●自己PRで課題解決力が評価される理由は、課題解決力がある人は「物事の真の課題に気づくことができる」「主体的に行動することができる」ため。
●課題解決力がある人の特徴は「主体的に行動できる」「落ち着いて物事を考えられる」「計画を立てるのが得意」「物事に対して常に疑問を持っている」。
●自己PRで課題解決力をアピールする際のポイントは「具体的な言葉に言い換えてアピールする」「”課題発見力”と”課題解決力”の2つに関するエピソードを書く」こと。
「自己PRで問題解決能力をアピールするには?」「問題解決能力をアピールする上で気をつけた方が良いことはある?」そんな不安や疑問がある就活生に向けて、本記事では自己PRで問題解決能力をアピールする際の方法や注意点、例文を紹介しています。
自己PRで問題解決能力をアピールしようと思っている就活生はぜひ参考にしてみてください。
企業が求めている「課題解決力」とは?
本当に課題解決力が備わっている人は企業から高い評価を受けることが多くあります。
では、企業が求める本当の課題解決力とはいったいどんな能力なのでしょうか。それは「課題発見能力」と「課題解決能力」の両方が備わった力のことです。
具体的に、『課題発見能力』とは、「上司や結果を残している人と自分を比較して自分に不足していることを見つけられる力」や「失敗やその原因を過去の経験と照らし合わることで探し出す力」、「周囲の人に聞くことで違う角度からの意見を参考にして失敗の原因を網羅的に考えることができる力」などという能力のことです。
また、『課題解決能力』とは、「どのようなプロセスを経たら欠陥を補えるのか見通しを立てて行動に移せる力」や「原因にある程度の見切りをつけて根本的な原因を探し出し、目標を達成するにはその課題に対してどのようなアプローチをすればいいのかを多角的に考えられる力」といった能力のことです。
これら2つの能力がそろって初めて課題解決能力をアピールすることができます。
そのため自己PRで「問題解決能力」をアピールする際には、「課題発見能力」と「課題解決能力」のことを意識して書くとより伝わりやすい自己PRを書くことができます。
また、企業が求める人物像に合わせて伝え方も変えなければなりません。
業界研究・企業研究を通して、企業が求める人物像を知ってからどのような問題解決能力をアピールするのか決めましょう。
自己PRで「課題解決力」が評価される理由
「自己PRで課題解決力って評価されるの?」と不安に思っている就活生もいるでしょう。
結論、課題解決力は企業で十分評価される強みと言えます。
理由としては、課題解決力がある人は、物事の真の課題に気づくことができるためです。
例えば「自社製品の○○の売上が伸びない」という課題があったとします。
これに対し製品が悪かったから売れなかったで終わるのではなく、課題解決力がある人は「製品の良し悪しの前にそもそも適切なPRができていないのか」と、他の視点から考えることができます。
これこそが真の課題解決と言えるのです。
また、課題解決力がある人は自ら課題を見つけ、その課題に対しどのような打ち手をするべきか考え、提案するなど主体的に行動することができます。
「課題解決力」がある人の特徴
ここでは課題解決力がある人の特徴を4つ紹介します。
「私の強みって課題解決力でいいのかな…?」と不安を感じている人は以下を参考にしてみてください。
主体的に行動できる
課題解決力がある人は、自らチームや会社の真の課題を見つけ、それに対し何をすべきか考えることができます。
何か問題が起きた際に「誰かがやってくれるだろう」ではなく、自分ごととして捉えることができるのも、課題解決力がある人の特徴と言えます。
落ち着いて物事を考えられる
課題解決力がある人は、急なトラブルにも落ち着いて対処することができます。
まず現状を把握し、トラブルの原因は何なのか、解決するためにすべきことは何なのかを順序立てて考えることができます。
このような物事に対して落ち着いて柔軟に対応できるというのも課題解決力がある人の特徴と言えるでしょう。
計画を立てるのが得意
課題解決力がある人は、課題解決に向けて適切な計画を立て、それに沿って行動することができます。
「○○という課題に対し、打ち手は○○で、いつまでに○○をする」のように具体的に計画を立てることができるため、課題解決に向けて効率良く動くことができます。
物事に対して常に疑問を持っている
課題解決力がある人は、物事に対して常に「これはなぜこうなんだろう…?」と疑問を持っています。
既にあるものに疑問を持てなければ、それ以上良くなることはありません。現状に満足するのではなく「今までのやり方はこうだけど、○○の方がいいんじゃないか?」と考え実行することで企業の成長に繋がるケースも往々にしてあります。
固定概念に捉われず、物事に対して疑問を持てることも課題解決力がある人の特徴と言えるでしょう。
自己PRで「問題解決能力”をアピールする方法
自己PRを書く際は下記のフレームワークに沿って書くようにしましょう。
(1)結論
自己PRを書く際は最初に「私は問題解決能力があります」といったように自分の長所を端的に述べます。
理由としては、最初に結論を述べ面接官に今から何の話をするのか伝えることで、聞き手側も話が入りやすくなるためです。
ここでのポイントは、ただ「私の長所は問題解決能力です」と伝えるのではなく「関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決する問題解決能力があります」など、どのような問題解決力があるのか具体的に伝えられると良いでしょう。
(2)エピソード
長所を伝えたら、実際にその長所があることを証明できるエピソードを交えます。
理由としては、企業は、課題・目標やそれに対する行動を通してその人の人柄や価値観を判断しているためです。
以下で「問題解決力がある」という長所を選んだ場合の例を紹介します。
(3)結果・学んだこと
エピソードの次は、自分がとった行動によってどのような結果になったか、この経験を通して何を学んだのかについても書きます。
(4)入社後どう活躍できるか
