●ゲーム業界の志望動機ではゲームを通じて実現したいことや、成し遂げたい目標を具体的に書くと良い。
●ゲーム業界で求められる人物像は「コミュニケーション能力がある」「情報収集能力がある」「向上心がある」「チャレンジ精神がある」を満たす人。
●ゲーム業界の志望動機を書く際は「抽象的に志望動機になっていないか」「他の企業でも通用する志望動機になっていないか」の2点に注意する。
ゲーム業界を志望する方の根底には必ず、ゲームが好き、という思いがあるのではないでしょうか。
ただ、一口にゲーム業界と言っても、プラットフォームによって提供するサービス、ターゲット層が異なるため、志望企業を選ぶ際は、各企業がどのようなサービスを提供しているのか把握することが大切です。
それだけでなく、選考では「志望企業で、どのようなキャリアを積んでいきたいのか、なぜその企業でないとダメなのか」を伝える必要があるため、企業研究に加えて自己分析も徹底して行っておきましょう。
本記事では、ゲーム業界の動向や主要職種、ゲーム業界に特化した志望動機の作り方を紹介していきます。
また例文を紹介しているので、志望動機を書く際に参考にしてみてください。
ゲーム業界とは?
ゲーム業界とは、娯楽に関するサービスや商品を展開する業界です。家庭用ゲーム機の本体やソフト、ゲームセンター向けのゲームなどを開発し販売しています。
近年ではスマートフォンの普及率が高いことから、スマートフォン向けのアプリゲームやオンラインゲームを開発する企業も増えているようです。
ゲーム業界の仕組みや事業内容、動向については以下の記事で紹介していますので、興味のある方はチェックしてみてください。
ゲーム業界の主要な職種
続いてはゲーム業界の職種を紹介します。
今回は主要職種の5つに絞って紹介していきますので、ゲーム業界の大枠の職種について学んでいきましょう。
制作企画系
制作企画系には、ゲーム制作における企画や構成を担うゲームプランナー、開発スタッフへの助言や開発における各工程のスケジュール管理などを行うゲームディレクター、全体的なゲームの方向性を決める「統括マネージャー」であるゲームプロデューサーという3つの職種があります
アイデアを提案して終わりではなく、プログラマーやデザイナーにアイデアを正しく理解してもらうために、情報を論理的に整理して仕様書やデータに置き換える仕事もします。
発想力だけではなく、周囲を巻き込むコミュニケーション力、ゲームリリースまでの進行管理やメンバーのマネジメントも必要となるためバランス感覚が必要です。
エンジニア
エンジニア系はさらに「クライアントサイドエンジニア」「サーバーサイドエンジニア」「フロントエンドエンジニア」などに分類されます。
実際にゲームを動かすためのプログラミング作業や、ユーザーがストレスなく快適にゲームをプレイできるようインフラ構築などを行っています。
制作だけでなく、サービスをリリースした後の莫大なアクセスを処理するのもエンジニアの大切なお仕事の一つです。
デザイン系
ゲームデザインの管理と制作に携わる仕事です。
主に各種ゲームの登場キャラクターアイテム・背景など、作品中に登場する図柄をデザインするのが仕事ですが、場合によってはゲームの世界観やストーリー 、ゲームシステムなどを決める役割を担うこともあります。
ゲームデザインはCGを用いて行われるため、デッサン力だけではなくプログラミングスキルを身に着ける必要があります。
サウンド系
ゲームの魅力を引き立てる音楽や効果音を制作する仕事です。
作曲スキルに加えて、プログラミング言語を用いて音をデータ化する技術も必要とされることがあります。
ゲーム音楽はゲームの世界観に大きく関わる要素です。
そのため、音響だけでなくコンテンツ制作に関与することもあり、他職種と連携しながら作曲という業務に携われることが、ゲームサウンドクリエイターの特色です。
専門的な知識や技術がないと応募ができない職種のように思えますが、新卒採用でサウンドクリエイターを募集しているゲーム会社もあります。
営業・バックオフィス系
営業は自社の新作ゲームタイトルを置いてもらえるよう実際に店舗に足を運んだり、ユーザーに向けて発売前のプロモーションを行ったりすることで、自社ゲームの認知度を上げ、売上に貢献します。
