企業研究を進める中で「やることが多い」「どこまでやれば良いの?」と悩んでいませんか?
企業研究は就活を進める上でとても重要な作業の1つですが、調べようと思えばいつまでも調べることができるため、ゴールが見えにくい特徴があります。
しかし就活は、自己分析・ES作成・面接対策など、やるべきことが多いこともあり、企業研究だけに時間をかけることは現実的ではありません。
そこで本記事では、時間をかけられない人や終わりがないと感じている人に向けて、企業研究で最低限調べておいたほうが良い項目を紹介していきます。
「ここまでは調べきる」という目標(ゴール)を持つだけでも、億劫な気持ちを前向きにすることが出来るだけでなく、自信を持ってES対策などに進むことが出来るでしょう。
企業研究は何のためにやるのか?
まず始めに、企業研究を行う目的やメリットを紹介していきます。行う意味を理解していないと、企業について調べる行為自体を億劫に感じてしまうこともあるので、しっかり見ていきましょう。
1つ目は「自分に合う企業かどうかを確認するため(ミスマッチを防ぐため)」です。
企業研究の前に自己分析を行ったかと思います。そこで見えた自分軸や大切にしていることと、企業が大事にしていることや展望などがマッチしているかを確認していきましょう。
例えば「0→1の事業に携わっていきたい!成長をしていきたい」という自分軸を持っている学生にとって、「現在展開している事業を守ることを第一に考えている保守的な企業」はマッチしません。
上記のようなミスマッチを防ぐためにも志望企業の事業展開や強み、特性などをきちんと理解していきましょう。
2つ目は「志望動機の明確化(入社意欲を伝えるため)」です。
企業研究を行った後はES作成や面接を行っていきます。その際に、多くの企業が「なぜ当社で働きたいのか?」「なぜ他社ではなく、当社なのか?」「自社で何をしたいのか?」などのように質問してきます。
質問をする背景には、長く一緒に働ける人を企業は探していることや入社意欲が高い学生を採用したいと思っているからです。そのため、「なぜ?」に対する回答をしていかなくてはいけません。
より具体的な志望動機を伝えることで、入社意欲が高いことが伝わりやすくなるので、企業の知識を深めていく必要があるのです。
さらに詳しく企業研究を行う意味を知りたい人は下記URLを確認してみてください。
▶参考:業研究を行う意味を徹底解剖~同じ会社に長く務めたいなら〇〇をすべし~
企業研究の情報収集の仕方は?
企業研究を行う意味を理解出来た人は、情報収集の仕方を知って、実際に行ってみましょう。ここでは、7種類の方法を紹介していきます。
企業のHP
まず、希望している企業のHPを確認してみてください。公式HPには、企業がアピールしたいことや企業理念(経営理念)、沿革、求める人材などが端的に表現されていることが多いです。
さらに、従業員の顔やメッセージなども載っているので、企業らしさも知ることが出来ます。
就活情報サイト
就活情報サイトは、マイナビやリクナビのような新卒採用を行う企業の情報が掲載されたサイトのことです。会員登録をすれば、スマホやPCで手軽に情報収集から応募までを一貫して行うことができます。
複数の企業が載っているため、比較検討がしやすかったり、今まで知らなかった関連企業の情報も知ることが出来る特徴があります。他にも企業のHPと同じところはありますが、企業理念(経営理念)、求める人材などを知ることも出来るでしょう。
OB/OG訪問
OB/OG訪問とは、すでに働いている社員を訪問して直接話を聞くことです。1対1で話をすることが出来るので、WEB上では分からなかった情報や集団では聞きにくい内容を気軽に質問がしやすいという特徴があります。
できれば、1人だけではなく複数人の社員から話を聞くことが出来ると、より会社の雰囲気や働いている人たちの特性も知ることが出来るかもしれません。質問をする内容にもよりますが、仕事の流れやキャリアアップの仕方などのWEBには載っていない情報を知ることも出来るでしょう。
会社説明会や合同説明会
会社説明会や合同説明会は、人事や募集職種の社員1~2名に対して、複数人の学生が会社について話を聞く説明会になります。
会社説明会は、企業が学生を会社に招いて話をする場合や大学に企業の社員が出向いて話をする場合があります。合同説明会では、国際フォーラムなどの施設を利用して開催されることが多いです。種類としては、中規模のものから大規模のもの、専門職専用の説明会など様々あります。
他学生と一緒に企業の話を聞くため、ライバルになりうる学生の雰囲気や状況を知ることが出来る特徴があります。
状況にもよりますが、OB/OG訪問と同じく、仕事の流れやキャリアアップの仕方などのWEBには載っていない情報を知ることも出来るでしょう。
業界地図や四季報
業界地図や四季報は、業界における企業の立ち位置を知ることが出来ます。WEB上ではわかりにくい全業界の仕組みや流れを統一されたフォーマットで記載されているので、業界や企業同士のつながりなどについての全体像を理解しやすい特徴があります。
さらに、他企業との違いについても知ることが出来るので、志望動機を考える際にも役に立つでしょう。
新聞やニュース
新聞やニュースも確認しておきましょう。業界地図や四季報は毎年新しい情報が更新されて出版されますが、リアルタイムの情報を得ることは難しいです。
しかし新聞やニュースでは、今起きた情報をキャッチアップすることが出来るので、急な事業展開や経営計画の改正があった際には有益な情報を得ることが出来るでしょう。
書籍や雑誌
ここで紹介する書籍や雑誌は、先程紹介した業界地図と四季報とは異なり、各企業が独自で出版した本のことを指します。
独自で出版した本では、設立時の思いや企業が大切にしていることなどを詳しく記載していることが多いので、志望動機にも活かせるでしょう。
最低でも押さえておきたい項目5選!
