「エントリーシートの書き方がわからない」「書き方の決まりってあるの?」
まだエントリーシートを作成したことがない就活生の中には、このような悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。
エントリーシートは選考において非常に重要な役割を担っているため「こんなもんでいっか~!」と軽い気持ちで提出してしまうのはNGです。
作成する前に書き方を学び、自分の中で最も良い状態で提出しましょう。
本記事ではエントリーシートの頻出設問である「志望動機」「自己PR」「ガクチカ」の書き方と企業がチェックしている観点を紹介します。
また、それぞれの例文も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
エントリーシートとは
エントリーシート(ES)とは、就活の際に学生が企業に提出する書類のことで、一番最初の書類選考時に用いられます。
それだけではなく面接時の参考資料としても使われる大事なものです。
このように就活において非常に重要な役割を持っているエントリーシートは、一体どのような中身になっているのでしょうか?
エントリーシートは履歴書とは違い、基本的には企業が独自で作成しているため、中身は企業によって異なります。
しかし、どの企業でもよく聞かれる頻出設問というものも存在するため、以下にてその設問を紹介していきます。
エントリーシートでよくある設問
ここでは、よくある設問の一部を「志望動機・就職活動に関する設問」「自己PR・ガクチカ、あなた自身に関する設問」「業界特有の設問」の3つに分けてそれぞれ紹介します。
エントリーシートの書き方
ここではエントリーシートで必ずと言っても良いほど聞かれる設問「志望動機」「自己PR」「ガクチカ」の書き方について紹介していきます。
また、それぞれの設問に対する企業のチェック観点も紹介しているので、書き方と一緒に確認してみてください。
エントリーシートの書き方:志望動機編
企業が志望動機を聞く理由として『志望度の高さを知りたい」「企業の社風・ビジョンとマッチするか知りたい』の2つが挙げられます。
いくら内定を出しても入社してもらえなければ、意味がないため「内定を出したら本当に入社するか」というのは企業にとって大きな判断基準となります。
そのためエントリーシートの段階から就活生の志望度をチェックし、自社に入社してくれるかどうかを見極めようとしているのです。
しかし、いくら就活の時点で志望度が高くても、企業の社風やビジョンとマッチしていなければ入社後に「思ってたのと違う…」「やりたいことと違った」とミスマッチで、早期離職してしまう可能性があります。
そのため企業は志望度に加えて、自社とマッチしている人材かどうかもチェックしていると言えるでしょう。
■志望動機を書く際のフレームワーク
続いては志望動機を書く際のフレームを紹介します。実際に志望動機を書く際は、以下の流れに沿って書いてみてください。
(1)志望理由
まず最初に一言で志望動機を書きます。「〇〇を成し遂げたいと思い貴社を志望しています」このような感じでできるだけ簡潔に書くようにしてください。
この時、成し遂げたいことが思い浮かばない場合は、自己分析・企業研究が足りていない可能性があります。
もし、どうしても思い浮かばないという方は再度業界・企業研究を行ったり、OB・OG訪問をして、実際に働いている人がどんな仕事をしているのかを知ることから始めましょう。
(2)背景・動機
次は、先程書いた成し遂げたいことに対して、なぜそう思ったのかという背景や動機を書きます。
ここでのポイントとしては『自分自身の経験に基づくエピソードを書く』ということです。誰にでも当てはまることや、どこかから引っ張ってきた内容では、全く熱意が伝わりません。
いくら素敵な成し遂げたい夢があったとしても、この背景・動機の部分がいまいちだと説得力に欠け、あまり心に響かない志望動機になってしまう可能性があります。
そうならないためにも必ず自分の経験を交えて伝えるようにしましょう。
(3)その企業を選んだ理由
将来成し遂げたいこと、背景・動機を伝えられたら、次は数ある企業の中からなぜその企業を選んだのかを伝えます。
成し遂げたいことがあっても、この企業ではできないことや、企業の目指す姿と異なっている場合、採用されるとは考えにくいです。
