「当社の弱み」についての質問をされたときに質問の意図に沿った回答でなければ、せっかくの自己アピールのチャンスを逃してしまいます。
企業の弱みは意識して、事前に調べておかなければ答えられない質問です。
質問の意図を汲み取り企業への理解と面接官への印象を残す回答を用意し、ほかの就活生との差をつけるチャンスでもあります。
今回は企業の弱みを聞く質問意図と、回答例を紹介しますのでチェックしてみましょう。
企業が面接で「当社の弱みは?」と質問する意図
まずは企業が、当社の弱みを聞く意図を理解しないといけません。
質問意図を捉えていない回答をしてしまうとマイナスの印象をもたれる可能性もあります。
企業はさまざまな回答を聞いているので、上手く印象に残る回答を用意しておきたいところ。
そのためにまずは、企業の質問意図がどこなのかを理解していきましょう。
企業研究から志望度の高さを判断
企業の弱みを聞くことで、我が社への志望度がどれくらい高いのかを判断していると理解しておきましょう。
企業の良いところを調べてきている人は多く、企業の強みを理解している点をアピールするのは難しくありません。
しかし、伸ばしどころを調べることで理解を深めるというアピールの仕方は、企業側は「問題点の理解」や「問題点の改善」が入社後も役に立つと判断する可能性が高いため志望の本気度が評価されるポイントになります。
伸ばしどころを話すときは、単純にその問題を取り上げるだけではいけません。
弱みとなる部分に対して入社後にどんな展望を見据えているのか、改善するためにどんな考えを持っているのかを伝えることが重要になります。
客観的な視点で説明ができるか
企業研究などの情報を集めて伝えるだけでは、企業に対しての想いは伝わりにくい傾向にあります。
調べた情報をいかに分析し、しっかりと時間をかけて理解を深めるのが重要なのです。
そうすることで質問に対する回答の説得力に繋がり、ほかの就活生と差をつけることができるため面接官に印象を残しやすくなるでしょう。
「調べた内容が間違えていたりするのではないか?」と不安にもなる方もいるかもしれません。
しかし、企業がみているのは「自分の考え」を自信をもって発言しているかどうかという点です。
理解した内容を答えるときに、数値や具体的な改善案を加えて答えることで、当事者意識を伝えることが重要なポイントになります。
質問に答えるときに気をつけなければならないのが、言葉のチョイスや伝え方です。面接の場においても、ビジネスマナーは必須。
勿論企業も自社の課題を研究しているため、課題を述べるだけでは意味がありません。
否定的な言葉で話すのではなく、会社全体を捉え伝え方や言葉のチョイスに気を付けて考えをはっきりと伝えましょう。
面接で「当社の弱み」を聞かれたときの答え方
当社の弱みを答えるときは、下記のフレームワークに沿って答えていくのが説得力をもった答えになり、自身の考えをしっかりと伝えられます。
まずは「結論」から話し始めることを意識しましょう。どの部分が弱みになっているのかについて簡潔に述べるのが重要です。
次に話すエピソード部分では企業研究から理解した問題点を、具体的なエピソードを交えて説明しましょう。
具体的に話すことで、企業に対してどれだけ熱意をもっているかが伝わります。
エピソードを交えて話した次に改善方法の提案です。
面接官は企業の弱みに対して「どんな考えを持っているか」「どんな改善案を持っているか」を確認しています。
改善方法を話すときに自身のウィークポイントを織り交ぜ、入社後の展望を伝えることで入社後に企業とのすれ違いや意見の食い違いも減るので「自分の意思」をはっきりと話すことが評価に繋がります。
「面接の質問」への答え方の詳細、注意点、面接官のタイプ別対策方法を知りたい方は下記の記事をご覧ください。
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どう答えればいいかわからない、または面接になかなか受からないから通過率を上げたいという方はぜひ就職エージェントneoを利用してください。
面接で「当社の弱み」を質問されたときの回答例
これまでの流れで、質問意図を理解する重要性が把握できたと思います。
しかし、質問に対して間違えた答えをするのはチャンスを潰しかねないので、ここからは10個の回答例を紹介するので、ぜひ例文を参考にしてください。
また、回答例に対しての想定質問も併せて紹介していきます。
海外戦略
国内でのブランド力を活かし市場を広げて利益を上げていますが、国内でのシェアと比べ、国外シェアはその数値に至っていないように思います。国内向けの商品の中で、海外の流行りを取り入れたものを提供し国内から海外志向を広げていくのもいいと思いました。輸出をうまく使う事で国内から海外に向けて浸透させていくのもいいと考えました。
私は語学やコミュニケーションに自信があるので、入社後10年は国内で力を付けていきたいと思っています。その後、現地調査や海外事情に精通している企業と提携するなど、海外戦略の幅を広げるときに企業間のパイプを担うチームに関わることで、御社のお力になりたいと考えています。
【想定追加質問】
⇨現在の国内市場でのブランド力から更にどうやって広げていきますか?
⇨語学はどれくらい話せますか?
⇨海外のタイムリーなニーズに合わせた商品とは具体的にどのようなものを考えていますか?
成長スピード
私はアルバイトや部活動などで常に挑戦し続けるチャレンジ精神を学びました。企業の成長は若手の成長なくして成り立たないと考えています。常にチャレンジする姿勢をチームに反映させ、自身だけではなくチーム全体の成長につなげていきたいです。
【想定追加質問】
⇨思うように成長スピードに繋がらない場合はどうしますか?