企業研究の情報収集の仕方を理解出来た人は、次にどの様な項目を確認していけば良いかを知っておく必要があります。
ここでは、数ある項目の中で最低限押さえておくべき項目を紹介していきます。そのため「やることが多くて辛い・・・」「ゴールが見えない・・・」という人は、下記の5点は確認しておきましょう。
企業理念(経営理念)
企業理念(経営理念)では、各企業が目指している方向性や想いなどを知ることが出来ます。
例えば、セブンイレブンジャパンでは「私たちは いかなる時代にもお店と共に あまねく地域社会の利便性を追求し続け 毎日の豊かな暮らしを実現する」、ファミリーマートでは「あなたと、コンビに、ファミリーマート」という理念を掲げています。
同じような採用サイトを扱っている企業でも、それぞれで大切にしていることが異なり、目指している方向性や想いを知ることが出来るでしょう。
事業内容
事業内容を調べることで、商品・サービス・業態・対象者などの違いを知ることが出来ます。
企業によっては同じジャンルの商材を販売していても、注力している商品や対象としているお客様、販売方法などが異なる場合があります。具体的には、営業職と言っても対個人と接するtoC向けと対企業と接するtoB向け(※)、新規開拓営業と既存営業(すでに取引のある企業)などの種類があります。
それぞれ行う内容や特性が異なるので、自身の興味のあることに挑戦できる会社なのかを確認しておくことが大事でしょう。
BtoCとは、「Business to Consumer」の略で、一般消費者を顧客としたビジネスを指します。例えば、コンビニ・スーパー・百貨店・食品などなどが挙げられるでしょう。
BtoBとは、「Buisiness to Business」の略で、法人と法人の取引を意味したビジネスを指します。簡単にいうと、自社サービス・商品の提供先が企業である事業のことです。例えば、商社やコンサル会社、広告代理店などが挙げられるでしょう。
現在の課題
希望している企業とその企業が属する業界の課題を確認してみてください。さらに、調べた課題に対して、各企業がどのような方針や対応を取っているのかも確認しておくと良いでしょう。
理由としては、対応を行っているかどうかによって、今後困難な状態に陥ったときに対応する力があるかを知ることが出来るからです。また対応内容によって、どのように成長を図ろうとしているのかも知ることが出来ます。
業界動向について知りたい人は、下記URLをクリックし、ページの下部にある【業界別 ランキング・仕組み・動向調査】を確認してみてください。
▶参考:業界別 ランキング・仕組み・動向調査
今後の展望(トレンド)
今後の展望を見る際には、売上高や事業の動きなどを見ておきましょう。売上高に関しては、年々数値が伸びてきているのか変わらないのかなどによって、企業の将来性を見ることができます。
事業の動きに関しては、企業によって将来的に、今までとは異なった別分野に事業を展開していく可能性もあるため、確認しておくことをオススメします。企業があなたの興味のある分野ではない方向に事業を展開、もしくは力を入れていく場合、入社後にミスマッチが起きてしまうかもしれないからです。
そのため、上述した新聞やニュース、業界地図などを確認しながら企業の今後の動きを把握しておきましょう。
他にも企業の動向や成長性は、企業のIR(Invester Relations)(※)に記載されているので、確認をしておくことをオススメします。IRには、企業の課題や目標、改善点が記載されており、成長率や今後の動向を数字で把握することが出来ます。
社風
社風では、年齢・男女比・職場の雰囲気・福利厚生などを確認しておきましょう。どんなに興味のある職種や業務に関われたとしても、働く環境が自身に合っていなければ長く働くことは難しくなってきます。
そのため、社風は入社後のミスマッチを防ぐためにも重要な要素になるでしょう。HPや本などで情報収集をして終わりにするのではなく、直接社員の方に会ったり職場見学をさせてもらったりしながら、社風を確認してみてください。
ここまで、企業研究をする上で最低でも押さえておきたい項目5選を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
こちらの5選は、上述した企業研究を行う目的である「自分に合う企業かどうかを確認するため(ミスマッチを防ぐため)」と「志望動機の明確化(入社意欲を伝えるため)」に大きく紐付いてきます。
そのため、「やることが多くてもう嫌だ!」「めんどくさい!」と感じている人も確認をしておくことをオススメします。
まとめ
本記事では「企業研究をどこまで行えばいいの?」「やることが多い!」と悩んでいる人に向けて、最低限押さえておいてほしいポイントについて5つ紹介してきました。
企業研究は、志望動機を書く際や入社後のミスマッチを防ぐための重要な作業です。
企業”研究”という言葉に、面倒くささや難しさを感じている人も少なくありません。しかし、あなたが希望する企業のことをきちんと理解できれば良いのです。
もし「難しい・・・」という人は、就活のプロである就活エージェントに相談してみてください。あなたの悩みや課題に耳を傾け、不安を解決してくれます。
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