●教育業界には「学校教育機関」「学習塾」「語学教室」「カルチャー教室」「人材育成企業」と、様々な形式がある。
●教育業界の志望動機では、「その企業でなくてはならない理由」と「あなたを採用するメリット」を入れると高い評価を得られる可能性がある。
●教育業界の求める人物像は「伝える力」「聴く力」「情報収集力」「勤勉で真面目」を満たす人。
高校受験や大学受験で学習塾や学習教材を活用した経験がある人にとっては、教育業界は業務内容のイメージが持ちやすく身近に感じやすいでしょう。
そんな教育業界ですが、近年は少子化の影響で市場規模が減少していくと言われています。
しかし実際は、新しいビジネスモデルが次々に生み出され市場規模が拡大しています。
そのため業界をイメージで判断するのではなく、きちんと業界の動向を知り、志望動機の質を高めていくことが重要です。
また「教育業界」と言っても、仕事内容は多様で職種によってできることも異なります。
教育業界を志望する就活生は、本記事を通し今一度教育業界のデータや特徴を把握し、過去の選考通過者のESの例文を参考に志望動機の書き方のコツを掴みましょう。
教育業界とは?
教育業界は受講したい「企業や受講者」に知識や情報を提供することで成り立っています。受講者は小中高生の学生や社会人・法人企業と様々です。
教育業界は幼稚園・小中高等学校における「学校教育機関」「学習塾」「語学教室」「カルチャー教室」「人材育成企業」等、様々な形で学ぶ機会を提供しています。
近年は高齢化に伴い定年後の自己啓発や各種講座へのニーズが高まっているようです。
教育業界の仕事とは?
教育業界の仕事は大きく「小中高生など学生向けのサービス」と「社会人向けのサービス」の2つに分けられます。
以下ではそれぞれの仕事内容を紹介していきます。
学生向け
学生向けの教育事業は、学習塾や予備校、英会話等のスクール型が中心です。
学生塾は大きく分けて3種類あり、「集団授業」「個別指導」「通信指導」に分かれています。小中学生から高校生までと幅広い年齢層の学生が対象となります。
予備校は一般的に大学受験対策のために通う教育施設です。塾との違いは様々ありますが、わかりやすい違いは指導形式です。
学習塾のように集団や個別で指導するというよりかは、講師が一方的に授業を行う講義形式が中心となっています。
また従来は対面が中心でしたが、新型コロナウイルスの影響で、オンラインでサービスを提供する事業者が増えています。
企業・社会人向け
企業向けの教育事業には企業研修等があります。具体的には、組織の生産性底上げを目的に、研修を考えている企業に対し、研修内容を企画し実際に実施まで行います。
研修の形式は「講義型」と「e-learning型」の2タイプがあります。
社会人向け(個人)の教育事業では、PCやタブレット、DVD等、様々な教材を用いて学習する通信教育が主流です。
また、最近ではスキルアップや自己啓発のためのスクールも増えています。
例えば、ITスキルを身に付けるプログラミングスクールや起業を目指す人向けのビジネススクールなど、多岐にわたるサービスがあるようです。
教育業界の職種
ここでは教育業界の職種について紹介します。教育業界を志望している就活生は、どんな職種があるのか確認してみてください。
講師
生徒に対し授業や講義を行うのが講師のメイン業務です。担当している学生に適した授業を行い、生徒の学力向上に努めます。
また、授業の他にも生徒の相談に乗ったり、悩みに対してアドバイスを行うこともあるようです。
何の教育機関で働くかにもよりますが、自ら試験問題を作成するケースもあります。
サポートスタッフ
授業で使用する試験問題の作成やテキスト教材の編集、作成等を行っています。サポートスタッフは主に学生塾がメインの職種と言えます。
作成される試験やテキストが生徒の成績を左右するので非常に責任ある業務です。
最近ではICT技術やスマートフォン等の発展により、映像教材である「eラーニング」も増えています。
それに伴い、eラーニングのシステムや制作技術を持つ会社に、学習教材の編集・制作を依頼しているケースもあるようです。
事務・販売促進
校舎の運営や新規生徒の募集活動、広報活動、イベント企画などが主な業務で、現場をバックアップする役割を担っています。
広報・マーケティングでは受講者を集めるため、自分たちの組織や教育プログラムの魅力を発信しています。
