『グループディスカッションの選考に通過できない……』『グループディスカッションの進め方が分からない…..』と感じて不安になっていませんか。
本記事ではグループディスカッションの進め方を紹介し、ステップごとに詳しい解説もしています。そのため、この記事を読むことでどのようにステップを踏めばいいかだけではなく、なぜそのステップを踏む必要があるのかというところまで理解することができます。
また、グループディスカッションをしていれば一度は遭遇するであろうクラッシャーへの対策や誰でも発揮できるリーダーシップについても解説していますので、他の就活生と差別化を図りたい方はぜひ参考にしてみてください。
GDの進め方や役割に関する情報をインプットしたら、あとは企業の選考に参加して練度を上げるだけです。
そのため、まずはしっかり知識をつけて本番に備えましょう。
また、本記事以外にも「GDの概要」「GDのテーマ」「GDの対策」に関する記事もあるので、以下の掲載記事を上から順に読んでグループディスカッションをマスターしましょう!
関連記事:
・通過する人は知っている グループディスカッション(GD)とは ~GDの全体像を把握しよう~
・通過する人は知っている グループディスカッション(GD)のテーマ ~テーマごとの内容や対策を紹介~
グループディスカッションとは
まずはGDの概要について簡単に説明していきます。
グループディスカッションとは集団選考のひとつです。
「ディスカッション」とある通り、議論の内容や議論に挑む姿勢が主に見られています。具体的には協調性や主体性など多くのポイントが見られています。具体的には自ら進んで発言しているか、当事者意識を持ってディスカッションに挑んでいるかといったことです。
また、集団選考であるグループディスカッションは一度に多くの就活生を見ることができ、採用効率が良いため多くの企業で用いられています。
実はグループディスカッションに関して詳しく知らない、絶対に落ちたくないとお考えの方はグループディスカッションの概要について紹介している下記の記事を参考にしてみてくだい。
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通過する人は知っている グループディスカッション(GD)とは ~GDの全体像を把握しよう~
グループディスカッションの基本の進め方
次に紹介するのは、どんなテーマでも通用するグループディスカッションの基本の進め方についてです。
全部で7ステップあります。一見すると多いかもしれませんが、中には皆さんが当たり前のように行っていることもあるので新しく学ぶことは少ないかもしれません。
それぞれのステップにはどんな目的があるのかを意識しましょう。
- 自己紹介
- 役割決め
- 定義づけ・現状分析
- アウトライン作成
- 意見出し・意見整理
- 解決策の立案
- 発表準備・発表
上記7つのステップを序盤、中盤、終盤に分けて解説していきます。
また、各ステップの「目的」も解説していますので参考にしてみてください。
序盤
まずは一番最初に行う自己紹介と役割決めについて解説していきます。
人は最初の印象が非常に大切だといわれていますので、きちんと自己紹介を準備しておきましょう。
自己紹介
場の雰囲気を和ませるにはポイントが2つあります。
1つ目はクスッと笑える小話を一言で話すことです。特に順番の指定がなければグループでのアイスブレイク時に最初に話すと良い雰囲気を作れます。
もしくは「○○さんと同じように自分も××が好きです」というフレーズを使って共感を得ましょう。すると、相手から質問がされやすくなります。
2つ目は相手の自己紹介について質問することです。ここで大事なのが雑談ベースで行うこと、笑顔で行うこと、相手に興味を持つことです。
相手の関心がある趣味やアルバイトなどに関する質問をすると話が弾みやすいです。
最初の自己紹介で笑顔があったり、質問をして話が弾んだりするとグループの緊張がほぐれるためその後の議論が活発になりやすい傾向があります。
ただし時間に気をつけましょう。必ず全員が自己紹介をするのに十分な時間を確保すること、そして議論する時間を削ってしまわないことは意識しておきましょう。
役割決め
役割を決めることで、時間や進捗などを意識的に管理する人を設けることができます。
