●辛かったことについて回答する際は『結論⇒エピソード⇒入社後』の流れで記載すると、説得力のある回答になる。
●辛かったことについて面接で伝える際は辛かったことだけでなく、『理由と学んだこと』まで書く。
「面接で辛かったことについて聞かれたら何て答えれば良い…?」このような疑問を感じている就活生も多いでしょう。
本記事では、面接で辛かったことを聞かれた時の答え方や回答例文、注意点などについて紹介します。
これから面接を受ける就活生は是非参考にしてみてください。
辛かったことを面接で聞く意図
企業が面接で辛かったことを聞く意図は下記の通りです。
・辛いことから何を学んだか知るため
・何を辛いと感じるのか知るため
以下では、それぞれの意図について詳しく解説していきます。
精神的な強さを見るため
企業が面接で辛かったことを聞く理由として最も多いのが、あなたの精神的な強さを見るためです。仕事をしていく上では、精神的な強さがとても大切になります。
そのため、面接で辛かったことについて回答する際は「どの程度の辛いことに耐えてきたか」を伝えましょう。
例えば「今まで一番辛かったのは部活動での練習でした」という回答をしてしまうと、面接官は「練習が辛いのはわかるけど、練習の辛さに耐えている人ならいっぱいいるな…」とどのくらい辛かったのかまでは理解できません。
そのため「練習が辛かった」ということに加え「どのようなことが具体的に辛かったのか」まで説明するようにしましょう。
具体的な辛さをアピールするには、「毎日10kmの走り込みをおこなった」など、エピソードを交えて答えることをオススメします。
辛いことから何を学んだか知るため
面接官は「辛いことからあなたが何を学んだのか」を知るために、質問している可能性もあります。
これから社会に出た後も、辛いと感じる経験はたくさんあることでしょう。社会人は辛かった経験を通して、いかに自己成長できるかが重要になります。
単純に辛かったことを話すのではなく「辛さからどのようなことを学んだのか」を具体的に回答するようにしましょう。
例えば「きつくて辛い部活動の練習から、努力することの大切さを学ぶことができました」のように伝えられると良いです。
自分自身の経験を思い返し、その経験から何を学んだのかまで深掘りしてみてください。
何を辛いと感じるのか知るため
辛いと感じる部分が自社業務に当てはまる場合、入社しても早期離職されてしまう可能性があります。
例えば、事務職やルーティン業務が多い企業の場合、「同じ作業をコツコツとし続けなければならないことが辛かった」という人は自社業務にマッチしていないと判断されるでしょう。
企業は自社とマッチしている人材を採用したいと思っているため、企業と就活生の相性は非常に大切にしています。
つまり、辛いことについて質問することで事前にミスマッチを防ぐという目的があるのです。
面接で辛かったことを聞かれた時の答え方
面接で辛かったことを聞かれた際は、上記のフレームワークに従って回答しましょう。
まずは結論部分で何が辛かったのかを簡潔に述べます。
次はエピソード部分で、辛かったことについて具体的な解説をしていきましょう。
最後は全体の話をまとめつつ、今後、辛かった経験をどのように活かしていくかを述べます。
入社後は、自分の仕事に責任をもち、与えられた目標を達成するために必要なことは何かを考えながら取り組みたいと思っています。
なお、辛いことが起きた原因が自分にある場合は、エピソードの後に改善策を入れることも忘れないようにしましょう。
面接で使える!辛かったことの回答例文
ここでは、面接で「辛かったことは何ですか?」と聞かれた際の回答例を紹介していきます。
「辛いことは今までにあったけど、何のエピソードをどんな風に回答して良いのかわからない」という就活生は、是非参考にしてみてください。
兄弟・姉妹で比べられた
■例文1
私自身、学業や部活動では常に平均以上の成果を残していました。しかし、それ以上に何でもできてしまう兄と比べられることが多く、常に劣等感を感じていました、私は小学生の頃からサッカー部に所属しており、高校では全国大会にも出場したのですが、すでにプロのスカウトから注目を浴びている兄には及ばず、一時期はやる気がゼロになったこともあります。
しかし、兄を超えたいという気持ちが非常に強かったため、誰よりも多くの練習をこなした結果、チームで1番多くの得点を上げることができました。自分なりに努力を積み重ねて頑張れば良いのだという気付きが、壁を乗り越えるきっかけになったのだと思います。
これから社会人として働く際も、「負けたくない」という高いモチベーションで、どんなタフな仕事もこなしていきたいと思います。
【想定追加質問】
⇨お兄さん以外でモチベーションにつながっていることは何ですか?
