●負けず嫌いをアピールするときは[目標を達成するために地道に努力を続けられる]、[成長するための向上心がある]などと言い換える
●具体的な[仲間と協力した][計画性を持って取り組んだ]エピソードを自己PRに盛り込む
自己PRの回答を考える際、「負けず嫌いなことは自己PRになる?」「負けず嫌いなことの自己PRはどういう内容にすればいいのだろう?」と悩む就活生は少なくないと思います。
『負けず嫌い』という特性は、継続して成長できる][壁に当たっても乗り越えていける]というイメージを連想させることから、面接で好印象を与えることができる素養の1つです。
しかし、伝え方によっては逆の印象を与えてしまうこともあります。
本記事では「自分の負けず嫌いさをアピールしたい!」と考えている就活生に向け、自己PRで負けず嫌いをアピールする際の方法や注意点、例文を紹介します。
企業が求めている「負けず嫌い」とは?
求める人物像が企業によって異なるように、求める力も異なります。そのため、[負けず嫌い]をテーマに自己PRを作成する際には、企業が社員に求める負けず嫌いがどのようなタイプなのかを把握しましょう。
それを踏まえて企業が求めている2種類の[負けず嫌い]を紹介します。
企業がどのような力を持つ学生を求めているかを理解することでより効果的な自己PRを作ることができるため、参考にしてみてください。
協調性のある負けず嫌い
まず企業は[協調性のある負けず嫌い]な人を求めています。
なぜなら、仕事では常にチームワークが求められるため、企業はチーム全体に良い影響を与えることのできる学生を求めているからです。
そのため、チームメンバーを蹴落としてスタメンになったという経験よりも、自分の行動がチームを巻き込んで良い影響を与えた、という経験の方が良い印象を与えられるでしょう。
向上心のある負けず嫌い
そして企業は[向上心のある負けず嫌い]な人も求めています。
なぜなら、競争環境の中で常に成長意欲を持って物事に取り組める特性は仕事においても活かすことができるからです。
自分が負けている・劣っていると感じる立場にいるときに、どのような行動を起こしたのかについてアピールできると良いでしょう。
自己PRで「負けず嫌い」を効果的にアピールする際のポイント
自己PRで[負けず嫌い]をアピールする際のポイントを紹介していきます。
せっかくの長所もアピールの仕方によって面接官に与える印象は大きく異なってしまうため、正しいアピールの仕方を理解しておきましょう。
負けず嫌いを他の言葉に言い換える
[負けず嫌い]という言葉は非常に抽象的なので「私の強みは負けず嫌いです」とだけ伝えてしまうと、面接官との認識の差が生まれ本当に伝えたいことが伝わらない可能性があります。
また[負けず嫌い]という特性は、面接官によって「他人を蹴落としてでも自分が良い状態でありたい人なのかな?」というようにネガティブなイメージを持たれてしまう可能性もあります。
そのため[負けず嫌い]という自己PRを「自分が納得できるまで物事に挑戦することができます。」など、別の言葉や言い回しを活用してアピールするようにしてください。
このように具体的な言葉に言い換えることができると、あなたの強みをわかりやすく面接官に伝えることができるでしょう。
負けず嫌いを言い換えた例をいくつか紹介します。
●勝つまで諦めずに挑み続ける
●成長するための向上心がある
●課題を改善して成功につなげられる
●目標を達成するために地道に努力を続けられる
●結果にこだわっている
●粘り強く最後まであきらめない
エピソードに具体性を持たせる
[負けず嫌い]の自己PRによくあるのが「練習量を増やした」「勉強量・時間を増やした」というように、[おこなったこと]だけを主張した内容です。
しかしこの内容では[その行動にはどういう背景・動機があったのか?][なんの練習・勉強をしたのか?]「練習量をどのくらい増やしたのか?]といった点がわからず、エピソードが伝わり切らない可能性があります。
そのため上記のような要素を記載し、エピソードに具体性を持たせることで[向上心があること]や[目標達成する意欲が高いこと]といった印象を与えられるようにすると良いでしょう。
仲間とのエピソードを伝える
[負けず嫌い]のエピソードを選ぶ際は自分1人の成長だけを話すのではなく、周りに良い影響を与えたことを伝えましょう。
なぜならチームで行動した経験は「うちの会社でも、チームに良い影響を与えてくれそうだ」「チームとして頑張れる人は協調性もあるんだな」といった印象を残すことができるからです。
また周囲に刺激を与えながら自己成長できる人材は、企業という組織の中では非常に貴重な存在です。
そのため「部活動で成功を収めるために努力を続けた結果、周囲にも良い影響を与え仲間と切磋琢磨することで成長できた」というように伝えるようにしてください。
計画性をもって努力したことを伝える