事業・サービス展開(分散観点)
私はコミュニケーション能力に自信があり、現地企業との提携や地域のニーズを聞き込むのに必要になるスキルだと思っています。このスキル活かし、タイアップや地域の特色を取り入れる事で、事業展開に貢献していきたいです。
【想定追加質問】
⇨新規事業ではなく既存事業の衰退についてはどう考えていますか?
⇨広告戦略はどのような案を持っていますか?
⇨タイアップは具体的にどんな企業と考えていますか?
売上成長率(株主観点)
私は「企画力」がじしんの強みだと分析しています。サークル活動のイベント運営で私は4学年がサイクルする事に注目し、リサイクルをテーマしたイベントを行いました。予想を超えた集客で、イベントが成功したという事が「企画力」の自信にもなりました。マーケティング部を志望し、強みである企画力を武器に、市場のニーズに合わせた戦略と企業拡大に力を注いでいきたいです。
【想定追加質問】
⇨例えば新規売上はどこの市場をターゲットにしますか?
⇨活動内容でどんなイベントがありましたか?
離職率
入社した際には人事部を希望し、ゼミやアルバイトでのリーダー経験を活かして意見や悩みを吸い上げることで改善案を提案していきたいです。悩みや意見をまとめ、社内での雰囲気を良くして会社全体のモチベーションを高く保てるよう貢献したいです。
【想定追加質問】
⇨アルバイト時代どのような改善案を提案しましたか?
競合優位性
私は商品を深く理解して使用したいと考えています。持ち前の探究心を活かして、専門的なサービスをお客様に提供していきたいです。
【想定追加質問】
⇨サービス以外で優位性を高めるところはありましたか?
⇨趣味とおっしゃいましたがどれくらいの量を研究しましたか?
ブランディング
私は半年間留学を経験し他国の文化に触れました。そこでは日本文化を紹介し、日本文化を知ってもらうことができました。そこで培ったコミュニケーション能力と営業力で、ユーザーと企業が直接交流を図れるSNS戦略に活かせると思っています。
入社後は、マーケティング部や広報のチームに携わり、ユーザーと企業の繋がりを大事にして市場を広げる働きを見せていきたいです。
【想定追加質問】
⇨SNSを使った広告とは具体的にどういった活動ですか?
⇨現在SNSを使用している他社との差別化はどうしますか?
カスタマーサポート体制
私はアルバイトでコールセンターを2年やっていました。コールセンターでは営業の経験だけではなく、不備に対しての対応に回ることもあったため、お客様の不明点を親身になって解決していました。この経験を御社の弱みであるサポート体制の問題点解決に活かしていきたいです。
【想定追加質問】
⇨どんな問題を解決してきましたか?
⇨チャット窓口の人材はどうやって確保しますか?
自社サイト・アプリのユーザビリティー
私は以前カフェでのアルバイト経験があり、そこではバイトリーダーを任されていました。お客様目線を意識し、店内の配置や案内の更新を店長に持ちかけ改善したところ、お客様からも好評の声が上がりました。
入社した際にはチーム内での雰囲気を保ちながら利用者と開発の意見を取り入れ、ターゲットに最適なユーザビリティを持つ商品やサービスを作っていきたいです。
【想定追加質問】
⇨PC向けサイトはどうお考えですか?
ターゲッティング
私は以前、服屋のアルバイトを3年していました。服は流行りやお客様の感性でニーズが変わってしまうので、お客様との対話を重視し、幅広い世代の方と会話ができるように世代に合わせた研究は欠かせませんでした。そこで身につけた対応力とコミュニケーション能力は、マーケティングやブランディングを考える際の柔軟な対応力だと思っています。
入社後にはマーケティング部でその経験を活かし、御社の成功に貢献していきたいです。
【想定追加質問】
⇨アルバイト時代どんなお客様とどんな話をしましたか?
面接でよく聞かれる質問集と回答例は下記の記事を参考にしてください。
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【面接でよく聞かれる質問集】答え方のポイントと前日までに準備すべき対策も紹介
面接で「当社の弱み」を質問されたときの回答NG例
当社の弱みを聞かれたときの答え方のNG例も紹介します。
NGパターンもしっかりと把握し、理解を深めることで面接時にスムーズに自分の考えを答えられるようにしておきましょう。
「御社に弱みは無い」はNG!
用意した回答で「当社に弱みと感じる部分はありませんでした。」といった、完璧であるという主張はやめましょう。
まったく弱みのない企業はほぼありません。
そのため、面接官に与える印象は「企業研究が足りていない」「熱意を感じられない」といったマイナス評価になってしまいます。
当事者を前にして、課題となっている部分を指摘するのは気が引けるかもしれません。
しかし、企業はそれを理解した上で質問をしています。
別の視点からの答えや志望度の高さ・熱意を確認しているので、自分で見つけた考えをはっきりと伝えることで評価に繋がるため、自信をもって答えましょう。
「当事者意識」を持った回答を準備しよう!
解決策を交えない答え方になってしまうと、入社後のビジョンを持っていないと判断されてしまう可能性が高くなります。
弱みとなるポイントを述べるだけでは、仕入れた情報を口に出しているだけに過ぎず当事者意識が低いと判断されるからです。
当事者意識を持ち「課題を解決した成果」を数値や自分なりの回答を混ぜることで、面接官に与える印象もアップするでしょう。
まとめ
今回は就活生にとって答えづらい「当社の弱み」について解説していきました。
弱みを指摘するというネガティブな面はありますが、質問意図を汲み取り自身の考えを伝えることで面接官にアピールできます。
面接官が何を求めて質問をしているのかを理解し、改善案・結果をスムーズに答えることを心がけましょう。
下記ページに面接突破のためのノウハウ記事をまとめているので、面接に少しでも不安がある方は参考にしてください。
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