●食品業界の志望動機では「病気で苦しんでいる人が食の楽しさを取り戻す手助けをしたい」など、食品業界ならではの理由を伝えると良い。
●食品業界の求められる人物像は「失敗を恐れず挑戦することができる」「自ら考え行動する主体性がある」「チャレンジ精神・向上心がある」「責任感がある」「真面目である」を満たす人である。
食品業界は私たちにとって身近な存在であるため、なんとなくどのようなことをしているのかイメージできるという就活生も多いのではないでしょうか?
しかし食品業界で評価される志望動機を作成するには、なんとなく知っているレベルでは情報不足です。
事前に業界・企業研究をおこない、志望企業について十分に語れるくらいの知識を身に着けておく必要があります。
本記事では、食品業界の仕事内容や評価される志望動機の書き方について紹介しています。
また、実際に食品業界の選考を通過した志望動機例文も掲載して紹介していますので、これから志望動機を作成するという就活生は参考にしてみてください。
食品業界とは?
食品業界とは、加工食品や調味料、清涼飲料水、アルコールなどを製造し、消費者に販売している業界です。
食品業界の仕事は、農業、林業、漁業など食品の原料を作る[第一次産業]、食品メーカーに原料を流通させる[商社]、商社から買い付けした原料を加工し、食品を製造する[食品メーカー]の3つに分けることができます。
食品業界の動向や仕組みについてもっと詳しく知りたいという就活生は、以下の記事をご確認ください。
志望動機が思いつかない人は食品業界の魅力から考えてみよう!
「食品業界の志望理由が思いつかない…」「何を書いたら良いんだろう…」このような不安を感じている人は、食品業界の魅力から志望動機を考えてみましょう。
以下で食品業界の魅力を紹介します。
自社製品の反響を感じることができる
近年ではSNSの普及に伴い、製品の感想をSNS上に投稿している人も多く見受けられます。
それにより自分が製造に携わった製品の感想をリアルタイムでチェックすることができるようになりました。
厳しい意見をもらうこともあるかもしれませんが、自分が携わった製品が評価された時には大きなやりがいを感じられるはずです。
自分の仕事の成果がわかりやすい仕事と言えるでしょう。
国内のみならずグローバルな仕事ができる
食品業界では海外企業と直接取引をおこなったり、原材料を仕入れるために社員が直接現地に渡ったりと、グローバルな仕事をしています。
また、近年の和食ブームもあり日本の食品や調味料の需要が増加していることから、海外展開を狙う企業も増えると言えるでしょう。
食を通して人々の生活を支えることができる
[食]は私たちの生活に必要不可欠なものであり、生活の満足度や健康に大きく影響を与えます。
近年は、健康志向が広がり[食]にこだわりを持っている人も増えているため、食品業界における責任や重要度も高まっていると言えるでしょう。
多くの人の生活に密接に関わっている食品製造に携われることは、大きなやりがいを感じられるはずです。
食品業界の職種
ここでは食品業界の職種を紹介していきます。
食品業界の仕事内容についてまだ理解が足りていないと感じる就活生は、参考にしてみてください。
研究・開発
研究職は食材の持つ機能や効能、味を研究し、これらをかけ合わせながら新たな食品開発をおこないます。
開発職では、研究結果と消費者ニーズをもとに、独自の技術を活用し新商品の実用化を目指しています。
商品企画・マーケティング
商品企画・マーケティングの最も重要な仕事としては、消費者ニーズを把握することです。
美味しくて面白い商品を生み出しても買ってくれる人がいなければ利益に貢献することはできないため、商品企画をする際は事前に調査・分析をおこない、世の中のトレンドを把握した上で、市場ニーズに合った商品を開発職とともに商品を提案します。
若手女性をターゲットにした商品を扱う企業の中には、新商品の企画は若手女性のみでおこなうケースもあるほど、トレンドやターゲットニーズのキャッチアップは重要な要素です。
生産管理・品質管理
生産管理は商品を効率的に生産する仕事です。営業側の発注数をもとに、工場の生産ラインを最適化するための人員・機械をマネジメントします。
