トイレタリーとは洗剤やボディソープ、スキンケア製品、紙おむつなどの衛生用品、殺虫剤等などを指します。
私たちの生活に密接に関わっているトイレタリー業界は具体的にどのような仕事をしているのでしょうか。
本記事では業界の動向や職種、志望動機を書く際のポイントなどを紹介しています。志望動機を書く際にぜひ参考にしてみてください。
トイレタリー業界の特徴
この章では、トイレタリー業界の動向と特徴について解説していきます。
トイレタリー業界の動向
トイレタリー業界は人口減少や国内市場の落ち込みに対して、海外進出と国内需要の拡大という2つの観点で成長性を模索しています。
海外進出については、アジアの国で製品を製造し、他の国へ輸出するような動きが目立っています。
例えば、アース製薬は中国やタイ、ベトナムなどで製造し、世界55ヵ国に製品を輸出しており、ユニ・チャームは中国、インドネシア、韓国などで製造し、80ヵ国以上に製品を輸出しています。
内需の拡大については、各企業が現在の社会に合わせた製品を製造しています。
具体的には、高齢社会に伴いユニバーサルデザインを取り入れた製品や、女性の社会進出に伴い、家事を楽にできる製品に力を入れています。
ここまでトイレタリー業界の動向について紹介してきましたが、現在様々な業界で猛威を奮っている新型コロナウイルスの影響を、トイレタリー業界はどのくらい受けているのでしょうか。
実はトイレタリー業界は他業界と比較すると、業績へのダメージは低いと言われています。
なぜなら製品の多くが毎日使用される生活必需品であり、景気や自粛の影響を受けにくいのです。
また、ほとんどの製品が国内で製造されていることから、極端な供給リスクを招く可能性が低いためです。
さらに今後はwithコロナという新生活様式が求められていることから、マスクや消毒液、ハンドソープなどの長期的需要が期待できます。
トイレタリー業界についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事を御覧ください。
トイレタリー業界の主な仕事内容
❏マーケティング
マーケティングは市場やユーザーのニーズ、トレンドを調査し、商品案を企画します。
また商品案を出したら終わりではなく、商品ができてからもどうのように宣伝したらこの商品の魅力が一番伝えられるかを試行錯誤しています。
トイレタリー業界は生活する上で欠かせない製品を扱っている業界であるため、様々な企業がたくさんの製品を販売しています。
他社に負けない新しい製品を作るためにも、マーケティングはとても重要な役割を担っているといえます。
❏商品開発
トイレタリー業界では、ほとんどの企業が自社で製品の研究や開発を行っています。マーケティング担当が企画した商品案を商品化するために、何度も研究や開発を重ねます。
香りや手触り、コストなど、様々な面での研究を行い、この世にまだ存在していない商品を生み出していく役割を担っているのが商品開発の役割です。
❏デザイナー
デザイナーは商品の第一印象を決める、重要な役割を担っています。いくら良い商品ができても、消費者に手にとってもらえなければ意味がありません。
「この商品いいな」と思ってもらえるようなパッケージやロゴ、販促品のPOPデザインを作成するのがデザイナーの仕事です。
❏広告・宣伝
マーケティングや商品開発、デザイナーなどが商品を作り上げたら、その商品の魅力を最大限に伝える方法を考えるのが広告・宣伝の仕事です。
消費者に手にとってもらうための施策を考え、実施します。
宣伝方法などは様々で、TVCMやインターネット広告、企業や小売店に売り込むなど、その商品を宣伝するのに最も効果的な方法を考え、行っていきます。
トイレタリー業界の志望動機のポイント
トイレタリー業界とひと言で言っても、企業によって注力している事業や強みとしている製品は異なります。
そのため、まずは自己分析を通してトイレタリー業界の中でも特にどのような仕事がしたいのかを明確にしてみましょう。
トイレタリー業界を志望する理由
小売業界の中で、インテリアやアパレルなどではなく、なぜトイレタリー業界なのかを説明する必要があります。
具体的には自分が将来何を成し遂げたいのか、例えばトイレタリー業界であれば「モノを通じて新たな生活習慣を創造したい」などといったトイレタリー業界ならではの理由を述べるようにしましょう。
その際は自分の過去の経験も踏まえて書けるとより説得力のある志望動機になります。
なぜその企業なのか
トイレタリー業界と言っても企業によって強みや特徴は異なります。
例えば花王は、同業界の中でも高い数値である売上の4%を研究開発に投資しているほど、研究開発に注力しています。
消費者ニーズを背景に製品を設計し、技術を実用化する「製品開発研究」と、物質や現象のしくみを解き明かす「基盤技術研究」を融合させ、革新的な製品の創造に取り組んでいます。
このように企業によって事業方針や注力しているものが異なるため、企業研究をしっかりと行い、各企業の特徴を把握しておくようにしましょう。
求められる人物
トイレタリー業界は生活に欠かせないものであるため、業界内での競争が激しい業界であると言えます。競争に勝つためには、他社にはない新しい商品を作ることが求められます。
新しい商品を作るのは決して簡単なことではなく、何度も試行錯誤を繰り返し、たくさんの時間や労力を使わなければなりません。
そのため創造力はもちろんですが、失敗しても諦めない強い意志が必要です。
また、多くの商品が存在する中でリピートしてもらえる商品を作り上げるためには、「消費者はどのような商品だったら長く愛用してくれるかな」と消費者視点に立つことができる素養もとても重要となります。
志望動機の書き方
情報収集や自己分析を基に、伝えることが決まれば、あとは書くだけです。必ずしもオリジナルの構成にする必要はありません。
