伝えるようにしよう。
「調整力って自己PRで使える?」「調整力をアピールする上で気をつけた方がいいことはある?」
そんな不安や疑問を抱えている就活生に向けて、本記事では自己PRで調整力をアピールする際の方法やポイント、例文を紹介しています。
自己PRで調整力をアピールしようと思っている人は是非参考にしてみてください。
「調整力」は自己PRで使える?
就活生の中には「調整力って自己PRで使えるの?」という疑問を感じている人もいるのではないでしょうか。
結論、調整力は自己PRとして十分なアピールとなります。
以下で調整力が企業に評価される理由を紹介していきます。
スムーズに仕事を進めることができると判断されるため
調整力がある人はどのような仕事に対してもスムーズに進めることができます。また、全体を俯瞰してみることもできるため、事前に起こりそうな問題を把握し、先回りして解決することもできるでしょう。
このように事前にトラブルを回避できることから、問題が発生した際の対応する手間や時間を省くことができ、仕事の効率化を図れると言えます。
問題を円滑に解決することができると判断されるため
何か問題が起きた際に、誰かが我慢したり、立場が高い人が権力を使って強引に解決したりと、円満ではない解決をすることも少なくありません。
そのような解決方法では一時的な解決にしかならないため、さらなる問題の発端になってしまう可能性もあります。
しかし調整力がある人が問題解決にあたることで、みんなの意見や考えをうまく調整し、全員が納得感のある答えを出すことができるため、問題を円滑に解決することができます。
「調整力」を自己PRでアピールする際の書き方
自己PRを書く際は上記のフレームワークに沿って書くようにしましょう。
(1)結論
自己PRを書く際は最初に「私は調整力があります」といったように自分の長所を端的に述べます。
理由としては、最初に結論を述べ面接官に今から何の話をするのか伝えることで、聞き手側も話が入りやすくなるためです。
ここでのポイントは、ただ「私の長所は調整力です」と伝えるのではなく「私の長所はチームの一体感を作る力です。 」など、どのような調整力があるのか具体的に伝えられると良いでしょう。
(2)エピソード
長所を伝えたら、実際にその長所があることを証明できるエピソードを交えます。
理由としては、企業は、課題・目標やそれに対する行動を通してその人の人柄や価値観を判断しているためです。
(3)結果・学んだこと
エピソードの次は、自分がとった行動によってどのような結果になったか、この経験を通して何を学んだのかについても書きます。
(4)入社後どう活躍できるか
企業は採用活動を通して、自社に貢献してくれる人材を求めています。つまり、面接官にこの学生は「自社で活躍する素養がある」と思わせることが大事です。
より詳しい自己PRの書き方について知りたいという方は以下の記事を参考にしてください。
その他にも企業が自己PRを聞く意図や例文なども紹介していますので、参考にしながら自分の自己PRの作成にお役立てください。
「調整力」を自己PRとして書く際のポイント
ここでは自己PRで調整力という強みをアピールする際のポイントを紹介していきます。
せっかくの長所もアピールの仕方によって面接官に与える印象は大きく異なってしまうため、正しいアピールの仕方を理解しておきましょう。
主体的に動いたエピソードを伝える
仕事では社内外問わず多くの人と関わりながら業務を行うため、企業側にとって調整力がある人材は評価が高い場合が多いです。
そのため、自己PRで調整力をアピールすることは良いですが「もめ事が起きた時、両者に良い顔をして事が大きくならないようにした」などの受動的な内容ではネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。
企業側が求めている調整力とは”主体的に行動したことで課題解決に導く力”のことを指しているため、課題に対してどのように行動し、解決に導いたのかという主体的に行動したエピソードを記載することを意識しましょう。
その場しのぎの行動だと思われないようにする
自己PRで調整力のエピソードを伝える際は、その場しのぎの行動だと思われないようにしましょう。その場がなんとかなったとしても根本的な問題解決ができなければ、調整力があるとは言えません。
そのため、調整力をアピールする場合は問題解決をした際の行動を具体的に伝えるようにしましょう。
例えば「問題を解決するために新しいルールを作った」など、その時だけではなく、今後も起きないような仕組みづくりを行ったところまで伝えられると効果的です。
調整力を他の言葉に言い換える
自己PRで調整力をアピールするのは問題ありませんが「私の強みは調整力です」だけではやや抽象的で、あなたの意図とは違った受け取り方をされてしまう可能性があります。
そのため、自己PRで調整力をアピールする際は「チーム内で異なる意見が出た際に、双方の意見をまとめ合意形成を図ることができる」などといったように具体的な言葉で伝えるようにしましょう。