基本的に立候補でやりたい人が担当すればいいですが、担当した役割にだけ注力しないように気を付けましょう。
役割についてはこれから紹介する【グループディスカッションでの役割分担】で詳しく説明していきます。
中盤
次に紹介するのは定義づけ・現状分析とアウトラインの作成、意見出し・意見整理についてです。
中盤での作業を疎かにしてしまうと的外れな議論を展開してしまったり結論までたどり着かなかったりします。
そのため、各ステップを着実に実行しましょう。
定義づけ・現状分析
与えられたテーマの中で抽象的な表現には必ず条件を設けましょう。
抽象的とは、例えば「数年以内」「多くの人々」などの言葉です。
「数年以内」であれば「5年以内」、「多くの人々」であれば「5,000人」のように具体的な定義を設けましょう。
また、なんとなく「5年以内」「5,000人」と決めるのではなく、「○○という事例があるため今回は5年以内とする」のように、なるべく具体例や現実での事例などを踏まえた根拠を加えましょう。現状分析を行うことできちんとした定義づけを行えたり、根拠を付け加えたりすることができます。
定義づけ・現状分析を疎かにしてしまうと議論そのものが的外れなものになってしまったり、スムーズに進まなかったりします。そのため、定義づけ・現状分析は慎重かつスピーディーに行いましょう。
アウトライン作成
定義付け・現状分析まで行ったら全体のアウトラインを決めましょう。
何分以内でどの作業を行うのか、どのフレームワークを用いるのかなど結論までの道筋を決めます。
アウトラインを作成することで時間内に結論までたどり着きやすくなります。
ここでポイントなのが、時間に余裕を持ったアウトラインを決めることです。
議論が長引いたりトラブルが生じたりするなど万が一の事態に備えて、数分ほど時間を余らせるようなアウトラインを設けるのが良いでしょう。
意見出し・意見整理
アウトラインまで決めたら次は意見出しと意見整理です。
ここでのポイントは2つあります。
1つ目はこれまでの過程で設けた前提条件やアウトラインに沿った意見を出すことです。流れに沿った意見を出すことで円滑に議論を進めることができます。
2つ目は根拠を付け加えることです。
ただ意見を言うのではなく「○○ということから××という案がいいと思います」のように必ず理由も一緒に発言するようにしましょう。
根拠を付けて意見をいうことで説得力が増すため採用されやすくなったり、意見が伝わりやすくなったりします。
そしてある程度意見が出揃ったら整理しましょう。
グループ分けや共通点を探すとスムーズに行うことができます。
ここで3C分析や4P分析などのフレームワークを用いるときれいにグループ分けを行えたり共通点が見つかったりします。
※3c分析:顧客(Customer)、競合他社(Competitor)、自社(Company)を使った分析方法
※4p分析:製品・サービス(Product)、価格(Price)、場所(Place)、販促(Promotion)を使った分析方法
終盤
以下で解説するのは議論の最後のステップです。
どんなに良い議論ができても、結論が不正確なものになってしまったらそれまでの過程が台無しになってしまうこともあります。
終わりが見えてきているからこそ慎重に行いましょう。
解決策・結論の立案
整理した意見をもとに解決策や結論を出しましょう。
テーマに沿ったものであるのか、解決策として有効であるのかを意識しながら行うと的外れな結論になりにくいです。
ここでのポイントはこれまで出された意見を足し合わせて結論を出すことです。
理想は出された意見の要点を正確に抽出・要約して最適な解決策を出すことですが、時間の都合上難しいことがあります。
そのため、最低限いくつかの意見を複合的に合わせて結論を導いても、ある程度高いクオリティの結論を出すことができます。
グループディスカッションでは、意見出しやまとめまではうまくいっていたのに最後の最後でテーマからズレた結論を出してしまうケースは多々あるため、最後まで気を抜かずに議論を進めましょう。
発表準備・発表
グループディスカッションで非常に多いのが、議論している内容は良いのに発表が棒読みになってしまい、魅力的に成果を伝えることができないことです。
そのため必ず発表準備をしましょう。
発表するポイントは2点あります。
