「履歴書を書くときにNGワードってあるの?」「履歴書の正しい書き方がわからない」
履歴書を書いた経験がない人はこのような悩みを持ってしまうと思います。わからないからといって焦る必要はありません。
本記事ではそんな履歴書初心者の方に向けて、基本的な書き方と履歴書を書く際に注意すべきNGポイントなどを紹介しています。
また覚えておくべき「丁寧語」「尊敬語」「謙譲語」の違いについても具体例を用いて紹介しています。
本記事を読んで企業に好印象を与えられる履歴書の書き方を学んでいきましょう。
履歴書の基本的な書き方
履歴書は基本的に「基本情報」「学歴・職歴」「免許・資格」「志望動機・自己PR」「本人希望記入欄」で構成されています。
以下ではそれぞれの項目別に書き方を詳しく紹介していきます。
まずは基本情報の書き方から紹介します。
基本情報の書き方
基本情報では以下の項目を記載します。
■住所
■メールアドレス
それぞれの書き方をマスターしましょう。
日付
履歴書の右上に記入する日付は郵送の場合は投函日、面接で手渡しする場合は面接日の日付を記入します。
履歴書を作成した日を書くわけではないということを覚えておきましょう。
また、日付は元号でも西暦でもどちらでも問題ないですが、履歴書全体で統一するようにしてください。
住所
住所は都道府県から書き、省略しないようにしましょう。「〇-〇-〇」ではなく「丁目、番、号」を用いて書きます。
マンション名も省略しないでください。
郵便番号や住所にフリガナを書くのも忘れないようにしましょう。
メールアドレス
企業から届くメールはパソコンでしか開けない添付ファイルが送付されている場合もあるため、メールをチェックする際はパソコンから開くようにしてください。
そのためドコモやソフトバンクなどのキャリアメールではなく、gmailやyahooメールなどのWEBメールのアドレスを使用するようにしましょう。
キャリアメールは容量制限があり長文だと途切れてしまうことがあるため、就活には適していません。
また、メールアドレスを作成する際はメールアドレスに必ず氏名を入れましょう。
プライベートだとわかるようなものや自分の愛称が入っているようなものは非常識という印象を持たれてしまう可能性があるため使用しないようにしてください。
以下の記事では履歴書で使うべき写真と押印のポイントも紹介しているので、もっと詳しく知りたいという方は参考にしてみてください。
学歴・職歴の書き方
続いては学歴・職歴の書き方について紹介していきます。イメージが沸かない方は以下の画像を参考にしてください。
学歴
学歴を書く際は以下のポイントに注意して書いてください。
中学校卒業から書く
学歴は中学校卒業から書きます。学校名を書く際は省略せずに書いてください。
「〇〇大学」×、「~~私立〇〇大学」◯
大学の部分を書く際は学部・学科、卒業見込みも忘れずに書きましょう。
各種学校は学歴に入れない
塾や予備校、英会話教室などは正規の教育機関ではないため履歴書に書く必要はありません。
留学や休学をした場合
1年以上留学している場合は学歴欄に記入しますが、1年以内の短期留学の場合は学歴に記入する必要はありません。
書く際は以下のように書いてみてください。
平成◯年4月 ~~大学~~学部~~学科 入学
平成◯年×月から平成◯年◯月まで ~~(国)~~大学~~学部~~学科に留学
令和◯年3月 ~~大学~~学部~~学科 卒業見込み
休学をした場合は「~~大学~~学部~~学科 休学」と記述し、その1行下に休学した理由を簡潔に書きましょう。
ネガティブな理由でない限り、履歴書には正直に書くことをオススメします。
平成◯年4月 ~~大学~~学部~~学科 入学
平成◯年×月 ~~大学~~学部~~学科 休学
病気療養のため◯年休学。現在は完治。
令和◯年3月 ~~大学~~学部~~学科 卒業見込み
職歴
職歴を書く際は以下のポイントに注意して書いてください。
アルバイトは職歴に含まれない
アルバイトは職歴に含まれません。そのため一般的な大学生の場合はなしと記入してください。
長期インターンの経験は記載する
