●Web面接で使うカンペを作成する際は文章ではなく要点や話の流れ、固有名詞となるキーワードのみを記載すると良い。
●Web面接でカンペを使う際は[目の動きや顔の向き][話し方の抑揚やトーン、感情表現][質問を聞き漏らさない]の3つを意識すると良い。
新型コロナウイルスの外出規制により在宅勤務が主流になったことから就活においてWeb面接を導入する企業が増えています。
そんな中、SNSを中心に就活生の間でWeb面接における[カンペ]活用の可否が話題になっており、以下のような疑問を持つ就活生もいるのではないでしょうか。
- 「Wb面接でカンペを見てるのってばれるのかな?」
- 「そもそもWeb面接でカンペを使うのはアリなのかな…」
- 「Web面接でばれないようにカンペを使う方法ってある?」
そこで本記事では[Web面接でカンペを使っている就活生に対して企業が思うこと]や[Web面接でカンペを使うメリット・デメリット][Web面接で使えるカンペの作り方]などを解説していきます。
Web面接でカンペを使うかどうか迷っている人・カンペの上手な活用方法を模索している人は、是非本記事を参考にしてください。
Web面接でカンペを使うのはアリか?
就活生が1番気になっている「Web面接でカンペを使うのはアリなの?ナシなの?」という質問への回答ですが、結論『企業や面接官によって異なる』という回答になります。
なぜなら「仕事のプレゼンでもメモや資料を使用しているからしょうがない」と考える人もいれば、「面接準備が足りていないのではないか…?」とマイナスな印象を持つ人もいるなど、面接官によって受け取り方が異なるためです。
しかしWeb面接でカンペを使うことによって、伝え忘れや言い間違えを防ぐことができるため、面接に不安のある人や自信がないという人は[補助ツール]としてカンペを活用するのはアリと言えるでしょう。
Web面接でカンペを使っている就活生に対して企業が思うこと
上述していますが、企業・面接官によってWeb面接時でカンペを使うことに対する考え方は異なります。
そこで以下では企業の[カンペ活用あり派][カンペ活用なし派]の意見をそれぞれ紹介します。
カンペ活用あり派の意見
カンペあり派の中には[カンペ使用を推奨する人][カンペの有無にこだわらない人][カンペを使用することは仕方がないと考える人]の3タイプに分けられます。それぞれのタイプについて以下にて簡単に説明します。
カンペ利用を推奨する人
[カンペ利用を推奨する人]の意見は、『考えを整理して要点をまとめた上で伝えてくれるため、効率よく内容を理解することができる』というものです。
就活生の中には「質問に対してトンチンカンな回答をしてしまった」「質問に対して言いたいことが多すぎてダラダラと話してしまった…」といった経験のある人もいると思います。
しかし企業は面接という限られた時間の中で効率良くあなたのことを知りたいと思っているため、質問に対して的確な答えが欲しいと考えています。
このような面接官は要点を整理した上で自分の考えをしっかりと伝えることができているかどうかを評価するでしょう。
カンペの有無にこだわらない人
[カンペの有無にこだわらない人]の意見は『選考の評価ポイントはカンペの有無ではなく学生の考え方・経験・人柄であるためどちらでも良い』というものです。
そもそもカンペは自分の頭の中を整理してまとめたものであるため、カンペを読むのとその場で考えた意見を伝えるのでは大きな差はないはずです。
このような面接官はカンペを利用しているかどうかではなく、自分の考えや経験・志望企業への熱意を自分の言葉で伝えられているかが重要となるでしょう。
カンペを利用することは仕方がないと考える人
[カンペを利用することは仕方がないと考える人]の意見は、『社会人の中にもプレゼンやミーティングの際にカンペを使う場合があるため』『Web面接の特性上カンペを使う就活生がいても仕方がない』といったものがあります。
社会人の中にもしっかりと準備をして臨まなければならないようなビジネスシーンにおいて、就活の面接同様カンペを使う人は多くいます。
そのため面接でカンペを使っても問題ないと考える人も少なくないようです。
またWeb面接の場合、画面にうつる範囲に制限があるという特性上、カンペを使う学生がいるのは仕方がないと諦めている人もいます。
そのような面接官は、就活生が用意をしていなさそうな質問をすることで、学生の素の様子を見ようとする人もいるようです。
カンペ活用なし派の意見
カンペなし派の人は[対面面接と同じ条件で面接をおこないたい]「臨機応変な会話力や対応力が知りたい」といった意見があります。
就活生がカンペを使おうと考えているのは[Web面接]だからあって、対面面接であればカンペを用意する、といった考えには及ばない人がほとんどだと思います。
そのため企業は、対面面接と同様の条件でWeb面接にも臨んでほしいと考えているのです。
また本来面接では、質疑応答の内容だけでなく、面接時のふるまいや予想外の状況に学生がどう対応するかといった点も見ています。
しかしカンペの用意があると、今まで企業が評価軸として見ていた「面接での回答に詰まったときにどういう対応をするのか?」「想定しない質問に対してどのように対応をするのか?」といった反応を見ることができなくなってしまいます。