1つ目はもっとも伝えたいことを明確に伝えることです。
ここでは、発表の中で何度か同じ言葉を使うことが大切になってきます。
数回に分けて繰り返すことで伝えたいキーワードが相手の意識に刷り込まれるため、自分たちのグループが何を伝えたいのかが伝わりやすくなります。
そして2つ目は抽象的な表現を使わないようにすることです。
ここでは、根拠を明確にすることが大切です。
また、具体的な事象や数字を用いることも大切です。
発表内容に関して質問されるときに、多くの場合は抽象的な表現に関して深堀りされます。そのため、なるべく具体的な根拠がある結論を出すようにしましょう。
もし質問されて答えられない場合には正直に言いましょう。誤魔化したり嘘を言ったりしても人事には見破られてしまいます。
分からないことを正直に分からないということも大切なことです。
中には取り繕ったりすることなく『私たちのグループではそうした想定までは行っていなかったため分かりません』と正直に言ったことが評価された就活生もいました。
グループディスカッションでの役割分担
ここまでグループディスカッションの進め方について解説してきました。
今回は上記で紹介した「ステップ2:役割決め」における役割について詳しく紹介していきます。
前提として、役割があるからといって通過する確率が上がるわけではありません。
役割があると有利になると思われがちなのは、得意な役割であれば自分をアピールする場面が多く回ってくるからです。
どの役割が自分に合うか考え、自分の強みが最も発揮できる役割を探してみましょう。
司会・進行(ファシリテーター)
司会・進行(ファシリテーター)はグループをまとめる役割です。
グループをまとめる必要があるのでコミュニケーション能力に自信がある人が担うと積極性や主体性などが評価されやすくなります。
司会・進行は議論をスムーズに行えるように班員に意見を求めたり、要約したりしながら各ステップをクリアしていく必要があります。
ただ議論を進めるだけだったり、自分の意見を強く主張するだけだったりすると選考に落ちてしまう可能性があるので、グループをまとめつつ自分の意見を積極的に主張したり発表したりしましょう。
タイムキーパー
タイムキーパーは時間を管理する役割です。
与えられた時間内でどのような過程を経て結論までたどり着くかを考えなければなりません。
『あと〇分です』と機械のように繰り返すのはナンセンスです。誰でもできるため他の就活生と差別化ができないからです。
残り時間から逆算してどんな議論を進めていくべきか道を示す必要があります。
例えば「残り〇分なんですが、今××まで議論が進んでいるので先に△△を議論してしまってから××について議論したほうが時間内で結論までたどり着きやすいと思います。」のように議論を促進しながらタイムキーパーができると差別化できるのではないでしょうか。
書記
書記は出た意見をボードやメモにまとめる役割です。
ただ書いているだけでは選考に落ちてしまう可能性が高いので、メモしながら要約して全体の流れを把握しておきましょう。
そして、意見をまとめながら進行に携われるとより効果的に議論に参加することができます。
また、予めフォーマットを作っておくなどの工夫をするといいでしょう。
発表者
話し合った内容を全体に向けてプレゼンする大事な役割です。
内容を淡々と述べ続けるだけの就活生がいますが、それでは何を話し合ってどんな結論を導き出したのかが伝わりにくくなってしまいます。
そのため長々と話し合ったことを棒読みにするのではなく、伝えたいことを簡潔に発表することが重要になってきます。根拠を示しながらハキハキと大きな声で伝えるとよいでしょう。
また、質問まで想定しておくとなお良いです。
発表が終わった後にしばしば質問されることがあります。質問を想定して的確に答えることができればグループ全体の評価が良くなることもあります。
質問がないぐらい完璧な結論を出すことが理想ですが、なかなかそれほどのクオリティの結論を導くのは難しいので最終確認も兼ねて質問の想定をしておきましょう。
役割なし
結論から言うと役割がなくても問題ありません。
なぜなら、役割を持つことが重要なのではなく自分の置かれた環境でどれほどのパフォーマンスが発揮できるかが重要であるからです。
役割がない場合、他の役割の人をサポートすることが大事になってきます。中には役割がないと自由に動けるため議論に参加しやすいという就活生もいます。