長期インターンに参加したことがある人は職歴の欄に記入します。
しかし短期インターンの場合はアピール材料になりにくいため、記入する必要はありません。
平成◯年◯月 株式会社ネオキャリア(インターン)
免許・資格の書き方
免許や資格を書く際は以下のポイントに注意して書いてください。
■仕事と関係している資格を書く
それぞれについて詳しく解説していきます。
資格名は正式名称で書く
取得した資格を書く際は正式名称で書きます。
TOEIC⇨TOEIC Listening & Reading/TOEIC Speaking & Writing/TOEIC Bridge Test
自動車の普通免許を持っている場合は、「普通自動車第一種運転免許」と一番上に書き、それ以外の資格を持ってる人は取得した時系列順に書いてください。
仕事と関係している資格を書く
仕事と全く関係のない資格や、英検3級など書いても評価されづらい資格は記入しないようにしましょう。
アピールできる資格がない方は、現在資格取得に向けて勉強している内容を伝えるのもOKです。
志望動機・自己PRの書き方
続いては志望動機や自己PRの書き方について紹介していきます。
志望動機や自己PRは履歴書の中でも自分をアピールする場であるため、正しい書き方を習得し最大限アピールできるようにしましょう。
志望動機を書く場合
志望動機を書く際のポイントは以下の2点です。
(2)具体的に書く
履歴書で志望動機を書く際は、まず最初に”なぜその企業を志望しているのか”を書きます。
その際の注意点としては、「うちの会社じゃなくても良くない?」と思われないよう、なぜその会社でなければいけないのかを具体的に書きます。
具体的に書くためには過去のエピソードなどを交えて書けるとより信憑性が増すため、自分の志望度を伝えることができるエピソードを探しておきましょう。
企業はできるだけ志望度が高い学生を採用したいと考えているので、志望動機では自分の熱意や意欲を伝えるようにしましょう。
以下の画像は志望動機の例文です。参考にしてみてください。
参考:志望動機の書き方~選考通過率をUPさせる方法~自己PRを書く場合
自己PRを書く際のポイントは以下の2点です。
(2)志望企業での業務で活かせる強みを伝える
企業にできるだけ良いところをアピールしたいと思い、たくさんのエピソードを伝えようとしてしまうと、面接官側も「何をアピールしたいんだろう?」と、せっかくのアピールの場を無駄にしてしまう可能性があります。
そういったことを避けるためにも、エピソードは1つか2つに絞っておくようにしましょう。
また、いくら良い強みを持っていても、その強みが志望企業で活かすことができない要素であれば意味がありません。
企業に好印象を持ってもらうためにも、志望企業で活かせる強みを書くように注意してください。
以下の画像は志望動機の例文です。参考にしてみてください。
参考:企業から評価される自己PRの書き方とは?ポイントや注意点をわかりやすく解説本人希望記入欄の書き方
本人希望記入欄がある場合は「貴社規定に従います」と書くのが一般的だと言えます。
基本的に本人希望記入欄は転職をする場合に年収や働き方などの希望を記入する欄であるため新卒の就活生の場合、希望を書くのは避けた方が良いです。
履歴書で注意すべきこと
履歴書を書く際に注意すべき点を紹介していきます。履歴書は就活生にとってとても重要な書類です。
企業側に少しでもマイナスなイメージを与えないためにも本記事で紹介しているポイントを押さえて、正しい履歴書の書き方をマスターしていきましょう。
話し言葉になっている
履歴書で話し言葉はNGです。話し言葉とは普段私達が日常で会話する時に使っている言葉で、例えば「~なので」などが挙げられます。
話し言葉は親しみやすい言葉であるがゆえに、履歴書などの大切な書類で使ってしまうと相手に敬意を示していない、非常識というマイナスなイメージを持たれてしまいます。
また「ら抜き言葉」にも気をつけましょう。
ら抜き言葉とは「食べれる」「来れる」など、本来は「食べられる」「来られる」という言葉から「ら」を抜いて使ってしまっている言葉です。