そのため、その会社を選んだ理由を伝える際は、以下の観点から1つ、もしくはかけ合わせて書くと良いでしょう。
●企業で働く社員から
●企業の強みから
∟業務内容
∟サービス/商品(コンセプト)
∟社会貢献活動
(4)入社後どのように活躍したいか
最後に、入社後どの様に活躍したいか、企業にどんな形で貢献できるかを伝えます。
企業は自社に貢献してくれる人材を求めて採用活動を行っています
そのため、自分を採用するメリットをはっきりと伝え、採用担当者に「自社に必要な人材だ!!」と思ってもらえるようにアピールしましょう。
ここまでの流れを書くことができたら、最後にもう一度志望している旨を伝え、締めくくれば志望動機の完成です。
エントリーシートの書き方:自己PR編
続いては自己PRの書き方について紹介していきます。
企業が自己PRを聞く理由として『性格や考え方などの人柄を知りたい』『自社で活かせる強みがあるかどうか知りたい』の2つが挙げられます。
企業は学生の能力だけを見ているのではなく、人柄も含めた上で判断し、採用しているため、強み(長所)に加えて、その出来事に対する行動や考え方も見ているのです。
そしてそのあなたの強みや行動、考え方が自社に活かせるものであるのかも同時に判断しています。
■自己PRを書く際のフレームワーク
続いては自己PRを書く際のフレームを紹介します。実際に自己PRを書く際は、流れに沿って書いてみてください。
(1)結論(強み)
まず最初に「私は○○することができます」といったように自分の長所を端的に書きます。
理由としては、最初に結論を書き、今から何について話すのかを読み手に伝えることで、説明が頭に入りやすくなるのです。話が入りやすくなるためです。
(2)エピソード
続いては、先程の強みが実際にあるということを証明できるエピソードを伝えます。
ここでのポイントは、できるだけ具体的に伝えるということです。つまりその出来事の中で生じた課題・目標、その課題・目標に対してどのような行動を取ったのかまで書きます。
例えば「〇〇という目標を達成するために~~を行った。その中で△△という課題が見つかり、解決するために~~をしました。」といったように書いてください。
(3)結果・学んだこと
エピソードを書いたら、次は結果を書きます。結果を書く際のポイントは定量的に表すということです。
「〇〇というアイディアを出し実践したところ、売上を上げることができた」と「〇〇というアイディアを出し実践したところ、売上を40%上げることができた」とでは、数字を用いている後者の方が成果が見えやすいですよね。
自分の上げた成果を最大限伝えるためにも、定量的に書くようにしましょう。また、この経験から学んだこともしっかりと書いてください。
(4)入社後どう活躍できるか
最後はここまで伝えてきた長所を、どのように志望企業の業務に活かしていくのかを書きます。
具体的には「私の長所である〇〇を活かし、貴社の~~という業務において~~のように貢献していきたいと思います」というように書いてみてください。
そうすることで企業側にあなたが自社で働いている姿をイメージさせることができます。
エントリーシートの書き方:ガクチカ編
続いてはガクチカの書き方について紹介していきます。
企業がガクチカを聞く理由として『困難への向き合い方を知りたい』『意欲や人柄を知りたい』の2つが挙げられます。
社会に出ると学生の頃には経験しなかった壁に直面することがたくさんあり、挫折を経験する人も出てきます。
そのためガクチカを通して困難の乗り越え方を知ることで、仕事への向き合い方をチェックしているのです。
また、社会で働くには周りの社員とうまくやっていけるかというのも大事になるため、エピソードの内容からその人はどんな役回りに徹するのか、どんな人間性や価値観を持っているのかを判断しようとしてます。
■ガクチカを書く際のフレームワーク
続いてはガクチカを書く際のフレームを紹介します。実際にガクチカを書く際は、流れに沿って書いてみてください。
(1)結果
まず最初に「学生時代に頑張ったことは30人が所属しているバスケ部の部長として、退部率を20%まで引き下げたことです」のようにこのように学生時代に頑張ったことを一言で書きます。
可能な場合は具体的な数字を用いてアピールした方が効果的です。
(2)動機
次は結果の部分で書いたこと、例でいうと「退部率の20%引き下げ」をなぜ行ったのかを書きます。