負けず嫌いを発揮したエピソードには「何のゴールに対しどのような計画を立ててどんな行動をしたのか?」といった点も盛り込むようにしてください。
なぜならただがむしゃらに努力した結果、成功したとしてもそれはただの偶然の可能性もあるからです。
また面接官はあなたがどのようなことを成し遂げたのかよりも、その過程や計画性を見てあなたのポテンシャルを判断します。
そのため、「部活動でスタメンになるために、現状の分析をし、出てきた課題に試行錯誤をしながら取り組んだ結果、スタメンになることができ、さらにチームにとっても不可欠な存在になれた」というように伝えるようにしてください。
効果的に「負けず嫌い」をアピールできるフレームワーク
自己PRを書く際は上記のフレームワークに沿って書くようにしましょう。
結論⇒エピソード⇒結果・学んだこと⇒入社後どう活躍できるか
結論では自分の長所を「目標達成のためには努力を惜しまないことです」「現状に満足せず常に成長意欲があります」などと端的に述べ、その後に自分に負けず嫌いさが備わっていることを証明できるエピソードを伝えます。
その際、実際に取った行動を具体的に説明するようにしてください。
そして自分のとった行動によってどんな結果になったか、その経験を通してどのようなことを学んだのかを伝え、入社後に自分の長所である[負けず嫌い]を活かし、どうやって志望企業に貢献するかを述べましょう。
フレームワークの各要素を例文を用いて紹介していきます。
■結論
私は目標達成のために計画的な努力を惜しまないという強みがあります。
■エピソード
2つ目がより魅力的に商品説明ができるように商品の知識を学んだことです。用途や他の商品との差別化ポイントなどを理解し、お客様に最適な商品を提案できるようになりました。3つ目は接客の質を向上させたことです。同僚と様々なお客様を想定してロープレをおこなうことで言葉遣いやトークスピードなどを改善しました。
その結果、前年比で20%売上げを増やし、お客様満足度は23%向上しました。
■結果学んだこと
この経験から、目標に向けて1つ1つ課題に取り組むことの重要性を学びました。
■入社後どう活躍できるか
雑貨・家具販売店でのアルバイトでは売り上げを前年比で15%向上を最終目標として3つの段階的な目標を立てました。
貴社でもお客様の要望に応えて、満足のいくお部屋探しをしたいと考えています。
自己PRの詳しい書き方については以下の記事で紹介しているので、自己PRを考える際は参考にしてみてください。
自己PRの詳しい書き方については以下の記事で紹介しているので、自己PRを考える際は参考にしてみてください。
そこで本記事では企業から評価される[自己PRの書き方]について詳しく解説しています。
現時点で自己PRの書き方に悩んでいる人だけでなく、今の自己PRをさらにブラッシュアップしたいと考えている人も是非参考にしてください。
「負けず嫌い」をアピールした例文
ここでは自己PRとして負けず嫌いをアピールしている例文を5つのカテゴリーごとに紹介していきます。
自己PRを考える際に参考にしてみてください。
アルバイト経験を使った例文
■例文1
1つ目はカフェでのアルバイトである。接客業のイメージが強いこの仕事は昔から人見知りで内気な性格であった私には不向きであると思われた。だが、この課題を克服しようとチャレンジし、2年ほど経った今では時間帯責任者を任されるまでになった。
2つ目は海外経験である。1年生時には世界各国から40〜50人ほどの若者が集まり、バスで欧州各国を周遊するツアーに参加した。3年の夏には1月半ほどアメリカの国立公園でアルバイトの経験をした。
いずれも積極的にコミュニケーションをとることが大切で、消極性を直そうと毎日を意欲的に過ごした。これらの経験もあってか、昨年参加したインターンでは、同じグループの子から、「話しやすく、おかげでワークがしやすかった」「和やかな雰囲気で進められたのは高桑くんのおかげ」などのフィードバックを貰えた。
⇒複数のエピソードを用いて、自分の強みをわかりやすく説明できています。
具体的にどのようなことを意識してコミュニケーションを取ったのかも追記できるとさらに良い自己PRになるでしょう。
■例文2
新しい情報に積極的に関与しながら周囲をリードし、巻き込んでいく姿勢を強く持っていて社交的なタイプです。また、変化・変革を前向きに捉えることが得意です。私は自分自身の成長につながる仕事がしたく、スターバックスのアルバイトに申し込んで始めました。さらに成長したいと考えた私は、ユニクロのアルバイトに応募して始めました。そして今は自分の知識を増やすために資格の勉強をしています。
このように私は自分自身の成長のために多くの方面で積極的に行動することができます。
⇒300文字の制限内で自分の負けず嫌いさを活かしてどのような行動を起こしたのかを表現できています。