企業は採用活動を通して、自社に貢献してくれる人材を求めています。つまり、面接官にこの学生は「自社で活躍する素養がある」と思わせることが大事です。
より詳しい自己PRの書き方について知りたいという方は以下の記事を参考にしてください。
「課題解決力」をアピールする際のポイント
ここでは課題解決力をアピールする際のポイントを2つ紹介します。自己PRで課題解決力をアピールしようと思っている人は参考にしてみてください。
具体的な言葉に言い換えてアピールすること
せっかくの長所もアピールの仕方によって相手に与える印象は大きく異なります。
そのため課題解決力をアピールする際は「課題解決力がある」という強みを具体的な言葉に言い換えてアピールすることを意識してください。
例えば「私には課題解決力があります」と伝えるよりも「私は問題が起きた際に解決するまで徹底的に原因を分析して解決まで導く能力があります」と伝えた方が、あなたの人柄をよりアピールすることができます。
せっかくの強みも正しく伝わらなければ意味がないため、採用担当者との間に齟齬が生まれないよう、以下のような言葉に言い換えてアピールしてみてください。
- 物事を論理的に考えられる
- 困難に向かって努力できる
- 観察力がある
- 主体的に行動できる
- 計画力がある
- 冷静に物事を判断できる
「課題発見力」と「課題解決力」に関するエピソードを書く
自己PRでありがちなのが、過去の事象を羅列しただけで終わってしまうことです。
例えば「~しました。~ということがありました。ですが、目標を達成できました。」というような文章が挙げられます。
こうした事象の羅列だけで終わらないようにするためにも、上述した『課題発見能力』と『課題解決能力』に関するエピソードを必ず書くようにしましょう。
何かにチャレンジしたら必ず問題が生じるはずです。そこであなたがどのように対処したかが「課題解決能力」に関する自己PRのカギとなってきます。
つまり、挑戦して何を得たのかが大事なのです。この要素を逃さないためにも『課題発見能力』と『課題解決能力』を軸にして他の学生と差をつけましょう。
「課題解決力」をアピールした例文
ここでは自己PRとして課題解決力をアピールしている例文を4つのカテゴリーごとに紹介していきます。
自己PRを考える際に参考にしてみてください。
学業
■例文1
⇒課題に対して自分なりに原因を考え、改善するために主体的に行動したことがアピールできています。さらに良い自己PRにするには、入社後「課題解決力」という強みを活かしてどう企業に貢献していくかまで書けると良いでしょう。
引用元:unistyle/選考通過者本選考ES(Sky24卒)
ボランティア
■例文1
⇒課題解決のために行ったことについて具体的に書けており、状況を理解しやすい自己PRと言えます。また、結果部分で数字を用いて効果をアピールできている点もGoodです。
引用元:unistyle/選考通過者本選考ES(横浜ゴム17卒)
インターン
■例文1
⇒文字数の多い自己PR文ですが、分かりやすく書けています。
「私は2つのことを意識しました。1つ目は~です。2つ目は~です。」とすることで自己PR文が段階的に分かるようになります。みなさんもこの構造をぜひ真似してみてください。
■例文2
⇒とても具体的に書けています。
課題を発見するために「営業成績を見直した→さらにお客さん目線でロープレを行った」という段階を経たことが詳細に書かれてるため、『根本的な課題を発見できる』という強みに説得力が生まれています。
(※)ZEHとはゼロ・エネルギー・ハウスのことを指しており、この例文は住宅業界・建設業界に提出された自己PR文です。
■例文3
⇒少ない文字数の中でも分かりやすく書けています。特に「KPIを月間、週間、日間で設けて」と書いてあることでどのようなことに工夫を凝らしていたのかが明確になっています。
文字数が少ないと内容が限られてくるので、言い回しや内容の具体性には気を付けましょう。
アルバイト
■例文1
⇒フレームワークに沿ってきれいに書けています。
ただ、最後の活用で「貴社でもこうした経験を活かしていきたいと考えています。」と抽象的な内容で終わらすのではなく、経験を活かしてどんな活躍をしたいのか明確なビジョンまで書けるとより伝わりやすい自己PRになるでしょう。
■例文2
⇒「気付きと解決」がコンパクトにまとめられ、分かりやすい自己PRが書けています。300文字の自己PRでは、文字数に余裕があれば最後の活用を入れるようにしましょう。
■例文3
⇒きれいな構成で書けています。具体的に「忙しい時間帯にのみお客様の対応だけを行う役割を設けた」「従業員の性格から表方と裏方で人材配置を改めた」とあるのでどのような対策を行ったのか分かりやすくなっています。
ゼミ
■例文1
⇒フレームワークに沿って書けていますが、具体性に欠けています。
『3つの取り組み』に関して詳細に書いてあるのは良いのですが、「どんな問題があったのか」「なぜこうした取り組みを行ったのか」に関して具体的に書かれていません。
例えば「ゼミ説明会に参加した2年生にヒアリングを行った結果、○○という意見が共通してみられたため××ということが原因であると仮定した」のようにどのような過程を経ているのかを具体的に述べましょう。
サークル
■例文1
⇒具体性を持って自己PRが書けています。文字数に余裕があるようであれば、『どのように深堀りを行ったのか』まで書けると、他の自己PR文とは差別化することができます。
部活
■例文1
⇒文字数が少ないと学んだこととその活用まで書けないことがあります。そのため、どのような取り組みを行ったのかを具体的に書くことが重要になってきます。
文字数に余裕があるようであれば、経験からの学びを書くようにしましょう。
まとめ
本記事では自己PRで問題解決能力をアピールする際の考え方や注意点、例文を紹介してきました。
問題解決能力を自己PRとしてアピールしようと思っている方は、本記事で紹介した考え方を参考に書いてみてください。
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