つまり本来のポテンシャルを見抜けず、入社後のミスマッチに繋がってしまう可能性もあります。
その他、カンペを使っている就活生の中には、カンペに書いてある内容をそのまま読んでいるからか棒読みになってしまい人柄や熱意が伝わりづらくなってしまう人もいるようです。
上記のような理由からカンペに対して良い印象を持たない人も少なくありません。
Web面接でカンペを使うメリット
ここではWeb面接でカンペを使う3つのメリットを紹介します。
伝えたいことを漏らさず話すことができる
Web面接でカンペを使う1番のメリットは[伝え忘れを防ぐことができる]ことです。
就活生の中には「緊張してせっかく用意していた回答が飛んでしまった…」「面接後に伝え忘れたことを思い出した…」といった経験がある人は多いと思います。
しかしカンペに「自己PRは部活の話でガクチカではアルバイトの話をする」「逆質問を求められた場合はこの3つを質問する」といった記載をしておけば、上記のようなリスクを防ぐことができます。
また「緊張して回答が飛んでしまったらどうしよう…」といった不安がある就活生にとっては、カンペがあることによって安心感を得ることもできるでしょう。
複雑な内容を整理して伝えられる
複雑な内容とは、志望動機・自己PR・ガクチカといった面接での頻出質問への回答も含まれます。
例えば志望動機であれば、一般的に[結論→背景や動機→志望理由→入社後の意気込み]といったフレームワークに則った書き方が推奨されています。
しかし面接当日「緊張して思わず入社後の意気込みから話し出してしまった…!」なんてこともあるでしょう。
そのような時でも、カンペに上記4つの要素でそれぞれどのような話をしようとしていたのかが書いてあれば、自分で整理しながら回答を続けることができるでしょう。
このように[要点を整理した上で質問への回答ができる]こともカンペを利用するメリットの1つです。
忘れやすい固有名詞を確認できる
カンペがあると[伝えたいこと]や[話の順番]だけでなく、志望企業独特の職種名や商品名といった[忘れやすい固定名詞]の確認もすることができます。
馴染みのある職種名・部署名・商品名・サービス名であれば間違えることは少ないと思いますが、馴染みのない名称だと少し間違えてしまったり、そもそもなかなか覚えられなかったり、といったこともあるでしょう。
特に志望企業の固有名詞を間違えてしまうのは熱意がないと受け取られてしまう可能性もあります。
そのため固有名詞に自信がない就活生は、カンペを用意しておくほうが無難と言えるでしょう。
Web面接でカンペを使うデメリット
Web面接でカンペを使うメリットについて紹介しましたが、もちろんデメリットも存在します。そのためカンペを利用する際は、以下で紹介するデメリットも理解しておきましょう。
熱意が伝わり切らない可能性がある
Web面接でカンペに頼りすぎてしまうと、話し方がたどたどしくなってしまったり、棒読みになってしまったりと、不自然になってしまうことがあります。
このような話し方では良い内容だったとしても、「とりあえず読んでいるだけなのかな…?実はそんなに熱意がないのかな…」と、あなたの熱意が伝わり切らない可能性があります。
そのためカンペを使う際は、カンペには文章を記載するのではなく、必要最低限の要点のみを記載すると良いでしょう。
カンペを使うことに対してネガティブな印象を持つ人もいる
上記で紹介した[カンペなし派]の面接官は特に、カンペを使っていることが見抜かれるとマイナスの印象を与えてしまう可能性があります。
それだけでなくあまりにカンペを見ている間の視線がずっと固定されている、視線が泳いでいる、ただただカンペを読むだけで会話が成立しない、といったことがあると、[カンペあり派]の人もあなたに対してネガティブな印象を持ってしまうでしょう。
そのため面接中は[目線]や[相手とのコミュニケーション]を意識した上でカンペを活用する必要があります。
Web面接で使えるカンペの作り方
ここではWeb面接でより効果的に自分の考えや強みをアピールするための[カンペの作り方]を紹介します。
要点とキーワードのみをメモに記載する
上述でもお伝えしましたが、カンペには文章ではなく要点や固有名詞となるキーワードのみを記載するようにしてください。
カンペを文章で書いてしまうと、そのまま読もうとしてしまい、目線が一か所に固定されてしまったり、棒読みになってしまったりと面接官にネガティブな印象を与えてしまう恐れがあります。
そのためカンペには以下の画像のように[必ず伝えたい話の要点]や[話の流れ][間違えやすい固有名詞]などのみを記載するようにしましょう。
メモ用紙やワードファイルなどで作成する
Web面接で使用するカンペを作成する際は、大きすぎないメモ用紙やワードファイルを活用して作成するようにしてください。
その際、目線が動かないようにするためにも、カンペのサイズは大きすぎず、小さいものを選ぶと良いでしょう。
カンペのメモ用紙が大きすぎるとその分情報量が増えてしまい、目で追う範囲が広がってしまい、目線があちこちに動いてしまうことに繋がってしまうからです。