なぜ複数のアルバイトを始めようと思ったのか、数々のアルバイトを経験してどのような成果を得たか、自身に起きた変化などについて書けるとよりあなたらしさの伝わる良い自己PRになるでしょう。
引用:Unistyle/UCC上島珈琲本選考通過者ES(23卒)
部活動の経験を使った例文
■例文1
高校時代サッカー部に所属していました。周囲のメンバーはスポーツ推薦が多い中、一般入学した私の実力はほぼ一番下でした。そんな中で私の目標は、【スタメンを勝ち取る】でした。
目標達成のために、平日は毎日始発電車に乗り、朝6時から自主練習をし、午後の練習後は一人で自主練習をする日々を送っていました。土日は練習試合後に、サッカーノートを書き現状自分に何が足りないのかを自問自答し、自分よりも巧い人のプレー映像を参考にして、いいところは吸収していきました。サッカーノートで現状分析をし、平日は周囲のメンバーより練習する事で実力がついてきました。結果、一つ上の代でスタメンを取れるようになりました。
これらの経験から、日々の努力が大きな目標達成するカギになると実感しております。この姿勢を活かし、貴社の業務においても、常に努力を惜しまず、自己成長につなげたいと思います。
⇒スタメンを勝ち取るためにどのような行動をしたのかが書かれており、日々努力を惜しまないといった強みが伝わってきます。
■例文2
負けず嫌いさは幼少期から遊びで負けるだけでも泣いてしまう程でしたが、高校の◯◯部で最後の大会でレギュラーを奪われた経験からさらに強まり、体育の授業でも勝つために研究していました。常に考えて行動することは小学生の野球チームの監督が結果はもちろん、なぜその結果なのか説明を厳しく求める方で、考える姿勢が身に付きました。この姿勢は高校の◯◯部の監督にも評価していただき、着目する視点の多さやその考えをチームへ伝える役割を期待されていました。
これらの強みは大学から始めた△△にも活かせました。具体的にはチームで絶対に必要な選手になるための同期で1番の試合出場という自身の目標や、チームとして試合で結果が出ない原因へ諦めずに順序立てて向き合えました。これは御社で組織、個人の思いに向き合い正解のない課題を解決するうえで役立つと考えます。
⇒ネガティブな印象を持たれかねない[負けず嫌い]という言葉を「向上心を持って物事に取り組むことができる」と言い換えられていることで、ポジティブな印象を受ける自己PRになっています。
また250字以内という文字数制限がある中で、自身のとった行動を入れ込むことができており、強みを裏付けることができています。
引用:Unistyle/リクルートマネジメントソリューションズ本選考通過者ES(21卒)
サークルでの経験を使った例文
■例文1
表現することが好きで入ったダンスサークルは経験者が殆どであり、初心者の私は誰よりも多く練習に励む必要があると考えました。そこでダンスサークルを複数掛け持ちすることで練習量、本番数を増やしました。またチームで行うダンスとして「人の心を動かす演出」を常に模索し続け、精力的に活動に取り組みました。
好きなことで負けたくないという気持ちが原動力となり、サークル内の優秀賞を受賞するに至りました。
⇒サークルでの取り組みと自らの負けず嫌いさをうまく結びつけています。このエピソードを通して培った強みを入社後にどのように活かしていきたいと考えているのか、[入社後の意気込み]も追記できるとさらに良い自己PRになるでしょう。
引用:Unistyle/TOPPAN本選考通過者ES(20卒)
■例文2
泥臭い仕事も地道に、徹底的にやるので、友人からは「一見大人しそうだけど、実は雑草のような生命力を持っているね」と称されます。例えば、自分で立ち上げた学生団体で、フリーペーパーを作成したときのことです。私は広告料を集める渉外担当の責任者だったのですが、最初は思うように広告料が獲得できず、メンバー内でも70万円という目標額を下げようか、という雰囲気になっていました。
しかし私は一度決めたことはやり遂げたいという性分ですので、諦めたくはありませんでした。問題点を洗い出し、営業スタイルの改善ポイントをマニュアル化し、メンバーの意識統一を図って「もう少しチャレンジしよう」と提案しました。すると次第に企業側も理解を示して下さり、広告掲載を許可していただけるようになりました。
結果目標額の3倍近くになる205万円を獲得し、1万部のフリーペーパーを配布することができました。このことから自分の「粘り強さ」や「打たれ強さ」を実感しました。
今までインターンでプロジェクトリーダー等を責任ある役職を任されてきたのも、こういった強み故だと思いますし、社会人になっても、この強みで貢献していけると自負しています。
⇒エピソードが数字を用いて定量的にそして詳細に記載されているため、読み手が情景を浮かべることができますし、結論で述べている強みがあなたに備わっていることが伝わります。
引用:Unistyle/三菱UFJ銀行本選考通過者レポート(16卒)
