法人営業職と聞くと、商品やサービスを売るだけというイメージがあると思います。企業によって内容は異なりますが、法人営業職は飛び込み営業やテレアポなど様々な業務を行います。
商品やサービスを使って顧客が抱えている問題を解決したり、顧客のニーズを満たしたりすることができる法人営業職は、企業にとって必要不可欠な役割といえるでしょう。
法人営業職のトレンド
法人営業職には大きく分けて4つのトレンドがあります。
1つ目は、営業のデジタル化です。
電話やメールを使ったやりとりは今までも多く見られましたが、これに加えてテレビ会議を使ったオンライン商談が行われるようになり、営業のデジタル化が進んでいます。
2つ目は、1人ひとりの属性や行動履歴に沿って営業方法を変える「パーソナライズ化」です。
不特定多数の人に同じ営業方法を採用するのではなく、1人ひとりに合わせてコンテンツやメッセージ、アプローチの方法を変えます。そうすることで営業の効果が上がるメリットが得られます。
3つ目は、動画コンテンツを活用する営業方法です。
商品やサービスの情報を視覚に訴えることで見る人の記憶に残りやすく、情報を顧客に理解してもらいやすくなります。
4つ目は、営業組織の強化が図れる「セールスイネーブルメントツール」の導入です。
具体的にはCRM/SFAツールを用いてデータを効率的に蓄積することや、営業ノウハウを共有して属人化を防ぐなどの効果があります。
「セールスイネーブルメントツール」を導入することで営業活動が効率化されます。
法人営業職で得られるスキル
法人営業職に就くにあたり、得られるスキルを以下で紹介します。
デジタルスキル
顧客とのやりとりをする上で、デジタルスキルを得ることができます。
電子メールなどは使いこなせるのは当たり前ですが、他にも新しいネットワークの設定「Dropbox」やApple「iCloud」などクラウドのバックアップ、写真や動画の編集スキル、ファイルフォーマットの変換など求められるデジタルスキルはどんどん増えています。
これらの業務をやっていくうちに、デジタルスキルが上達します。
高い情報力
商品やサービスを売る上で、同じ分野の商品が他にもたくさんあります。
競合の商品と差別化することで顧客に興味を持ってもらいやすいので、自分が扱う商品だけでなく、他の企業の商品についても詳しくならなければなりません。
そのため、様々な商品やサービスの情報を集めなければならず、情報を集める能力が高まります。
データを読み取る力
データの数値の背景を読み取り、なぜその数値が大切なのかを理解する必要があります。
また、必要に応じては営業の結果をデータ化する場合もあるので、グラフの編集や作成が行えるWordやExcelを使いこなせることも大切です。必然的に、データを読み取る能力が高まります。
コミュニケーション能力
IT化により、顧客と直接会話をする機会が減っています。そのため、顧客との貴重な機会でいかにお客様のニーズや課題を探れるのか、ヒアリングが大切です。
さらに、ニーズをもとに適切な情報を届ける提案力も必要です。このように、顧客との会話を通して高いコミュニケーション能力が得られます。
法人営業職の仕事内容
法人営業職といっても具体的にどのような仕事をしているのでしょうか?以下で詳しく説明していきます。
企業などを相手にモノやサービスを売る
法人営業は企業を相手にモノやサービスを売ります。
その中には不動産や精密機械の部品、OA機器、洋服などの有形商材と人材サービス、コンサルティング、金融商品、ITシステムなどの無形商材があります。
既存営業と新規開拓営業
取引先には比較的取引が長続きして安定している既存営業と、これまでに取引がなかった新しい企業にアプローチをする新規開拓営業があります。
前者は自社製品やサービスに関する商談をしたり、新しい商品の紹介や提案営業をする業務を行います。
後者では電話やメールなどでアポイントメントをとり、顧客側にとってメリットになるようなことをプレゼンします。
その際には資料作成をするので、論理性を高めるためのマーケティングスキルや具体性を示すためのデータ収集能力が問われます。
長期商談と短期商談
営業戦略によっては長期商談と短期商談があります。長期商談とは長時間かけて見込み客を育成し、受注を獲得する方法です。
時間をかけて営業を行うことで損失を削減する目的があります。それに比べ、短期商談は新規開拓の顧客を受注、成約まで短時間で持っていく営業戦略のことを言います。
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法人営業職の志望動機を書く際のポイント
志望動機を書く際には、なぜ法人営業職を希望しているのか、なぜその企業なのかをロジカルにアピールできるようにしましょう。
なぜ法人営業職なのか
数ある職種の中で、なぜ法人営業職を希望したのかを明確にする必要があります。
例えば「企業を相手にモノやサービスを売れるようなプレゼン能力がある」「外交的な性格でコミニュケーション能力が高い」などといった、法人営業職ならではの理由を述べるようにしましょう。