■例文2
私の妹は小学生の頃から何でもこなすことができ、どちらが姉かわからないようなことがよくありました。中学生の頃まで一緒のバレエ教室に通っていたのですが、そこでもやはり妹が上回り、私は自分の存在価値がないような気さえしていました。しかし、私が高校生になりラクロス部に所属するようになってからは、妹と比べられることもなくなり少しだけ世界が変わったと感じました。私はこのような経験から、他者と自分を比べるのではなく、いかに自分自身をオンリーワンの存在にできるのかが大切なのだと気づいたのです。
入社した後も目の前にある仕事に精一杯取り組み、その道のプロとなれるように精進していきたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨高校になってからは何をモチベーションに頑張ってきましたか?
受験勉強
■例文1
受験勉強のストレスで太ったり、体調を崩したりすることもありましたが、それでも一心不乱に勉強をすることで、国立大学に合格することができました。私はこのような経験を経て、プレッシャーに打ち勝つことのできる精神力と、継続力を身につけることができました。
入社した後も、持ち前の精神力と継続力を活かし、社内のトップ営業マンになりたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨受験勉強を終えた後はどのようなことをモチベーションにして頑張っていましたか?
■例文2
私は高校時代、サッカー部に所属しており全国大会を目指していました。部活動に打ち込むあまり、勉強をおろそかにしてしまい、結果的に滑り止めの大学にも落ちてしまいました。滑り止めの大学に落ちた時は、人生が終わったと思いましたが、浪人をして絶対に第一志望に合格してやるという気持ちに切り替え、1日10時間の勉強に励んだ結果、第一志望の大学に受かることができました。
これから社会人として働いていく際も、浪人時代に鍛えられたストレス耐性と継続力を活かし、タフで誰よりも成果を上げる人材になっていきたいと思います。
【想定追加質問】
⇨気持ちを切り替えられたのはなぜですか?
アルバイト
■例文1
アルバイトをしている時は、誰よりもチームワークを意識していたと思います。しかし、それを意識するあまり、自分の言いたいことを溜め込んでしまっていました。ある日、ちょっとした事で言い過ぎてしまい、アルバイト仲間と喧嘩になってしまいました。数日後、アルバイト仲間はやめてしまい「何であんなことを言ってしまったんだろう」とすごく後悔し、その日からは、言いたいことを我慢するのではなく、気遣いをしながら相手に伝えるようにしました。そこからは対立することもなく、良いチームワークで仕事ができるようになったと思っています。
入社した後も、チームワークが大事になる場面がいくつもあると思います。そのようなときは、これまでの経験を活かし、チームの人たちとうまくコミュニケーションをとりながら、一緒に大きな成果を達成していきたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨チームワークであなたなりに大切だと思うことは何ですか?
⇨気遣いをしつつ相手に意見を伝えるために意識していたことは何ですか?
■例文2
私は大手飲食チェーン店でアルバイトをしていたのですが、在庫を確認し業者に発注する仕事でミスをしてしまい、大量の在庫をお店に抱えさせてしまいました。それからは同じミスをしないように発注前のチェックを2度おこない、先輩にも見てもらうようにしました。私はこの経験から、どのような仕事にも慎重さを持って取り組むことの大切さを学びました。
入社した後も一つひとつの仕事に対して慎重に取り組み、ミスのない仕事をこころがけていきたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨具体的にどのようなことに気を付けていきたいですか?