ら抜き言葉も話し言葉だと意外と無意識に使ってしまっていることがあるため、履歴書などに書く際は注意しましょう。
「である、ですます調」が混在している
履歴書では「~である」「~です、~ます」などどちらを使用しても問題ありませんが、必ずどちらかに統一してください。
「である調」と「ですます調」では与える印象が大きく異なります。
「である調」は意思が強い、「ですます調」は丁寧な印象を与えやすいと言われています。
混合してしまうとあなたの人柄が企業側に伝わりづらくなってしまうため注意しましょう。
空白が多い
空白が多いと志望度が低いと思われてマイナスの印象を持たれてしまうことがあります。そのため必ず8割程度は埋めるようにしてください。
また、たくさんアピールしたいからと言って、小さすぎる字でびっしり書いてしまうと読みづらくなってしまいます。
文字のサイズの決まりはありませんが、相手が読みやすい字の大きさで書くようにしましょう。
業界用語を使っている
専門用語を使いすぎないように注意してください。履歴書で大切なことはあなた自身を知ってもらうことです。
いくら専門用語をたくさん使って自分をアピールしても、採用担当者がその用語を知らなければ、「この人は何を頑張ってきたのだろう…?」と自分を最大限アピールすることができません。
そのため履歴書では読み手でもわかるような文章にし、専門用語をたくさん使うのは避けましょう。
学歴や資格名を省略している
履歴書では全て正式名称で記載しなければなりません。
例えば学歴を書く際に「平成」を「H」、「〇〇高等学校」を「〇〇高校」とついつい書いてしまうこともあるため注意が必要です。
手書きの場合ミスを修正している
履歴書を書いている際に書き間違えてしまうことも多々あると思います。
この時に注意すべきことは絶対に修正ペンや修正テープを使わないということです。
履歴書は就活生にとってとても大事な書類であり、その大事な書類を修正ペンなどで修正してしまうと非常識だという印象を与えてしまうこともあるため、間違えてしまった場合は新しい紙に書き直すようにしましょう。
履歴書でのNGワード
履歴書で避けたほうが良いNGワードを紹介していきます。
履歴書は企業があなたについて知る一番最初の書類となります。第一印象を少しでも良くするために避けるべきポイントを把握しておきましょう。
「色々な」などの抽象的な表現
「色々な」という言葉はとても抽象的で、「この学生は何をしたんだろう?」と明確に伝わらない可能性があります。
履歴書はあなたをアピールする大事なものです。
せっかくのアピールの場所で抽象的に書いてしまうともったいないため、履歴書を書く際はできるだけ具体的に書き、あなたのことを最大限伝えられるように書きましょう。
「御社」
「御社」は面接などの口頭で伝える場合に使う言葉です。履歴書などの書面で使う際は「貴社」という言葉を使います。
両方使っていると「どっちがどっちだっけ?」とわからなくなってしまうこともありますが、敬語表現などのビジネスマナーは社会人にとって必要な基礎能力であるため、身についていないとマイナスなイメージを持たれてしまう可能性もあります。
履歴書を出す前にしっかりと注意してみてください。
間違った敬語表現にも気をつける
就活ではビジネスマナーとして、正しい敬語表現を身に着けておきましょう。
敬語表現には「丁寧語」「尊敬語」「謙譲語」があります。それぞれについて簡単に説明します。
尊敬語:相手に対して敬う気持ちを表す敬語です。主に目上の方が主体になる時に使います。
謙譲語:へりくだった言い方で相手への敬意を表す敬語です。主に自分を下げて相手を立てる時に使います。
よく使われる言葉を図にまとめてみたので、まだイメージをつかめていない方は以下の図を参考にしてみてください。
まとめ
本記事では履歴書の基本的な書き方と、注意すべきポイントを紹介してきました。
履歴書はあなた自身を表す大切な書類となるため、正しい書き方をしっかりと覚えておきましょう。
また本記事で紹介している正しい敬語表現は履歴書だけでなく面接でも必要な知識であるため、必ず頭に入れておいてください。