●志望動機を作成する前に[なぜアパレル業界を志望するのか][なぜその企業を志望するのか][なぜ自分がアパレル業界に向いているのか]という3つの「なぜ」を明確にしておく。
●アパレル業界の志望動機では[ブランド][ファッション]に対する関心度の高さをアピールすると良い。
アパレル業界を目指している就活生の中には、志望動機の書き方が分からずに悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
そこで、本記事ではアパレル業界の志望動機を作成するために必要な3つの要素や他の就活生と差別化をするために入れるべきポイント、書類通過をしたES例文などを紹介していきます。
アパレル業界で内定を勝ち取りたいと考えている就活生は是非参考にしてみてください。
アパレル業界を理解しよう!
志望動機を書く上で業界を理解しておくことは大切なポイントです。そのため、まずはアパレル業界について説明していきます。
アパレル業界の動向
まずは、アパレル業界の動向について確認していきます。特に以下の2つのポイントは抑えておきましょう。
国内市場の縮小
まず前提として、消費者行動が商品を所有することに価値を見出す「モノ消費」から旅行やイベントといった体験に価値を置く「コト消費」にシフトしている傾向があります。
アパレル業界も、この消費者行動の変化の影響を受けており、国内における消費者のファッション支出額は年々減少傾向です。そのためファーストリティリングを始め、多くの企業が海外出店を視野に入れて活動しています。
低価格志向
近年は物価高の影響もあり、安くて良いものを買うという志向へとシフトチェンジされつつあります。
ファーストリティリングやしまむらといったファストファッション業界が支持されていることや、ワークマンが一般向けファッションを販売しユーザーから高評価を得ていることも消費者ニーズの変化の表れです。
企画・製造・販売をすべて自社でおこなうSPA型を取り入れる企業が多くなり、これによって安くて良いものを販売しやすくなっていることも低価格志向が加速している要因の1つと言えるでしょう。
また、メルカリといったフリマアプリの普及により中古服市場のニーズも高まりを見せているなど、アパレル業界の動向は常に消費者行動によって変化しています。
その他にも、[地球環境に配慮をしたサステナブルな衣服の販売を始める企業が増加している][衣類の大量廃棄問題を解決するためのサービスや活動が普及し始めている]といった動きも見られます。
アパレル業界の動向についてより詳しく知りたい人は下記の記事を参考にしてみてください。
アパレル業界の仕事内容
ここでは、アパレル業界での仕事をいくつかピックアップしてお伝えします。
製造に関する職種
●ファッションデザイナー
衣服のデザインを考えることが主な業務です。自らのセンスや感性だけでなく、世の中のトレンドや商品コンセプトなどを加味して最適な商品をデザインすることが求められます。
●パタンナー
出来上がったデザインを型紙に起こし、シルエットや着心地を意識し裁断方法を決めていくことが主な業務です。デザイナーのイメージ通りの洋服を形にするため、高い専門知識と技術が求められます。
●生産管理
商品の生産する量や素材、価格、納期などの工程をまとめて管理する仕事です。商品を期日までに完成させるよう、提携先の工場と綿密なやり取りと交渉を行います。
販売に関する職種
●MD / マーチャンダイザー
消費者に適切な数量、適切な価格で商品を提供するため、予算管理や店舗ごとの売上分析を行う仕事です。主に流通部分を担当しており、企業の損益に関わる重要なポジションです。
●バイヤー
出来上がった商品を国内外問わず買い付ける仕事です。売れる商品を仕入れなければならないため、顧客のニーズ分析やトレンド把握が不可欠です。
●販売員
実際に店頭に立って接客と販売をするほか、商品の発注、在庫管理、伝票処理なども行います。また、お客さまのニーズを汲み取った最適な商品提案が求められます。基本的に入社してすぐは販売員を行う場合が多いです。
●EC / イーコマース
近年EC販売の業績が伸びていることもあり、自社のオンサイトを運営している企業の場合、EC担当部員として働くケースも充分に考えられます。
在庫管理やデザイン、撮影、編集など多岐に渡り、消費者が使いやすいようなサイト運営などが主な業務です。