文字数に余裕がある場合は、その時の自分の感情や周囲からの声を入れると動機に説得力が増すでしょう。
(3)目標と課題
動機を書いたら、その活動を行う際に立てた目標や直面した課題を伝えます。ここでも変化を数字で表せる場合は、数字を使いましょう。
例えば「まずは新入生の退部率を40%まで抑えることを目標に、〇〇を行いました。そこで、△△という課題があり、退部率を下げるのは容易ではありませんでした」といったように記載してみてください。
(4)取り組みや対策
上記の目標と課題に対しての取り組みや、行った対策について書きます。
「話を聞いた」などのような抽象的な言葉ではなく「どの様に話を聞いたのか」を具体的に記載することがポイントです。
例えば「相手の意見を尊重しながら、本質となる課題を解決するために全員と1対1で対話をしました。その上で意見をカテゴリー化しながら何が課題かを考え、〇〇という問題を見つけ出し、△△を行いました」といったように記載します。
(5)結果
取り組みを行った結果がどうなったかを伝えます。
例えば「結果、〇〇することができ、退部率を20%まで引き下げることができました」のように記載します。
ここの部分は簡潔にわかりやすく書くことを意識してください。目安としては1〜2文程度でOKです。
(6)学び
最後はこの出来事から学んだことを書いて文章をまとめます。
もし文字数に余裕がある場合は、学んだことを志望企業に入社した際にどのように活かそうと思っているかまで書けると、企業にあなたを採用するメリットをアピールすることができます。
エントリーシートの例文
エントリーシートの書き方について学んだら、続いては実際の例文を見てイメージを掴んでいきましょう。
本記事の冒頭で紹介したエントリーシートでよく聞かれる「志望動機・就職活動に関する設問」「自己PR・ガクチカ、あなた自身に関する設問」「業界特有の設問」の例文を紹介します。
志望動機・就職活動に関する設問
2年おきに4度ベトナムを訪れた際、渡航する度に急速に発展していく姿を目の当たりにし、これ以上に現実感の伴った成長を感じるフィールドは無いと確信しました。バックパッカーとして14カ国を訪れた際は不衛生な水道水やゴミ山問題からインフラ整備が不十分な現状を実感し、途上国の生活水準向上へ貢献したい想いを強くしました。
高い技術力によって製造されるポンプを通じて世界中の電力インフラ、水インフラへ貢献すると共に、今後も新興国を中心とした海外展開を加速する方針の貴社でこそ自身の目標を達成できると考えています。
また営業として貴社の製品を世界へ広め、途上国発展へ寄与したいと考えています。
参照元:unistyle/選考通過者インターン選考ES(荏原製作所17卒)
【良いポイント】
●構成が「志望理由→背景・理由→企業を選んだ理由→入社後について」の流れで綺麗に書けています。
●背景、理由や企業を選んだ理由の部分が具体的に書けていて、理解しやすい内容になっています。
【改善ポイント】
●入社後について、もう少し具体的にどのように活躍したいと思っているのか書けると良いでしょう。
自己PR・ガクチカ、あなた自身に関する設問
私は大学時代、アカペラサークルに所属していました。私のバンドの目標はサークル内で年に2度あるオーディションに合格して、大きなステージで歌うことでした。
しかし、中々結果が出ず、目標を諦めかけた時期がありました。その時、私は呑み会を企画することで話し合いの場を設けました。具体的には自分たちの強みや曲選び、衣装にも拘って話し合い、聞いてくれる人と一緒に楽しめる空間作りを目指しました。そして、自分たちに欠けている部分を明確にし、それを補完しながら挑戦し続けました。
その結果、大学4年の冬に一番大きなサークルライブのステージに立つことができました。ステージから見た景色は忘れられません。
私はバンド活動を通して、グループでのリーダーシップやマネジメント力が身に付き、目標達成のためのアプローチの仕方を学びました。
参照元:unistyle/選考通過者本選考ES(全日空空輸(ANA)20卒)
【良いポイント】
●「結果→動機→目標・課題→取り組みや対策→結果→学び」という綺麗な構成で書けているため、読みやすい文章になっています。
【改善ポイント】
●「聞いている人と一緒に楽しめる空間・時間を作る」ために行ったことをもう少し具体的に書けるとさらに良いでしょう。
業界特有の設問