そのため担当する役割によって選考で不利になることはありません。
役割の有無よりもグループディスカッションの議論中に自分の強みを発揮することの方が重要です。
どんな役割でも発揮できるリーダーシップ論
グループディスカッションではいくつかの役割に振り分けられますが、司会・進行だけにリーダーシップが求められるわけではありません。
リーダーシップとは誰にでも必要とされる能力であり、あなたも無意識のうちに発揮しているかもしれません。
では、リーダーシップとはどんな能力なのでしょうか。
それは「仕事力」「責任感」「信頼感」の3つの要素を満たす能力のことです。
今回はビジネス面ではなく、グループディスカッションに置き換えて説明します。
・決めた定義に沿った意見を出すことができる
・班員の意図を汲み取って意見をまとめることができる
・円滑に議論が行えるような環境を整えることができる
進んで役割(司会進行や発表者など)を担う
・マイナスな発言・雰囲気を出さない
・相手の立場に立って物事を考えられる
・「仕事力」「責任感」をともに満たしている
以上のような能力を備えている人がリーダーシップを発揮することができます。
これらは意識すれば誰でも発揮できることばかりです。
今回紹介した要素を理解することで、グループディスカッションでどんな役割でも「仕事力」「責任感」「信頼感」を発揮することができるようになります。
積極的に議論に参加してあなたなりのリーダーシップを発揮しましょう。
グループディスカッションにおけるクラッシャーへの対処方法
ここまでグループディスカッションを円滑に進めるための流れについて説明してきました。
グループディスカッションの回数を重ねてくると議論を破綻させたり停滞させたりするクラッシャーがいることがあります。
以下ではクラッシャーの対処法について説明していますのでぜひ参考にしてみてください。
基本的な対応手順は以下の通りです。
まずは「確かに~一理ありますね」と言って共感しましょう。頭ごなしに否定してしまうと自分の評価まで下がってしまいますし、クラッシャーを暴走させてしまいます。
結果として遠回しに相手の意見を否定することになったとしても、最初に共感しておくと角が立ちにくくなります。
次に注意すべきなのが提案です。クラッシャーの意見を踏まえてもっといい案があるのではないかということを示唆しましょう。
そしてグループの人に「どうですか?もっと○○な意見はありませんか」と投げかけることでさりげなく議論をすり替えることができます。
こうした内容を踏まえて、誰でも使えるクラッシャー対策のフォーマットを2つ紹介しておきます。相手に合わせて使い分けてみて下さい。
「○○という観点から良い意見だと思います!」
「あ、でも○○さんの意見以外にも××という考え方もありそうですね。」
「みなさんはどうお考えですか?」or「みなさん、他に意見はありますか?」
「○○さんの意見を踏まえると…××という意見はもっと良いと思いませんか⁉」
「ものすごく議論が発展しそうですね」
「この意見を踏まえて、他にも意見ある方はいますか?」
特に、「○○さんの意見を踏まえると…××という意見はもっと良いと思いませんか⁉」の××の箇所はクラッシャーの意見と全く関係のない提案で構いません。
意見をすり替えることが大切です。
クラッシャーの対応は辛いとは思いますが笑顔を絶やさず否定をしないように対処しましょう!
まとめ
今回はグループディスカッションの進め方について説明してきました。
その中でも進行のフェーズごとの目的や役割分担、クラッシャー対策に関する理解は深まったと思います。
あなたに合った立ち回りをしてグループディスカッションを通過しましょう!
この記事だけではなくさらにグループディスカッションについての理解を深めたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
関連記事:
・通過する人は知っている グループディスカッション(GD)とは ~GDの全体像を把握しよう~
・通過する人は知っている グループディスカッション(GD)のテーマ ~テーマごとの内容や対策を紹介~
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