●性格検査や小論文なども筆記試験の中で実施される場合がある。
●筆記試験の対策として「問題集を活用する」「Webで模擬試験を受ける」「大学の試験対策講座に参加する」などをおこなうと良い。
「就活での筆記試験ってどんな問題が出るの?」「就活の筆記試験に向け、どんな対策をすれば良い?」
上記のような疑問を持っている就活生に向け、本記事では就活での筆記試験について1から説明していきます。
筆記試験の出題傾向を踏まえた上で対策をおこない、選考通過を目指しましょう。
就活の筆記試験とは?
就活の筆記試験とは[言語や非言語などの学力][論理的思考力][適職や適性]などを測るための試験のことです。
筆記試験が実施される目的としては『始めの段階で応募者を絞る』『応募者の適性を測る』の2点が挙げられます。
就活生に人気の高い企業は、応募が殺到するため採用担当者の負担を減らすためにも、筆記試験を実施し、始めの段階で応募者をある程度の人数に絞っています。
また、就活生が企業の風土と合っているか、能力が足りているかをチェックするという目的もあります。
筆記試験と適性検査の違い
繰り返しになりますが、筆記試験とは、就活生の学力や思考力などを測るためにおこなわれます。
そのため、出題される問題としては、中学・高校で学んだ数学や国語の知識を活かして解く基礎的な問題が多い傾向にあります。
対して、適性検査とは、就活生のパーソナリティを分析し、企業・仕事に対して適性があるかを調べるために実施されます。
そのため、出題される問題としては考え方や行動のパターンを把握するためのアンケートのような問題が多いです。
最近の筆記試験の傾向
最近では『Webテスト』という言葉をよく耳にすると思います。
これは、筆記試験と適性検査の両方をWeb上で受験するテスト形式であり、コロナ禍以降は多くの企業でWebテストが導入されています。
Webテストの普及に伴い、自宅もしくはテストセンターなどからパソコンを活用して受験できるようになりました。
ただ、Webテストが主流になっているとはいえ、マークシート方式で受験する形式を取り入れている企業もあるため、自分が受ける試験がどの形式なのか受験前に確認しておくようにしましょう。
就活の筆記試験では何が出題される?
では、実際に筆記試験ではどのような問題が出題されるのかについて以下で詳しく解説していきます。
性格検査
性格検査では、就活生の性格や仕事に対する意欲・考え方を測っています。
出題される質問はあなたの日常生活に関することや仕事に対する思考を図る内容が多いです。
出題形式は「休日は友人と出かけるほうだ」「コツコツと物事に取り組めるほうだ」といった設問に対して、「そう思う」「全くあてはまらない」といった自分の考えに近いものを選択するというアンケート調査のような形式です。
筆記試験と適性検査をまとめておこなう試験方式の場合、性格検査も試験の中に組み込まれていることが多いです。
能力検査
能力検査では、国語・数学・英語の3科目が試験として出題されることが多いです。
いずれも、レベルは中学から高校までの範囲であり難易度的にはそこまで難しくはないと言えるでしょう。
しかし能力検査は、制限時間が短く問題数が多いため、いかにミスをせずに素早く問題を解いていけるかがポイントとなります。
小論文
小論文課題では、企業から与えられるテーマに対して学生の考えを求める課題が多く見られます。
小論文のテーマには「○○業界の今後はどうなるか」「最近気になったニュースについての意見」といった就活に関連したものもあるようです。
この形式の課題は、学生の論理的思考力や文章力を測るための有効な手段として広く用いられています。
企業がこのような課題を設定する理由は、学生が自身の意見を論理的に展開し、明確かつ説得力のある文章を書く能力を評価するためです。
代表的な筆記試験の種類
次に代表的な筆記試験の種類について紹介していきます。種類によって対策方法が変わってくるため試験ごとの特徴を理解しておきましょう。
SPI
SPIはリクルート社が提供する筆記試験で、出題頻度が非常に高いです。受験者の回答に応じて出題内容が変わり、正答率が上がると難易度も上がるのが特徴です。
基本の出題科目は言語(国語)・非言語(数学)・性格検査の3種です。また、企業によってはこれらの科目に加えて、英語の試験や構造的把握力を測るテストが実施されることもあります。
受験方法には[テストセンターでの受験][Webテスティング]、マークシート方式の[ペーパーテスティング]、企業内パソコンを使用する[インハウスCBT]があります。
玉手箱(GAB)
玉手箱とは日本SHL社が提供している適性検査で、こちらも出題頻度は高いです。SPIと比べて制限時間が短く問題数が多いため、スピーディに解く必要があります。
出題科目は計数(数学)、言語(国語)、英語、パーソナリティ(性格検査)の4科目です。また、同じ日本SHL社が作成した問題で新卒総合職の採用向けに開発されたGABやコンピュータ職(SEやプログラマー)の採用向けに開発されたCABなどの種類があります。
受験方式には、[テストセンターでの受験]、[Webテスティング]があり、GABのみ[マークシート方式]もあります。
自分が受ける試験がどの種類か見分ける方法を以下の記事で紹介しているので是非参考にしてみてください。
また、おこなうべきWebテスト対策についても紹介しているので、自分が受ける企業のWebテストの種類がわかった人は対策までおこなってみてください。
就活の筆記試験対策法