品質管理は、文字通り商品の質を管理する仕事です。細菌や異物が混入しないための衛星管理、質の悪い商品の廃棄などをおこなっており、質の良い原材料を安定的に扱うために原材料自体の生産管理も大切な仕事と言えます。
大手であればオートメーション化されていることが多いですが、小規模な工場であれば、ある程度人力でおこなうケースも多いです。
営業・販売促進
食品業界の営業先は企業であることがほとんどです。食材メーカーであれば食品加工メーカー、食品メーカーであれば小売店などに営業をします。
営業といってもただ売るだけではなく、市場の売れ行きや消費者像をキャッチアップすることも営業の役割であり、ここでのヒアリングが商品開発や生産計画に大きく影響を与えるため重要な業務です。
販売促進では、商品をできるだけ多くの消費者の手に取ってもらうためにはどうしたらいいかを考えながら広告、プロモーションをおこないます。
せっかく店頭に並べていても、販売促進がうまくいかなければ売れないケースも往々にしてあるため、売上に直結する重要な仕事です。
食品業界で評価される志望動機を作る3つのステップ
ここでは食品業界の志望動機を書く際に意識してほしいポイントを3つ紹介します。
これから志望動機を作成するという人は、以下のポイントを参考に作成してみてください。
(1)志望動機に必要な要素を把握する
志望動機を作成する際は『なぜ食品業界か』『なぜその企業なのか』をしっかりと深掘りしましょう。
■なぜ食品業界なのか
『なぜ食品業界なのか』については、数ある業界の中でもなぜ食品業界を選んだのかについて説得力のあるしっかりとした理由を準備しておく必要があります。
具体的には「私の父が糖尿病だったことから、生活習慣病を社会課題として感じており、苦しんでいる人が食の楽しさを取り戻す手助けをしたい」などといった、食品業界ならではの理由を伝えられると良いでしょう。
■なぜこの食品会社なのか
『なぜこの食品会社なのか』については、志望企業の強みや事業形態などの特徴を調べて、競合他社と差別化しながら伝えます。
例えば、日清食品では「ユニークな発想を認める」という社風があり、雪印乳業であれば「未来を作り上げようとする人が多い」という特徴があります。
このように企業によって社風や特徴や強みは異なるため、しっかりと企業研究を行い、企業ごとの社風や特徴や強みを把握した上で、志望企業を決めるようにしましょう。
(2)食品業界の求める人物像を把握する
消費者の購買ニーズは移り変わりが早く、流行はすぐに変化してしまいます。
そのため、時代のニーズに合わせて新しい製品を生み出すことができなければ、食品業界で生き残ることはできません。
新しいものを生み出すには失敗を恐れずに挑戦し続けることや、自ら考え行動する主体性が必要です。
また、新しい製品をただ作るだけではなく、リピートしてもらうことが最も大切であるため、今ある製品をもっと良くするにはどうしたら良いかを常に考え、チャレンジする向上心も必要となります。
最後に、食品業界は人間が生きていく上で必要不可欠である[食]に関わる仕事です。
消費者が口にするものを作る仕事であるため、なにより一番大切な素養は責任感と真面目さだと言えるでしょう。
(3)志望動機のフレームワークを知る
情報収集や自己分析をもとに、伝えることが決まれば、あとは書くだけです。必ずしもオリジナルの構成にする必要はありません。
シンプルでわかりやすい文章構成が、相手を意識した書き方であり読んでもらうコツです。
文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうことで「て・に・を・は」、接続語「です・ます」調など細部まで整えましょう。
(1)志望動機を一言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか
志望動機の考え方、書き方を詳しく知りたい就活生は下記をご覧ください。
食品業界の志望動機例文
ここでは実際に食品業界の選考を通過した志望動機例文を紹介します。
志望動機の書き方について理解できたら、次は例文を見て書き方のイメージをさらに掴んでいきましょう。
アサヒビール(営業職)の志望動機例文
⇒100文字以内という少ない文字数の中で綺麗にまとめられています。過去の経験を交え目標を持ったきっかけについて伝えられている点もGoodです。
引用元:unistyle/選考通過者本選考ES(アサヒビール24卒)