また、ゲームやキャラクターを、著作権や特許権などの面から保護する法務・知財知的財産管理や海外展開している企業では、翻訳・海外販売管理など、ゲーム開発・運営以外にも、制作を支える多くの業務があります。
志望動機の基本的な書き方
情報収集や自己分析を基に、伝えることが決まれば、あとは書くだけです。必ずしもオリジナルの構成にする必要はありません。
シンプルでわかりやすい文章構成が、相手を意識した書き方であり、読んでもらうコツです。
文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうことで、「て・に・を・は」、接続語、「です・ます」調など細部まで整えましょう。
(1)志望動機をひと言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか
志望動機の考え方とポイント
ゲームが好きであること、それはもちろんゲーム業界で活躍するために必要な要素です。
ただ、採用する側は、変化の激しいゲーム業界において、新たな価値を生み出し、流行を作り、会社に貢献してくれる人物を求めています。
そのため、ビジネスの道具としてゲームをどう見ているか、自分なりに考え、語れるようにしておくことが大切です。
ゲームへの熱い思いは胸に持ちつつも、なぜファーストキャリを築く場所がゲーム会社でないとダメなのか、面接官を納得させることができる理由を突き詰めて、志望動機に反映させましょう。
なぜゲーム業界か
エンターテイメント業界を志すうえで「人を楽しませたい」「人を笑顔にしたい」という理由は前提にくると思いますが、なぜそれがゲームでないとダメなのか、ゲームを通じて実現していきたいことをロジカルに語れるようにしましょう。
また、プランナーを志す人は、企画書を書く練習をすることをおすすめします。プランナーの採用試験では書類選考や、面接時に企画を出すことを求められるケースが多いです。
企画書をゼロから考えて形にすることは容易ではありません。就活解禁前に準備をしておくことで、自信を持って採用試験に臨むことができるでしょう。
なぜその企業か
コンテンツを制作する会社には少なからず、その会社のカラーというものが存在します。
例えば、大人向けのゲームをメインに制作している会社で、子供向けゲームを制作したいと語った場合、なぜ自分たちの会社を志望したのかと面接官は疑問に思うでしょう。
また、大手企業であれば、ゲーム開発以外の事業を行っている場合も往々にしてあるため、志望職種以外の事業も把握しておいた方が良いです。
例えば、スクエアエニックスは出版事業も行っており、ゲーム開発者と書籍の担当者がチームを組み、業務を行っています。
その企業のカラーや全ての事業内容を把握した上で、自分がなぜこの企業でなけれないけないのかを伝えるようにしてください。
必ずすべきというわけではないですが、もっと良い印象を残したいという人は、選考を受ける前に志望企業のゲームをプレイし、意見を求められた際に応えられるようにしておくと、なお良いでしょう。
ゲーム業界で求められる人物像
ゲーム業界の仕事は、社内外問わず様々な人とやり取りを行います。つまりコミュニケーション能力は大前提として必要な能力と言えます。
また、新しいゲームを開発する際は、今世の中でどんなものが流行っているのか、どんなゲームが存在しているのか等、情報をキャッチアップしなければなりません。
そのため、常にアンテナを張り情報収集できる能力が求められます。
さらにゲーム業界は常に変化が求められている業界であるため、現状に満足せず、より良いものを作るために努力し続けられる向上心や、チャレンジ精神も大切です。
ゲーム業界の志望動機例文
実際に選考を通過したESの志望動機の例文および考察から、書き方を学び自身のESや面接に活かしてください。
任天堂
二点目は「挑戦できる環境が揃っている」点です。今までの概念にはなかった新たな作品を生み出し続ける貴社において私も貢献をしたいと考えています。
⇒積極性がアピールできています。また、簡潔に志望理由をまとめられており、読みやすい志望動機と言えるでしょう。