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志望動機を作るために用意すべき3つの「なぜ」
アパレル業界に入社するには、徹底的な業界研究、企業分析、そして自己分析が不可欠です。
一貫性と論理性のある志望動機を書くために、最低限3つの「なぜ」を言語化した上で作成しましょう。
「なぜ」アパレル業界を志望するのか
なぜアパレル業界なのかを説明する必要があります。その場合、自分の過去の体験と紐付けて答えるとより説得力が増します。
また、自分の夢ややりたいことが、本当にその業界でできるのか確認することが重要です。
「なぜ」その企業を志望するのか
その企業じゃなければならない理由を見つけましょう。「ただその服のブランドが好きだから」という理由だけでは弱いです。
実際に店舗を訪れたとき感じたことや、なぜそのブランドが好きなのか、分かりやすく具体的に説明できるようにしておきましょう。どれだけ熱意を伝えるかがポイントです。
「なぜ」自分が向いているのか
自分の強みや経験を述べ、どのように会社に貢献することができるのかアピールしましょう。
例えば、アパレル業界は接客が第一のため、コミュニケーション能力が高い人や、お客様の喜びが自分のモチベーションになるような人を求めています。
業界・企業に合わせた求められる人物像を理解し、アピールすることが重要です。
アパレル業界の志望動機の書き方
情報収集や自己分析をもとに、伝えることが決まれば、あとは書くだけです。必ずしもオリジナルの構成にする必要はありません。
シンプルでわかりやすい文章構成が、相手を意識した書き方であり、読んでもらうコツです。
文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうことで、「て・に・を・は」、接続語、「です・ます」調など細部まで整えましょう。
(1)志望動機を一言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか
志望動機の書き方、考え方を詳しく知りたい人は下記をご覧ください。
本記事では、志望動機に盛り込むべきポイントをわかりやすく解説しています。
アパレル業界の志望動機で盛り込むべきポイント
ここでは、他の就活生と差を付けるために、志望動機に盛り込むべきポイントを2つ紹介します。
ブランドへの関心度の高さ
まず1つ目に[ブランドへの関心度の高さ]です。面接官は、自社に対する関心の有無から自社への[志望度の高さ]を確認しています。
そのため、志望動機を作成する際には、ブランドのコンセプトや略歴、今後のビジョンなどを理解していることが分かるような内容を記載し、ブランドに対する関心度の高さをアピールすることが大切です。
合わせて、志望動機を作る上での3つの「なぜ」でも説明した「なぜ」この企業なのかという点を深堀した内容を交えつつ、このブランドでなければならない理由を明確に伝えることができれば、熱意のこもったオリジナルの志望動機として面接官にも好印象を与えることができるでしょう。
ファッションに対する関心度の高さ
2つ目に「ファッションに対する関心度の高さ」です。志望動機は、企業への志望度の高さをアピールするだけでなく、自分自身がアパレル業界で活躍できることを伝える場でもあります。
そのため、志望動機を書く際には、アパレル業界で働く上で必ず必要な「ファッション関する興味関心がどれだけあるのか?」という点も盛り込むと良いでしょう。
具体的には、「自分自身がどれだけファッションに関して興味関心を持っているのか」「流行やトレンドを知るために日頃からやっていることは何か」という点をアピールすることで、業界内で活躍してくれる可能性が高い人材であるという印象を与えることができます。
その他にも、アパレル業界は流行やトレンドの移り変わりが早いため、時代の流れを先読みする力や、顧客のニーズや志向性をいち早くキャッチアップする力も必要不可欠ですので、このような能力があることを盛り込んだ志望動機を作成すると好印象を残すことができるでしょう。
アパレル業界の志望動機の例文
実際に選考を通過したESの志望動機の例文および考察から、書き方を学び自身のESや面接に活かしてください。
ユニクロの志望動機