ここからは、筆記試験の選考を突破するためにどのような対策をしていけば良いかを紹介していきます。
問題集を活用して出題パターンを覚える
1つ目の筆記試験対策法は、テスト対策問題集を解いて出題パターンを覚えるという方法です。
先ほども説明したように就活の筆記試験では、そこまで難易度の高い問題は出ません。そのため問題集を繰り返し解き問題のタイプを覚えることで、本番で良いパフォーマンスを発揮できるでしょう。
ご参考までに筆者は問題集を3周し、筆記試験にのぞみました。授業の合間や移動中などのスキマ時間を活用してコツコツと勉強を積んでいきましょう。
オススメの参考書やアプリなどは以下の関連記事で紹介しているので是非参考にしてみてください。
また、対策にオススメの本も紹介しているので、本を活用して対策したいと思っている人はそちらも参考にしてみてください。
Webサイトで模擬試験を受ける、問題を解く
筆記試験対策法の2つ目は、Webサイトで公開されている模擬試験を受けることです。
マイナビやリクナビなどの就活支援サイトでは、無料で模擬試験を受けることができ、自分の試験結果や受験者内の偏差値などを知ることができます。
本やアプリなどで勉強した後に、自分の実力を試す目的で利用してみましょう。また、筆記試験の本番はWebテストであることがほとんどだと思われますので、本番に向けた練習としても活用できます。
大学内でおこなわれる対策講座を受講する
筆記試験の勉強法3つ目は、大学の就職課で開講されている筆記試験の対策講座を受講することです。
キャリアセンターでは、筆記試験以外にも就職に関する相談をすることができます。また様々なセミナーなども開催されているため、「そもそも就活って何から始めたらいいかわからない…」などの悩みを抱えている人にもオススメです。
そのため、性格検査を受ける際はあまり考えすぎず自分に正直に回答するようにしましょう。
筆記試験当日の流れ
ここでは実際に試験を受ける当日の流れを紹介します。オンライン受験と対面受験では少し流れが変わってくるので注意しましょう。
オンライン受験(自宅)の場合
受験環境を整える
筆記試験の申込・予約が完了すると受験環境の案内が表示される、もしくはメールで送られてきます。そこに書かれている内容に従って試験を受けるための環境を整えましょう。
受付
自宅で試験を受ける場合でも試験官がオンラインで監視しているケースもあります。
その場合、zoomなどのオンライン会議アプリへ入室後、試験官に試験を受ける部屋の中を見せたり、身分確認をおこなう時間があったりするようです。
受験
試験官との確認作業が終わったら、試験官からの合図でテストを開始します。自宅受験においては、カメラを常にオンにし、解いている最中のパソコンの画面も監視されているため、対策本を開いたり、Web上で何か調べたりすることはできません。
受験終了・解散
問題を解き終えたら、試験官と終了確認をおこない、オンライン会議から退出します。結果は自動的に送信されて、後日選考結果が企業から送られてきます。
対面受験(テストセンター)の場合
会場に行く
試験前には身分証の確認、注意事項の説明などがあるため、時間に余裕を持って会場となるテストセンターに向かいましょう。もしも迷ったり遅刻したりしそうな場合は企業ではなく、テストセンターに電話をかけましょう。
会場到着・受付
会場に到着したら受付を済ませましょう。この際に身分証の確認や署名をし、注意事項の説明を受けます。
受験開始
時間になるとテストセンターの人から試験を受ける部屋に案内されます。部屋には参考書は持ち込めないため注意しましょう。着席したらテストセンターのパソコンを使用して問題を解いていきます。
受験終了・解散
試験が終了したら受付に戻り、受験終了のサインをして解散となります。試験結果はオンライン受験同様、後日送られてきます。
筆記試験ではどのくらいの人数が落とされる?
筆記試験では、いったいどのくらいの人数が落とされるのか心配な人もいるのではないでしょうか。
企業の採用人数、応募人数によって落とされる人数が変わる
結論、企業の採用人数と応募している就活生の人数によって変わってきます。本記事の最初でも述べたように、筆記試験はある程度就活生の人数を絞り込むために実施されるので、応募している就活生の人数が多かったり、レベルが高かったりするとボーダーラインは高くなりますし、逆もあり得ます。
そのため、何点とったから受かるという明確な基準はありません。
目標は6~7割の点数
一般的には6〜7割の点数をとることができれば、一部の企業を除き、たいていの企業のボーダーラインを突破することができると言われています。対策勉強をおこなう際には、7割の点数を獲得することを目標にして勉強していきましょう。
また、テスト結果は受験した企業以外にも使いまわすことができます。本番で良いパフォーマンスができたと感じた試験を使うことで、様々な企業の筆記試験選考を突破することができるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。本記事で就活の筆記試験について理解を深められたら、次は実際に試験対策の勉強に移りましょう。
就活の筆記試験は問題が中高生レベルだから大丈夫と対策を怠ると、意外にも選考を突破するのが難しく就職活動を難航させる原因となってしまうため、しっかりと対策をしていきましょう。
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