森永製菓(事務系総合職)の志望動機例文
その上で[お客様第一主義]の姿勢を以て[世界の人々の笑顔を未来につなぐ]ことを掲げる貴社の理念に共感した。「食を通じて人々の生活を豊かにする」という私自身の夢を貴社でなら実現できると考え志望するに至った。
⇒食品業界を志望する理由を過去の経験を交えて書けており、説得力のある志望動機と言えます。さらに良い志望動機にするには「食を通じて~~」の成し遂げたい目標の部分を一番最初に持ってくると読み手が内容を理解しやすい書き方になるでしょう。
引用元:unistyle/選考通過者本選考ES(森永製菓24卒)
マルハニチロ(総合職)の志望動機例文
私は○○の利用を実現させたいと思っています。しかし、近年漁獲量は減少しており、今後の資源確保は重要な課題です。
そこで、未利用の魚種も含む様々な魚類の養殖に取り組みたいと考えています。また、インターンシップで買い付けの難しさや面白さを感じられたので、買い付けにも携わりたいと思っています。
さらに、「世界においしいしあわせを」という貴社の理念に貢献したいです。1人暮らしで、忙しく自炊ができない時はおいしい冷凍食品に大変助けられています。
そこで、便利でおいしい商品の開発を通して世の中の人の役に立ちたいと思っています。
⇒マルハニチロに入社後、どのようなことに取り組みたいのか具体的にアピールできています。食品業界の中でもマルハニチロを志望している理由がしっかりと書けており、熱意の伝わる志望動機と言えるでしょう。
引用元:unistyle/選考通過者本選考ES(マルハニチロ23卒)
もっと多くの例上記例文の他にも就活支援サイトunistyleでは選考通過者のESを7万件以上掲載しています。 下記画像からサイトに移動できるので、是非ES作成の参考にしてください。
食品業界の志望動機に向かないアピール内容
ここまでは食品業界で評価される志望動機の作り方を紹介してきました。
続いては、食品業界の志望動機にはオススメできないアピール内容を紹介します。
自分がアピールしようとしている内容は問題ないか確認してみてください。
御社の製品が好きだから
志望動機で「御社の製品のファンです」と伝えている就活生もいるかもしれません。
自社製品が好きと言われて嫌な気持ちにはならずとも、企業が採用活動を通して求めていることは自社に貢献してくれる人材であり、自社製品のファンではありません。
もちろん、志望企業の製品が好きと伝えるのがNGなわけではありませんが、それだけで終わってしまうと採用担当者に「この学生を採用したい!」と思ってもらうことは難しいでしょう。
そのため、ただ製品が好きとアピールするのではなく、自分はどのように志望企業に貢献していくのかまで伝え、あなたを採用するメリットをアピールしてみてください。
モノづくりに携わりたいから
このアピールが志望動機に向かない理由は、食品業界でないといけない理由が伝わりづらいためです。
世の中にはたくさんの業界が存在し、モノづくりに携わっている仕事は食品業界だけではありません。
そのため、志望動機で「モノづくりに携わりたいからです」とアピールしてしまうと「うちの会社じゃなくても良いのでは…?」と思われてしまう可能性が高いでしょう。
志望動機で大切なことは、あなたの熱意や志望度を採用担当者に伝えることです。
そのため、ただモノづくりに携わりたいだけで終わりにしまうのではなく、具体的にどんなモノがつくりたいのか、モノづくりを通じて何を成し遂げたいのかまで伝え、あなたの熱意をアピールしましょう。
まとめ
本記事では、食品業界の仕事内容や評価される志望動機の書き方・例文を紹介してきました。
世の中には数多くの業界が存在するため、志望動機を作成する際はその中でもなぜ食品業界を志望しているのかを明確に伝えるようにしましょう。
その際は本記事で紹介した志望動機の書き方を参考にしてみてください。
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- 「食品業界への目指すならではの志望動機とはどういう内容?」
- 「食品業界の選考で評価される志望動機を書くにはどうしたらいい…?」
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