「どうやって言い換えればいいかわからない…」という就活生は、以下の言い換え例を参考にしてみてください。
- 組織をまとめることができる
- 課題解決に向け主体的に動くことができる
- 観察力がある
- 物事を俯瞰的に見ることができる
- 目標達成に向けて行動できる
- 対立した意見をまとめることができる
- 周囲の意見を聞き、合意形成を取りことができる
- 組織の中心として引っ張っていく力がある
- チームの一体感と作ることができる
- 全員が参加しやすい環境を作ることができる
自己PRで「調整力」をアピールした例文
ここでは自己PRとして調整力をアピールしている例文を7つのカテゴリーごとに紹介していきます。自己PRを考える際に参考にしてみてください。
●結論⇨ 緑 ●エピソード⇨ 青 ●結果・学んだこと⇨ ピンク ●入社後⇨ オレンジ
自己PRで調整力をアピールした例文:ゼミ編
■例文1
⇒具体的なエピソードが書かれており、読み手が理解しやすい自己PRと言えます。構成もとても綺麗です。
引用元:unistyle/選考通過者本選考ES(伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)20卒)
■例文2
⇒強みは「会話の調整力」とどんな調整力があるのか明記されており、あなたの人柄や強みがしっかりとアピールできています。入社後、志望企業でそのように強みを活かしたいと思っているかについても書けておりGoodです。
引用元:unistyle/選考通過者本選考ES(東洋製罐22卒)
サークル編
■例文1
⇒調整力という強みを「私は一人ひとりを気にかけ、組織をまとめることができる人間」と言い換えており、あなたがどのような強みを持っているのかがわかりやすくなっています。構成もとても綺麗です。
引用元:unistyle/選考通過者本選考ES(NTTデータフィナンシャルテクノロジー21卒)
■例文2
⇒調整力という強みを「意見の対立をまとめ上げる調整力」と言い換えられている点がGoodです。また、入社後どのように貢献したいかについて具体的に書けており、企業の採用担当者にあなたが将来活躍できるイメージを与えることができるでしょう。
引用元:unistyle/選考通過者本選考ES(三栄源エフ・エフ・アイ22卒)
アルバイト編
■例文1
⇒調整力という強みを「主体的に課題に取り組み成果につなげられる」と、とても具体的に言い換えられています。また、おこなったことについてもしっかりと書けており、あなたの人柄や考え方が伝わる自己PRと言えます。
引用元:unistyle/選考通過者本選考ES(キヤノンITソリューションズ23卒)
■例文2
⇒両者の関係を修復するために行ったことについてしっかりと書けています。もっと良い自己PRにするためには調整役という強みをどのような調整力があるのか他の言葉で言い換えることができるとあなたらしさがより伝わるでしょう。
引用元:unistyle/選考通過者本選考ES(ゆうちょ銀行20卒)
ボランティア
■例文1
⇒結果で数値を用いながら定着率の上がり具合を記載しており、具体的にどれぐらい定着率が上がったかがイメージできる文章となっています。入社後の文章が少し抽象的であるため、自分が希望する職種の業務内容と絡めて記載できると良いでしょう。
部活編
■例文1
⇒失敗から学び、どのように行動すればいいかを考え実行に移したところまで書けている点がGoodです。学びの姿勢や成長欲があることも伝わる自己PRと言えるでしょう。
引用元:unistyle/選考通過者本選考ES(日揮ホールディングス23卒)
留学編
■例文1
⇒調整力という強みを「チーム全体を見て課題解決をすることができる」と具体的な言葉に言い換えてアピールできている点がGoodです。また、どのような課題があり、課題を解決するためにおこなったことについて具体的に書けており、読み手も理解しやすい自己PRと言えます。
引用元:unistyle/選考通過者本選考ES(中部電力23卒)
インターン編
■例文1
⇒調整力という強みを「調整役としてチームに影響力を与えられること」とわかりやすい言葉で言い換えられています。エピソードも具体的且つ綺麗な構成で書けていますが、もっと良い自己PRにするためにも、入社後強みや学んだことを活かしてどのように貢献していくかまで書けると良いでしょう。
引用元:unistyle/選考通過者本選考ES(豊田自動織機23卒)
まとめ
本記事では自己PRで調整力をアピールする際の考え方や注意点、例文を紹介してきました。
調整力は働く上で必要な素養ですが、伝え方によっては「主体性がない」「その場しのぎをしただけ」と良くない印象を持たれてしまう可能性があります。
せっかくの自己PRでそのようなマイナス評価をされてしまうのは非常に勿体ないため、本記事で紹介した注意点を意識し、効果的な自PRを行いましょう。
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