教育業界の評価される志望動機を作る3つのステップ
ここでは教育業界の志望動機を書く際に意識してほしいポイントを3つ紹介します。
これから志望動機を作成するという人は、以下のポイントを参考に作成してみてください。
(1)志望動機に必要な要素を把握する
志望動機を作成する際は「なぜ教育教育業界か」「なぜその企業なのか」をしっかりと深掘りしましょう。
“なぜ教育業界なのか”については、数ある業界の中でもなぜ教育業界を選んだのかについてしっかりとした理由を準備しておく必要があります。
「教育を通して受講者のその先の将来を笑顔にしたい」のような教育業界ならではの理由を入れましょう。
そして“なぜその企業なのか”については、志望企業の強みや事業形態などの特徴を調べて、競合他社と差別化しながら伝えます。
例えば、ベネッセホールディングスは国内教育、海外教育、介護・保育、生活、グローバル人材教育という5つの事業を行っており、幅広い年代の顧客を持っているのが強みの一つです。
このように企業によって特徴や強みが異なるため、企業ごとの特徴を把握した上で志望動機を作成してください。
(2)教育業界の求める人物像を把握する
教育業界の仕事は人に物事を教える仕事であるため、大前提として伝える力は必要となります。
ここでいう伝える力というのは、ただ一方的に知識や情報を押し付けるのではなく、相手がしっかりと理解できるよう、その人に合った教え方ができるという能力のことを指します。
伝える力と同様に聴く力も大切です。質問の意図を汲み取り、言いたいことを理解するというのも必要なスキルと言えるでしょう。
また、教育業界で欠かせない能力の一つとして情報収集力も挙げられます。教育業界は上述したように必要な情報をわかりやすく教える仕事であるため、十分な知識がなければ務まりません。
教える立場でありながら自分も勉強し続けなければならないため、勤勉な人や真面目な人が向いている仕事だと言えるでしょう。
ここでいう伝える力というのは、ただ一方的に知識や情報を押し付けるのではなく、相手がしっかりと理解できるよう、その人に合った教え方ができるという能力のことを指します。
(3)志望動機のフレームワークを知る
情報収集や自己分析を基に、伝えることが決まれば、あとは書くだけです。必ずしもオリジナルの構成にする必要はありません。
シンプルでわかりやすい文章構成が、相手を意識した書き方であり、読んでもらうコツです。
文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうことで、「て・に・を・は」、接続語、「です・ます」調など細部まで整えましょう。
(1)志望動機をひと言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか
志望動機の考え方、書き方を詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
教育業界の志望動機の例文
実際に選考を通過したESの志望動機の例文から、クオリティと書き方を学び、自身の書類に活かしてください。
ベネッセの志望動機の例文
このことは、「よく生きる」という理念に繋がるのではないかと思う。貴社の主要領域の教育業に携わることで、進路選択など人々が人生の早い段階から、より多くの選択を主体的に行えるよう手助けができるのではないかと思う。
学校コンサルティング営業として、学校や生徒に適した情報を提示し相談することで、後悔しないような選択となるようサポートしたい。
そして、自分が考えた策を自らが中心となって周囲と協力しながら実行してやりがいを感じた経験から、全員が企画職であり、裁量権や一人一人の仕事の規模が大きい貴社で自らがやりたいことを主体的に実行していきたい。
→教育業界の中でもその企業を志望している理由が簡潔に書けています。
また、過去の経験を交えた上で将来成し遂げたいことについてしっかりと書けていて、説得力のある志望動機と言えるでしょう。
引用元:unistyle/ 選考通過者本選考ES(ベネッセコーポレーション22卒)
学研ホールディングスの志望動機の例文
教育業界の使命は、社会で活躍できる人材育成であると考えます。幼児教育から社会人教育まで幅広く事業を手掛けている貴社でこそ、強いられる教育ではなく、未来を切り開くための教育へ変革できると思います。
