一見、ヘアメイクの仕事は華やかな仕事のように見えますが、重たいメイク道具を持って移動したり、立ち仕事が多かったりするため、想像しているよりも体力がいる仕事です。
また、常に決められた制限時間内で、その人の個性を引き出す完璧なヘアメイクを施さないといけないため、プレッシャーもあります。
しかしその分、お客様から自分のヘアメイク技術を褒められたり、気に入ってもらえた際には大きな喜びを感じられます。
毎日様々なお客様にヘアメイクを施すため、常に新しい出会いがあるという楽しみもあるのではないでしょうか。
また、ヘアメイクは、所属する業界によって大きく仕事内容が異なる職業です。
プロダクションに所属すれば、芸能人のヘアメイクを行うなど華やかな仕事に就けるチャンスがあります。
ブライダル業なら、自分がヘアメイクを施したお客様の一生に一度の感動的な瞬間に立ち会える喜びがある仕事です。
ヘアメイク職の動向
ヘアメイクはコロナ過でも需要が続いていたと言われています。
多くの企業が感染拡大を防ぐために様々な規制を強いられていましたが、美容室・ヘアサロンなどは特別な規制がなかったこともあり、営業を継続していた店舗が数多く見受けられました。
また、新型コロナウイルスによってマスクを付けて生活するといったように生活スタイルが大きく変わりました。
このような生活スタイルの変化に伴い、アイメイクや眉毛サロンが注目されるようになり、業績も好調に伸びているようです。
その他にも、高齢者を対象にしたメイクセラピーや、病気や怪我の後遺症で、身体に傷や跡が残ってしまった人に対してメイクを施す「医療メイク」も注目を浴びています。
ヘアメイク職で必要な資格
ヘアメイク職で働くためには、次のような資格の取得が求められます。
美容師国家試験
ヘアメイク職には資格が必要ないと思われがちですが、ヘアセットを行うためには美容師と同様に「美容師免許」の取得が必要です。
美容師国家試験は、実技試験と筆記試験に分かれており、実技試験ではカッティングとセッティングなどの技術を評価され、同時に衛生実技試験審査も行われます。
筆記試験では、美容に関する技術・知識や、美容に関係する法律などが問われます。
企業の中には、美容師免許を持っていることが採用の条件になっている場合もあります。
また、免許を持っていれば、カットやカラーの仕事もできるため仕事の幅が広がるでしょう。
日本メイクアップ技術検定
メイクアップアーティストの育成を目指して作られた、一般社団法人JMAが定める正しいメイク基準を基本とした検定です。
1〜3級まであり、1級の取得は難関であるため、持っていればメイクアップの技術を証明できます。
IBF国際メイクアップアーティスト認定試験
国際的に共有することができるメイクアップ技術や知識を評価する、IBF国際美容連盟が認定する試験で、筆記試験と実技試験があります。
試験を受けるには、IBFが認定するスクールにてカリキュラムを終了する必要があります。
取得することで、IBFより就職や開業する際にサポートを受けられるため、大きなメリットがあるでしょう。
ヘアメイク職の仕事内容
ヘアメイク職と聞くと、モデルや芸能人などにヘアメイクを施す華やかな仕事のように思われがちですが、そのほかにもブライダル業界や美容室・化粧品メーカーなど、働く場所は様々です。
ここでは、ヘアメイク職の仕事内容について詳しく解説します。
プロダクションに所属
ヘアメイクプロダクションに所属することで、雑誌・広告・映画・TV・ファッショショーなどで、モデルや芸能人のヘアメイクを行います。
映画やドラマなどの場合、演出家や監督の指示通りにストーリーに合ったヘアメイクを施します。
撮影時間が長時間に及ぶ現場もあるため、時には長時間帯同し業務を行わなければいけません。
モデルや芸能人に自分の技術を認められ、指名されるようになれば大きなイベントにも携われる可能性がある仕事です。
ブライダル業界
ブライダル業界で働く場合、結婚式当日やリハーサル・前撮りなどで、新郎新婦の着付けやヘアメイクを行います。
また結婚式当日は、常に新郎新婦に付き添い、ケアを行う必要があります。一生に一度の感動的な瞬間に立ち会えるため、大きなやりがいを感じられる仕事です。
美容室・サロン・写真館
美容室・サロン・写真館などで働く場合、主に一般の人に対してヘアメイクを行います。
成人式・冠婚葬祭・イベント・卒業式などで来店したお客様に、着付けや希望に沿ったヘアメイクを施します。
化粧品メーカー
化粧品メーカーで働く場合、百貨店などの化粧品売り場で、化粧品の販売を行いつつ、お客様にヘアメイクのアドバイスを行います。
ヘアメイクの評価される志望動機を作る3つのステップ
ここではヘアメイクの志望動機を書く際に意識してほしいポイントを3つ紹介します。
これから志望動機を作成するという人は、以下のポイントを参考に作成してみてください。
(1)志望動機に必要な要素を把握する
志望動機を作成する際は「なぜヘアメイクなのか」「なぜその企業なのか」をしっかりと深掘りしましょう。
“なぜヘアメイクなのか”については、数ある仕事の中でなぜヘアメイクという仕事を選んだのかについてしっかりとした理由を準備しておく必要があります。
「ヘアセットとメイクの両方を施すことで、お客様の希望をトータルにかなえることができると思ったため」のようなヘアメイク職ならではの理由を入れると良いでしょう。