2つ目は、入社して1年で店長に就任するなど若いうちから経験できることにやりがいを感じることだ。接客だけでなく、在庫管理や発注、採用など店舗全体のマネジメントに携われることから、数値として結果を知ることができるため、やりがいを感じる。
→2つ理由があることを述べ、数値を用いて説明しているので論理的で説得力があります。
ワコールの志望動機の例文
→自分の夢を先に述べ、その後企業の志望動機に繋げています。また自社ブランドに関する思い入れや熱意も感じられる点も評価できます。入社後に働くイメージも沸く良い志望動機だと言えます。
参照元:unistyle/選考通過者本選考ES(ワコール23卒)
アダストリアの志望動機の例文
→冒頭で志望理由を端的に述べられており思いが伝わりやすい構成となっています。また、自身の経験談を具体的に述べているため、ファッションに関する想いや関わり方が鮮明にイメージできる点も評価できます。
参照元:unistyle/選考通過者インターンES(アダストリア23卒)
ルイ・ヴィトンジャパンの志望動機の例文
160年もの間一貫した姿勢で歴史を紡いできた「伝統」があるルイ・ヴィトンはとても長い間人に寄り添ってきた歴史があるということであり、お客さまに寄り添った接客でお客さまに笑顔と自信をお届けしたいという私の思いを形にできます。また、お客様が期待する以上のものを接客を通して提供したいと思い貴社を志望します。
→アルバイトでの接客経験を軸に志望理由を述べています。
ただ接客だけに関して言えば、化粧品会社などでも言えてしまうので、より具体的にその企業じゃなければならない理由を述べるとよいでしょう。
アパレル業界の志望動機を書く際のNGポイント
最後にアパレル業界の志望動機を書く際のNGポイントについてお伝えしていきますので、自分自身の志望動機が下記に当てはまらないか今一度確認しておきましょう。
「好き」「憧れ」が理由になっている
アパレル業界を目指し始めた理由が「このブランドが好き」「服が好き」「このブランドに憧れている」などの「好き」や「憧れ」であることは全く問題はありませんが、これを志望動機に記載してしまうことはオススメできません。
面接官からすると、「好き」や「憧れ」といった理想だけを見て入社された場合、今後も長く働き続けることが出来るのかと疑問に感じてしまいます。
そのため、繰り返しになりますが、志望動機を書く際には、[働く]ということをもっと現実的に考えて、なぜアパレル業界が良いのか、なぜこの企業が良いのか、この企業で今後どのように活躍しようと思っているのかといった具体的なイメージが沸く志望動機を作成するように意識をしてください。
ユーザー視点の志望理由になっている
ユーザー視点が抜け切れていない志望理由もNGポイントの1つです。
例えば、志望動機に「好きなブランドの服を着て働きたい」という志望理由を記載した場合、自分自身が好きな服を着たいだけ、ただ単純にそのブランドの服が欲しいだけのユーザーとなんら変わらず、入社後の活躍イメージが全く想像できません。
志望動機で伝えるべきことは、その企業への熱意や自分自身が企業に対してどのように働きたいのかという点です。そのため、志望動機を作成する際には、「就職して企業にどのように貢献することができるのか」「どのように貢献したいのか」といった現実的かつ、この人を採用すると企業にとってもメリットがありそうだと思わせる内容を記載するように心がけましょう。
まとめ
アパレル業界は、華やかなイメージがあることから特に女性に人気の業界です。
第一志望の企業から内定を得るには、3つの「なぜ」をしっかり洗い出し、[憧れ]や[好き]というイメージだけではなく、現実的に働くイメージを持ち、その企業でどのように働きどのように貢献したいのかを具体的に記載した志望動機を作成することが大切です。
書類選考を通過したES例文の書き方を参考にしながら、企業に熱意が伝わるような自分ならではのオリジナルの志望動機を作成しましょう。
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- 「アパレル業界への目指すならではの志望動機とはどういう内容?」
- 「アパレル業界の選考で評価される志望動機を書くにはどうしたらいい…?」
- 「書類選考を突破して内定獲得したい!」
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