また「以前、家族が保険に加入した際に、窓口で担当者が一つひとつの質問に分かりやすく真摯に答えてくれました。 専門的なこともスラスラと答えているのをみて、私も営業の仕事をしたいと思うようになりました。」など、過去の経験を通して法人営業職の夢を持ったことも伝えましょう。
なぜその企業なのか
法人営業職を募集している企業は非常に多いです。そのため、なぜその企業でなくてはならないのかを具体的に述べる必要があります。
例えば、不動産系の企業で有名な三井不動産ならば、「住まいや街の価値を活かし よりよい暮らしのために 人に社会にこたえていく」という企業理念を掲げています。
不動産を通して人々の社会を支える上で、常に新しい発想を持ち、専門性を身につけ、お客様と誠実に真摯に向き合わねばならないという、その企業ならではの信念を理解しておく必要があります。
一例として「私は多くの人を笑顔にさせたいという夢があり、この企業なら不特定多数の人に希望通りの物件を見つけることで住みやすく、あたたかい街づくりができるから志望している」といったように、その企業ならでは理念や信念といった特徴を盛り込むといいでしょう。
また、このように企業によって異なる特徴を把握するためにも企業研究は必ず行いましょう。
法人営業職で自分がアピールできる強みは何か
法人営業職では顧客のニーズを引き出したり、商品やサービスのプレゼンをするなど高いコミニュケーション能力が必要とされます。
営業をする上で、思いがけないようなトラブルが発生することもあるでしょう。
契約が切られたり、顧客のニーズが変わったりするときもあります。そんな時には代打案を提案するなど柔軟な対応をとることが重要です。
また、法人営業職は、新しい顧客を獲得したり、プレゼン資料を作成するなど色々なことに挑戦できるチャレンジ精神が求められる仕事です。
いかにお客様の視点に立つことができるのか、課題を発見してお客様に提示できるのかも重要です。
実際に書く際には以下のフレームに沿って書いてみてください。
(1)志望動機をひと言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか
志望動機の書き方、考え方を詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
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法人営業職のNG例文
以下では法人営業職の志望動機NG例を紹介します。どこがNGなのかについても解説しているので、チェックしてみてください。
私が貴社を志望した理由は、家から近くて通いやすいため、時間の融通が効くことです。勤務時間が短くて済むので、朝は余裕を持って家を出られますし、帰宅時も短い時間で帰れます。
コミニュケーションが得意、課題を解決できるという能力をアピールしていますが、それが伺えるような具体的なエピソードが書いてありません。
具体的なエピソードがないと説得力に欠けた志望動機になってしまいます。
また、企業を選んだ理由が「家から近くて出勤時間が短い」と、自分のメリットになっているので、企業側が関心を持つような内容ではありません。
企業の特徴を含めた上で、自分がどのように活躍できるのかを述べましょう。
法人営業職の志望動機の例文
実際に選考を通過したESの志望動機の例文および考察から、書き方を学び自身のESや面接に活かしてください。
この私の強みを生かし、貴社でも一流の営業部長を目指し前向きに挑戦し続けたいです。挑戦する人の人生を長く深く支えることができると考え、法人営業職を志望しました。私は部活動では怪我が多く、自身がプレーできなくてもチームを支え仲間の成長を感じる事に喜びを見出してきました。そのため信頼関係が重視され、自身が付加価値となる無形商品を用い、長く人生を支えたいと考え生命保険業界を志望します。
その中でも貴社は業界をリードしていく存在であり、その経営体力を活かして更なる挑戦をしているところに魅力を感じました。毎年新商品を出し、お客様のために高みを目指す姿勢は、私が目指す理想です。そのような環境で部活動でのリーダー経験を活かし、営業部長として多くのお客様の安心に貢献したいと考え志望しました。
部活動やゼミでの具体的なエピソードを述べ、営業に活かせることをアピールしている志望動機になっています。
企業を選んだ理由では、企業の営業姿勢に対して共感を得ていることが分かる志望理由です。また、入社後の姿勢もアピールできているので、企業側にとってもイメージが持ちやすいでしょう。
まとめ
法人営業は商品やサービスを売るだけの仕事と思われてしまいがちですが、そんなことはなく、顧客のニーズや課題を解決したりと社会に役立つ職種です。
法人営業は金融系や不動産、IT系など企業によって分野が異なるので、業界知識を得られるように勉強が必要です。
そのため、業界知識をしっかりと身につけてから志望動機を作成するようにしましょう。
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