もう1つは、貴社の幼児向け事業に興味があるからです。私は、母がファミリーサポートセンターを援助しているため、自宅に毎日のように子どもがいる環境で生活してきました。
その中で日本の子育て環境に課題を感じることも多く、どのようにしたら改善できるのか日々考えていました。
サービスの成果を製販一体であることによって的確に把握することができる貴社でこそ、アイデアを実現でき、子育てに大きく貢献できるのではないかと思います。
→過去の経験について具体的に書かれており、なぜ教育業界を志望しているのかがわかりやすい文章になっています。
さらに良い志望動機にするためには、自分のどのような強みを活かして志望企業に貢献していくかまで書けると良いでしょう。
引用元:unistyle/ 選考通過者本選考ES(学研ホールディングス22卒)
さなるの志望動機の例文
なぜなら、教育という平等に与えられた権利にもかかわらず、教育を受けることが出来ない子供たちがいる現状に疑問を抱き、塾講師として経験した、生徒と解けたときの喜びを分かち合える尊さを届けたいと考えたからです。
さらに世界の学習到達度ランキングで高い水準にある日本の教育を『教える・創る・拡げる・支える』仕事として多方面から子供たちの教育に携わることができる総合教育企業で働きたいと考えました。
その中でも◆一人でも多く子供たちに「最高の教育」を与え、その子供たちが今度は世界で活躍してほしいという企業理念◆「言い出しっぺがリーダー」の合言葉のもと挑戦するものにチャンスを与えてくれる社風◆世界的にも貴社の教育を広めていくための海外展開をしていることから貴社を志望します。
子供たちに夢を与え、貴社に貢献し、世界で活躍する教育者となれるよう尽力します。
→綺麗な構成で書けています。
また、そのような夢を持ったきっかけについてしっかりと書かれていて、あなたの人柄が伝わる志望動機になっていると言えるでしょう。
引用元:unistyle/ 選考通過者本選考ES(さなる22卒)
上記例文の他にも就活支援サイトunistyleでは選考通過者のESを7万件以上掲載しています。
下記画像からサイトに移動できるので、ぜひES作成の参考にしてください。
教育業界の志望動機を作成する際に注意すべき点
最後に教育業界の志望動機を書く際に注意すべき点を2つ紹介します。志望動機を作成する前に確認してみてください。
どの企業でも通用する志望動機になっていないか
教育業界の志望動機を作成する際は、どの企業でも通用する志望動機になっていないか確認しましょう。
企業は就活を通して、自社への志望度が高い就活生を採用したいと考えています。
そのため、志望動機の内容がどの企業でも言える抽象的な内容だと「それうちじゃなくてもいいのでは…?」「この学生はなぜ弊社を受けているんだろう…?」と疑問を持たれてしまうでしょう。
このような疑問を持たれてしまうと選考を突破するのは難しくなってしまうため、志望動機ではその企業ならではの理由を入れることが大切です。
その際は、志望企業の強みや事業形態を調べ、競合他社と比較してみることで説得力のある志望動機を作成できるでしょう。
あなたの強みがアピールできているか
企業は評価基準として上述した志望度の高さの他に、将来自社で貢献できるポテンシャルがあるかどうかもチェックしています。
そのため志望理由に加えて、企業があなたを採用するメリットも提示できなければ採用したい!と思ってもらうのは難しいでしょう。
志望動機では「業界、企業を選んだ理由+その企業で自分の強みを活かし何ができるか?」までをセットで書くようにしましょう。
まとめ
“教育業界=教師”というイメージが強い就活生も多いかもしれません。しかし教育業界には様々な業種・職種が存在します。
そのため、まずは自分が将来何を成し遂げたいのかを明確にし、どの業種・職種であれば実現できるのかを調べてみましょう。
志望企業が決まっている就活生は、志望企業がどのような業種・職種を採用していて、どのような施策をとっているのかを把握し、志望動機の作成する際に活かしてみてください。
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- 「教育業界を目指すならではの志望動機とはどういう内容?」
- 「教育業界で評価される志望動機を書くにはどうしたらいい…?」
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