“なぜその企業なのか”については、志望企業の強みや事業形態などの特徴を調べて、競合他社と差別化しながら伝えることが大切です。
例えばこども専門写真館であるスタジオアリスでは、「視聴覚文化関連事業を通じて『暮らしの豊かさ』に貢献します。」という経営理念に基づき活動しています。
また、ヘアメイクプロダクションであるrirebizでは、「トップレベルのヘアメイクを通じて全ての人を笑顔に。」と唱えています。
このように業界によってはヘアメイクだけではなく幅広い業務を行っている企業もあるため、企業によって理念や特徴は大きく変わってきます。
そのため、企業研究を通して特徴や強みを把握した上で志望動機を作成してください。
(2)ヘアメイクとして求められる能力・素養を把握する
まずはじめに、ヘアメイク職はお客様に直接触れる職業であるため、細かい気配りが必要となります。
ヘアメイクを施す際はまずヒアリングを行います。そのヒアリングを通して、お客様のなりたいスタイルを把握していくため、コミュニケーション能力や傾聴力も大切です。
また、ヘアメイクを通して、お客様を輝かせるという役割を担っているため、お客様の個性やコンプレックスに気付ける観察力・洞察力も求められるでしょう。
(3)志望動機のフレームワークを知る
情報収集や自己分析を基に、伝えることが決まれば、あとは書くだけです。必ずしもオリジナルの構成にする必要はありません。
シンプルでわかりやすい文章構成が、相手を意識した書き方であり、読んでもらうコツです。
文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうことで、「て・に・を・は」、接続語、「です・ます」調など細部まで整えましょう。
(1)志望動機をひと言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか
志望動機の考え方、書き方を詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
ヘアメイク職の志望動機例文
志望動機の例文および考察から、書き方を学び自身のESや面接に活かしてください。
私は、誰よりも負けず嫌いで、行動せずに停滞してしまうことが嫌いなため、自分が既に持っているヘアメイク技術を磨いていくだけではなく、様々な新しいヘアメイク技術を常に取り入れ、誰よりも最先端で高い技術を持ったヘアメイクアーティストであり続ける自信があります。
また、私はその人が笑顔になるようなヘアメイクを施すとともに、私のヘアメイクを見た周囲の人も笑顔になるようなヘアメイクアーティストになりたいと考えています。貴社は、「全ての人を笑顔に。」という企業理念のもと活動しており、まさに私にぴったりの理念であると感じました。
そして私が憧れる、貴社に所属しているヘアメイクアーティストの背中を追いかけ、その方よりもさらに高みを目指すためにも貴社を志望しました。
→なぜこの企業を志望したのかということが、自身のエピソードから良く伝わる志望動機です。
また、自分の強みをアピールし、どのようなヘアメイクアーティストになりたいのかも述べられているので印象に残りやすい志望動機になっています。
もっと多くの例文が見たい方は以下記事をご覧ください。
志望動機のおすすめ例文10選!
ヘアメイク職の志望動機のNG例
続いては、ヘアメイク職の志望動機のNG例を紹介しています。どこがNGなのかについても解説しているので、チェックしてみてください。
また、私は姉の結婚式の際にいつもはあまりオシャレが得意ではない姉が、ドレスやヘアメイクでまるで別人のように輝いている姿を見て、とても感動したことを覚えています。
そのため、ヘアメイク職の中でもブライダル業界が一番、女性の輝きを応援できると思い貴社を志望しました。
→なぜ、この企業や業界が良いのかという理由は述べられていますが、エピソードを語っただけでこの人自身の性格や強みがわかりません。
他の就活生と差をつけるためにも、自分に関するアピールを追記しましょう。
まとめ
ヘアメイク職は、ただお客様やクライアントの指示に沿ってヘアメイクを行うだけではなく、その人を洞察・観察し長所やコンプレックスを生かすヘアメイクを施す必要があります。
立ち仕事が多く、長時間拘束されることもあるので、時には疲労が溜まってしまうこともあるかもしれませんが、お客様に自分のヘアメイク技術を認められた時には大きな喜びを感じられるでしょう。
ヘアメイク職は、ヘアメイクプロダクションや美容室、写真スタジオ結婚式場など、働く場所も様々なので、自分がどんな風に働きたいのかを見極め、企業研究をしっかりと行ってから志望動機を作成するようにしましょう。
志望動機の基礎から応用まで網羅的にノウハウを知りたい方は下記をご覧ください。
志望動機の書き方・例文
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就職エージェントneoの紹介
- 「ヘアスタイリストを目指す志望動機の書き方とは?」
- 「ヘアスタイリストで評価される志望動機を書くにはどうしたら良い…?」
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このように就活に関する悩みは人それぞれでしょう。
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