引用元:unistyle/選考通過者本選考ES(任天堂22卒)
スクウェア・エニックス
私はこれまで貴社の様々な商品を愛用しており、その中でもFFシリーズは私が人生で最も熱中してきたモノの1つです。親とプレイする事で親子の思い出となり、友人と語る事で新たな友情を築いてきました。
この経験から、ゲームは人々の生活を豊かにできると考えています。そして、子供から大人まで楽しむ事ができる貴社のゲームを世界中に広める事で、ゲームを通して人々の生活を豊かにしたいです。
ソフト開発だけでなくコンテンツを展開するプラットフォームの基盤作りも進めている貴社でこそ、私の目標を達成できると考え、志望しています。
⇒ゲーム業界を志望している理由について過去の経験を交えた上で書けており、説得力のある志望動機と言えます。
引用元:unistyle/選考通過者本選考ES(スクウェア・エニックス21卒)
コナミ
小さな頃からゲームで遊ぶ機会が多く、友人と「とんがりボウシと魔法のお店」を夢中で楽しんでいたことは今でも鮮明に思い出せます。このような経験から、同様に多くの人々に価値ある時間を提供したいと考えます。
また、一人用のゲームが多い中で貴社は「桃太郎電鉄」のように複数人と遊べるゲームにも強く、新作を実況者の方に先行で遊んでもらい、宣伝していたことは新しく衝撃的でした。
私の強みである自分の考えを持って行動することを活かし、新しいことにも臆せずに挑戦していきます。例えば、インフルエンサーとの積極的なコラボレーションやWeb広告の採用をしたいと考えます。
入社後はコツコツと努力を積み重ね、周囲との信頼関係を構築して提案をしていきます。そのために、目の前の課題に向き合い、計画的に解決に向けて行動するようにしています。
⇒綺麗な構成で書けています。ゲーム業界の中でもコナミを選んだ理由についても具体的に書けており、熱意が伝わる志望動機と言えるでしょう。また強みをアピールできている点もGoodです。
引用元:unistyle/選考通過者本選考ES(コナミ23卒)
ゲーム業界の志望動機を書く際の注意点
最後にゲーム業界の志望動機を書く際の注意点を2つ紹介します。これから志望動機を書くという人は、どのようなことに注意すればいいのかチェックしてみてください。
抽象的な志望動機になっていないか
ゲーム業界を志望している就活生の中には「ゲームが好きだからゲーム業界を志望している」という人も多いでしょう。
もちろん、ゲーム業界で働くにはゲームが好きという気持ちも大切であるため、その志望理由自体がだめなわけではありません。
しかし志望動機のアピールとしては弱いと言えます。企業はゲームが好きな人ではなく、自社に貢献してくれる人を求めているため、好きという気持ちだけで採用されるのは難しいでしょう。
そのため、「ゲームが好き」というアピールに加えて、自分の強みを活かしてどのように志望企業に貢献できるのかまで伝えてみてください。
どの企業でも通用する志望動機になっていないか
企業は採用活動を通して、自社への志望度が高く熱意のある学生を探しています。
そのため「それうちの会社じゃなくてもいいのでは…?」と思われないようにするためにも、ゲーム業界の中でもその企業を志望している理由を具体的に書きましょう。
その際は、志望企業の企業研究を十分に行った上で、競合他社と比較し、その企業ならではの強みや特徴を探してみてください。
まとめ
ここ近年で新たなゲームジャンルが開拓され、その影響でゲーム制作会社も増えています。
また5G時代が来ることで、今まで出来なかったことがゲームで出来るようになり、ゲーム業界においての人材確保は今後、ますます求められるでしょう。
とはいえ、市場のトップに立つ「ソニー」「任天堂」「バンダイナムコHD」のような大手ゲーム会社は新卒採用市場において非常に人気のある企業であり、募集人数も多いとは言えないため、就職難易度は高いです。
ぜひ、ゲーム業界への就職を目指される方は大手企業だけでなく、中小企業も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
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