また携帯のメモやPCのドキュメントでカンペを作成するのは避けるようにしてください。
なぜなら携帯のメモやPCのグーグルドキュメントでカンペを作成してしまうと、操作に気を取られて面接官の言葉を聞き漏らしてしまったり、インターネットの接続エラーによってカンペの内容が確認できなくなってしまったりする可能性があるためです。
Web面接に適したカンペの置き方
ここではWeb面接でカンペを使う際のオススメの[カンペの置き方]を紹介します。面接官にカンペを利用していることがばれたくないという就活生は、是非以下の2点を抑えるようにしてください。
カンペはカメラ位置の横などに設定する
Web面接でカンペを利用する際は、カメラの横にカンペを置くようにしてください。
再三お伝えしていますが面接官が就活生のカンペの利用に気付くのは、目線が不自然な印象を与えるためです。
PC上で作成した場合は画面分割機能を活用する
中にはワードファイルやPCのメモ機能を活用してカンペを用意している就活生もいるでしょう。
そのような人は、PCの画面を半分に分け[面接の画面(ZOOMなど)]と[カンペ]を並べて表示させるようにしましょう。
また、その際カンペは画面内に全て表示されるようにし、スクロールなどの操作をしなくてすむようにしてください。
そうすることで、目線の高さが変わらないままスムーズに内容を確認することができるでしょう。
Web面接でカンペを使う時に意識すべき3点
ここではWeb面接でカンペを使う際に意識すべきポイントを3つ紹介します。カンペを活用しつつもWeb面接で高評価を得るために以下のポイントを意識してみてください。
目の動きや顔の向きを意識する
Web面接でカンペを使う際は、カンペを見すぎず面接官と目を合わせてコミュニケーションを取ることを意識してください。
面接官の目を見ながら自分の言葉で回答をすることができれば、面接官にあなたのやる気や熱意が伝わるはずです。
反対に明らかにカンペを見ていると思われる目の動きや顔の向きで回答をしていると、「この学生は自分の言葉で伝える気がないんだな…」と判断される可能性があります。
そのため視線を動かさずカンペを確認できるか不安な就活生は、自分がカンペを確認する動きを動画に撮るなどして、どのような見え方をしているのか事前に確認してみると良いでしょう。
話し方の抑揚やトーン、感情表現を意識する
Web面接で回答する際は、話し方・抑揚・トーンを対面面接の時以上に意識するようにしましょう。
特にカンペを使う際は、内容を確認することに集中してしまい、これらを意識することが疎かになり、あなたの熱意が伝わりづらくなってしまう場合があります。
またカンペに回答を文章で記載した場合、そのまま読んでしまい棒読みになってしまったり、それまでの受け答えのスピードと変わってしまうこともあるでしょう。
上記のような状態にならないようにするためにも、カンペには要点のみを記載し、自然な回答ができるよう感情をのせて回答する練習を面接前にするようにしておきましょう。
質問の内容を理解する
「伝え忘れをしないように…」とWeb面接中に何度もカンペを確認してしまうと、質問を聞き漏らしてしまい質問の意図に沿った回答ができなかった、なんてこともあるでしょう。
そのため面接官があなたに対して質問をしている時は、カンペに気を取られずしっかりと質問を聞くようにしてください。
Web面接でカンペを使っていることがばれそうな時はどうすれば良い?
Web面接で「今カンペ使っている?」と面接官に聞かれてしまった場合にどのような対応をすべきか考えている就活生もいるかもしれません。
面接官に上記のような質問をされた場合、ごまかして嘘をつくなどの対応はマイナス評価に繋がりかねません。
ここではWeb面接でカンペを使っていることがばれそうなときの対処法を2つ紹介します。
面接前に自分からカンペを使うことを伝えるのもあり
面接官にカンペを使っていることに関しての指摘を受ける前、つまりWeb面接の始まる前に「本日はよろしくお願いいたします。また私は緊張しいのため簡単なメモを使用しています。」「提出させていただいたESを手元に用意しています。」など正直に伝えておくと良いでしょう。
本記事でカンペに対してネガティブな印象を持つ面接官もいるとお伝えしましたが、上記のように面接が始まる前に正直に理由を伝えることができれば「Web面接のためにしっかり用意して臨んでくれているんだな…」とポジティブに受け取る人もいるでしょう。
そのためWeb面接が始まる前に、正直に伝えるのはアリです。
正直にカンペを使っても良いか確認する
面接中に緊張で話の内容が飛んでしまった時や、固有名詞をど忘れしてしまった時は、カンペを確認するのではなく、「メモを確認してもよろしいでしょうか?」と面接官に許可を得るようにしてください。
Web面接とはいえ、上記のような状況に陥ることは少なくありません。
そのような時に急に黙り込んだり、何も言わずにカンペを確認するよりは、自分から許可を求めるほうが好印象を与えることができるでしょう。
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