部活動
■例文1
私は小学生の頃から甲子園に出場するというのが夢でした。しかし、高校2年生の冬の練習でケガをしてしまい、甲子園の予選に出場することができなくなってしまいました。私はこのような経験から、失敗を回避するための予防策を必ず立てるようにしています。
これから社会人として働いていく際も、自分の経験したことを活かし、リスク回避と事前の計画を徹底していきたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨リスク管理する上で気を付けていることは何ですか?
■例文2
私はサッカー部に所属していたのですが、大きな大会の前日に力が入りすぎたあまり、キャプテンと対立してしまい、部の雰囲気を悪くさせてしまいました。大会でも良い結果を残せず、とても悔しい思いをしました。私はこのような経験から、サッカーの練習だけではなくチームワークを重んじることの重要性に気づきました。それからは、常にチームのことを第一に考え、熱くなり過ぎないように意識しています。
入社した後も、チームワークを最優先にし、チーム全体で会社の売り上げに貢献できるよう、心掛けていきたいと思います。
【想定追加質問】
⇨チームプレーで一番大切なことは何だと思いますか?
学校行事
■例文1
私はゼミのメンバーで唐揚げを販売することになっていたのですが、私が発注ミスをしてしまい、文化祭当日に鶏肉が届かないというトラブルが起きました。そのせいで目標の売上金額を大幅に下回ってしまったのです。私はこのような経験から、計画に沿って動くことの重要性を学びました。
これから社会人として働く際は、会社内でのコミュニケーションをしっかりととり、円滑に仕事を進めていきたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨トラブルが起きた後、あなたはどのような対処をしましたか?
■例文2
高校最後の体育祭で、 リレーのアンカーを任されたのですが、ゴールの直前に転んでしまい最下位になってしまいました。そのせいでクラス優勝も逃してしまい、とても大きな責任を感じました。私は自分の走力に自信があったため、少し油断していたのだと思います。
私はこのような経験から、どんなに小さいことでも油断せず、100%の力で挑むことを意識するようになりました。これから入社した後も、小さい仕事だからといって油断せず、ミスのない仕事をしていきたいです。
【想定追加質問】
⇨ミスのない仕事をするためには具体的にどんなことを心がけていきたいですか?
面接でよく聞かれる質問集と回答例は下記の記事を参考にしてください。
辛かったことを面接で伝える際の注意点
最後に面接で辛かったことについて伝える際の注意点を紹介します。
辛かったことだけを伝えている
辛かったことを聞かれて「○○という出来事が辛かったです」と経験だけを伝えてしまっている人はいませんか?
本記事でもお伝えしていますが、面接官はこの質問を通して『辛いことから何を学んだのか』『どんなことを辛いと感じるのか』などを知りたいと思っています。
そのため、ただ辛かったことを伝えるだけでは、面接官の意図に沿った回答はできません。
面接官の意図に沿うように、『なぜその出来事がつらいと感じたのか』『その経験から何を学んだのか』まで伝えるようにしてください。
辛かったことを克服できていない
これまでにあった辛いことをまだ克服できていないのであれば、そのエピソードを話すのは避けましょう。
克服できていない辛かったことに関するエピソードを話してしまうと「またそのような状況になった時に耐えられないのではないか?」と思われてしまうでしょう。
そのため、面接で話す辛かったことのエピソードを考える際は「こんな辛いことがあったけど、自分なりにしっかりと乗り越えました」というストーリー性を意識してみてください。
エピソードにストーリー性を加えることで、面接官の心にも刺さりやすくなるでしょう。
まとめ
本記事では、面接で辛かったことを聞かれた際の正しい回答例や注意点などについて紹介してきました。
面接で辛かったことを聞かれた際は、以下のような強みをアピールする絶好のチャンスです。
・精神力の強さ
・臨機応変な対応力
回答に自信がないという人は、本記事で紹介した回答例や、回答のためのフレームワークなどを参考にしてみてください。
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