シンプルでわかりやすい文章構成が、相手を意識した書き方であり、読んでもらうコツです。
文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうことで、「て・に・を・は」、接続語、「です・ます」調など細部まで整えましょう。
(1)志望動機をひと言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか
志望動機の書き方、考え方を詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
トイレタリー業界の志望動機の例文
実際に選考を通過したESの志望動機の例文および考察から、書き方を学び自身のESや面接に活かしてください。
花王の志望動機の例文
貴社は幅広いターゲットや生活シーンに向けた商品を展開されているため、多様な消費者の日々を豊かにする仕事ができると感じた。また、花王ウェイで挙げられていた、「消費者起点」、そして強みである研究開発の重視に強く共感したことも理由の一つだ。
徹底した消費者目線と研究開発に裏打ちされた「よきモノづくり」の精神が根付いている貴社だからこそ、一見成熟しきった市場や、困難な状況下でも革新を続け、消費者に期待以上の満足を届けられていると考える。貴社で働くことで、私も世の中に新しい価値を届け、多くの人の幸せな毎日に貢献したい。
⇨業界の中でもなぜ花王を志望しているのかについてとても具体的に書けており、志望度の高さが伝わる志望動機になっていると思います。
また冒頭部分で結論、つまり自分が何を成し遂げたいかについては書けていますが、なぜそのような目標を持ったのかについては触れられていなかったので、過去の経験を交えて書けるとさらに良い志望動機になります。
ユニ・チャームの志望動機の例文
入社後は、10年以内にベビーケア事業の海外マーケティングに携わることで、新興国における紙おむつのブランド立ち上げを実現することが夢だ。以前カンボジアで生活を送っていた際に、多くの赤ちゃんが裸でいる光景を見かけた。低価格で一定水準の品質を保った製品を提供することで赤ちゃんやお母さんの幸福の実現に貢献したいと考えている。そこで、まずはベビーケア事業の営業職として活躍することで実現に近づきたい。
⇨10年以内に「新興国における紙おむつのブランド立ち上げを実現する」とキャリアプランについて具体的に書けていて、志望度の高さが伝わるだけでなく、その学生の働いている姿がイメージでき印象に残りやすい志望動機になっています。
なぜそのようなキャリアプランを持ったのかについても過去の経験を交えて具体的に書けています。
アース製薬の志望動機の例文
貴社は虫ケア用品で国内トップシェアを誇り、虫ケアを通じて、住環境を整えるだけでなく、人々の健康を守ることにも貢献しておられます。さらに、貴社は虫ケアだけにとどまらず、入浴剤部門や農薬部門にも力を入れておられ、人々の健やかな暮らしに寄り添ったモノづくりを実現されています。
このように、日用品メーカーとして高い実績を残し続けている貴社の研究開発職であれば、私の持つ上記の想いを現実のものにできると確信いたしました。貴社に入社後は、消費者のニーズを的確に汲み取った製品開発を行っていきたいと考えています。その際には、実際に消費者の意見を取り入れるだけでなく、自身が普段の生活の中で不便に感じていることを見つけ出すことが重要となります。
私が現在考えている新製品のアイデアは、「傷口に沁みず、コリをほぐす入浴剤」です。ボルダリングの活動で、私は毎回大量の擦り傷と全身の筋疲労に悩まされています。筋疲労を軽減するために湯船に浸かりたくとも、全身の擦り傷が痛み、断念してしまうことが多いです。
ここで、筋肉のコリをほぐす作用だけでなく、傷口に沁みない成分を含んだ入浴剤を自身が開発すれば、より快適な生活を実現できるのではないかと考えました。
将来的には、実際に店頭に赴いて得られる消費者の生の声や、営業職の方々からの意見を積極的に採り入れ、商品開発に反映できる研究者に成長していきます。そして、既存品の改良および画期的な新製品を次々に生み出すことで、人々のより快適な暮らしに貢献します。
⇨将来の夢やアース製薬を志望している理由を自分が学んできたことを活かしてアピールできています。
また、入社後に成し遂げたいことが具体的で、実際にどのような新製品を作りたいのかについても自分の実体験を交えて書けています。
全体的にとても具体的に書けており、読んでいる側もわかりやすく、印象に残りやすい志望動機になっています。
レベルの高い例文集を見たい方は下記記事をご覧ください。
まとめ-トイレタリー業界の志望動機の書き方・例文-
本記事ではトイレタリー業界の動向や、仕事内容、志望動機のポイントについて紹介してきました。
評価される志望動機を作成するためには、業界や企業の理解は必須となります。
そのためトイレタリー業界への就職を志望している学生は、業界・企業研究をしっかり行った上で自分の過去の経験などと結びつけてアピールするようにしましょう。
就職エージェントneoの紹介
- 「トイレタリー業界を目指すならではの志望動機とはどういう内容?」
- 「トイレタリー業界で評価される志望動機を書くにはどうしたらいい…?」
- 「書類選考を突破して内定獲得したい!」
このように就活に関する悩みは人それぞれでしょう。
就職エージェントneoでは、専任のアドバイザーが個別面談を実施し、就活生1人ひとりの就活状況をお伺いした後に、状況にあったアドバイスの実施や希望や適性に合った企業の求人情報を紹介しています。
「トイレタリー業界の選考を突破するために、自分の志望動機の何を改善したらいいかわからない…」など、少しでも不安がある人は是非就職エージェントneoをご利用ください。