インターン
■例文1
その力を最も発揮したのが長期インターンシップでの初めてのインタビュー企画に挑戦した時でした。
インタビュー企画を立案する際、今までインタビュー企画をしたことがないのでどのように行うべきかまた成果が出るのかわからないという状況で、より難易度が低い企画を先輩や社員に提案されました。しかし私はこの企画は今までにない革新的なもので必ず実行し成果をだそうと考えていました。
そこで、私は費用やインタビューの取り方、そしてインタビュー企画から生み出せる効果を推定し企画を提案し社員を説得しました。そして自らインタビューに答えてくださる人やインタビュー場所を確保することで無事インタビューをし企画から算出値以上の成果を出すことに成功しました。この経験から私は一度決めたことにはまっすぐに迅速に取り組むことが私の強みだと考えています。
⇒高い行動力とよりよい成果を出すために工夫して取り組める、という強みが伝わってきます。
引用:Unistyle/日本総合研究所本選考通過者ES(20卒)
■例文2
それを表す経験として長期インターンシップでのホットペッパーグルメの飛び込み営業を挙げます。私は入社翌月に、インターン生10人中の月間アポ取得数1位を目標とし、以下2点に取り組みました。
1点目は「行動量の確保」です。最初は営業の行動計画を十分に立てることが出来ず1日に20件ほどしか回れていませんでした。そこで出社時間を早めたこと、移動時間の活用で、35件ほど回ることが出来るようになりました。
2点目は「行動の振り返り」です。そのため毎業務後、振り返りノートにアポを取れない原因を要素分解し、日々改善しました。一例として「一方的に話をして、営業が来たとマイナスの印象を与えてしまった」と分析し「雑談を取り入れ不信感を取り除く」というように改善しました。これら2点に取り組み入社翌月の月間アポ取得数で、インターン生10人中1位を獲得しました。
⇒エピソードが定量的に記載されているため「インターン生の中で1位」という目標に対して、がむしゃらにではなく計画的に努力したことが伝わります。
最後に入社後、強みを生かしてどのように頑張りたいと考えているのかという意気込みを盛り込むことができるとさらに良い自己PRになるでしょう。
引用:Unistyle/フューチャー(フューチャーアーキテクト)本選考通過者ES(21卒)
趣味・その他の経験を使った例文
■例文1
これを発揮した経験は、フルマラソンの挑戦です。それまでに走った最長距離は7kmであり、中々決断できませんでした。しかし、やらずに後悔したくないと思い挑戦を決めました。友人達と出場し、全員で完走を目指しました。
しかし、練習を始めてみると、想像以上にきつく、何度もくじけそうになりました。仲間に声をかけ、一緒に楽しみながら練習することを意識することで、お互いのモチベーションをあげることに繋がり、半年間、週3回の10kmの練習を欠かさず行うことができました。その結果、全員で完走できました。この経験から、苦しい状況を仲間と乗り越えて目標を達成する喜びを学びました。
⇒「半年間の練習継続」「10㎞の練習」などの具体的な数字から、現状に満足せず高い目標に向かって挑戦する・やり遂げる力が備わっていることが伝わります。
■例文2
私は受験に失敗し、現在所属する大学へと進学しました。悔しい思いは持ちつつ、有名私立大学ということもあり、優秀な学生が多いと期待していました。しかし、実際に入学してみると、授業を真剣に聞かない学生がほとんどでした。期待を打ち砕かれた私は、「他の学生のようにはなりたくない」と心に決め、成績で学部内トップを目指すことにしました。他の学生が試験前に一夜漬けの勉強をする中、私は良い評価がもらえるように授業にすべて出席し計画的に勉強しました。最終的には、800名ほど在籍する学部内で成績上位2%に入ることができました。
貴社の提供する通信サービスは一朝一夕で成し遂げられるものではありません。そこで、私の「長期間でも目標を達成するために努力を惜しまない力」を活かせると考えております。
⇒「受験に失敗して悔しい」という気持ちをモチベーションに変えて努力をしてきたことが伝わるエピソードです。
また数字を用いて結果が記載されているため、結果にこだわって行動することができることも伝わる非常に良い自己PRです。
引用:Unistyle/NTT西日本本選考通過者ES(17卒)
まとめ
本記事では、自己PRで負けず嫌いをアピールする際のポイントや例文を紹介してきました。
自己PRではどのような負けず嫌いが企業から求められるのかしっかりと理解して、あなたが企業の求める人物像に当てはまることをアピールすることが大事です。
自己PRで負けず嫌いをアピールしようと思っている人は、本記事で紹介した考え方を是非参考にしてください。
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