数日前、私と友人はとある旅行代理店に出向いた。運転免許がない私達だったが「車がなくても大丈夫」という根拠のない旅行代理店の口車に乗ってしまい、終日フリープランを予約した。しかし、バスの本数は少なくバス停までの距離を考えると「車がなくても大丈夫」ではなかった。
途方に暮れた私達の傍を一台のタクシーが通り、運転手さんが私達に声をかけた。事情を知った運転手さんは「奄美大島を案内するよ」と私達を乗せ、数々の観光名所を案内してくださった。「若者が来てくれるのはとても嬉しい。だから少しでも魅力を伝えられたら」と、運転手さんは地元話を繰り広げながら奄美の魅力を熱く語った。運転手さんは観光タクシーではなく一般のタクシー会社であったにも関わらず、困っている私達に声をかけ旅を彩ってくれたのだ。
この経験を通して感じたことが三点ある。一点目は「旅行会社は行き先や手段ではなく、旅がもたらす経験価値を提供するべきであること」。二点目は「親身な姿勢が人の心を動かし、感動を与えること」。三点目は「地域の魅力を伝える方々の強い想いを形にしたいと感じたこと」である。貴社に入社して、以上の三点をを形として実現したいと考えている。
参照元:unistyle/選考通過者本選考ES(クラブツーリズム19卒)
【良いポイント】
●ただサービスについて説明するだけでなく、この経験から感じたことをわかりやすくまとめられていて、あなたの思考や価値観、人柄が伝わる内容になっています。
●エピソードの部分で、運転手さんとのやりとりやその時の状況などが具体的に書かれているため、読み手側が齟齬なく、理解しやすい内容になっていると言えるでしょう。
【改善ポイント】
●文字数に余裕がある場合は、最後の「貴社に入社して〜」の部分をもう少し具体的に書けると、より熱意をアピールすることができます。
上記例文の他にも就活支援サイトunistyleでは選考通過者のESを7万件以上掲載しています。 下記画像からサイトに移動できるので、ぜひES作成の参考にしてください。
エントリーシートを書く際の注意点
ESを作成したら、最後に以下のチェック項目を確認してみてください。もし当てはまるものがあれば提出する前に修正しましょう。
✓ 誤字脱字がないか
✓ 結論ファーストになっているか
✓ 記入欄の8割以上書けているか
✓ 文体は統一されているか(です、ます調/である調)
✓ 手書きの場合、読みやすい字で書けているか
✓ 記号や顔文字などは使用していないか
特にWEBでエントリーシートを作成する場合は、変換ミスなどが起こりやすいため十分に注意するようにしてください。
まとめ
本記事ではエントリーシートの書き方を紹介してきました。
内定を獲得したいのであれば、書類選考の通過は必須となります。そのため、エントリーシートを提出する前に必ず書き方を学んでおきましょう。
就職エージェントneoの紹介
就職エージェントneoでは、専任のアドバイザーが個別面談を実施し、各人の就活状況や人柄を把握した上で、希望や適正に合致した企業の求人情報を紹介してくれるサービスを提供しております。
何千人もの就活生を見てきた就活のプロがあなたに合ったアドバイスをしてくれるのが特徴と言えます。
(1)個別面談(就活相談)
各人の抱える就活の悩みを相談することができます。
(2)企業紹介
面談をした上、あなたの希望や適正にマッチした企業を紹介してくれます。
(3)履歴書・ESアドバイス
専任のアドバイザーが企業から評価されるESの書き方の助言をしてくれます。
(4)面接アドバイス
面談を通して、自分という商材のアピール方法をアドバイスしてくれます。
- サポートはすべて無料で受けることができる
- 模擬面接の予約が取りやすい
- 面接練習だけではなく本番の面接のセッティングもしてくれる
- 相性のいいコンサルタントに当たるとは限らない
- 志望度が高くない企業を紹介される可能性がある
就職エージェントneoの専属アドバイザーは、あなたが内定を獲得する最後まで伴走してくれます。
また、サイト登録をすることであなたに適した未公開求人も紹介してくれるためさらに内定の確率がアップします。
とはいえ、「就職エージェントってなんか不安だな」と思われるかもしれません。ですが、仮にキャリアセンターに相談をしても、紹介できる求人数に限りがある場合もあります。
求人数が少ないと、あなたの本来の目的である「内定の獲得」を果たすことは難しい可能性が高いです。
一方で、就職エージェントneoならば多数の求人の紹介・就活の相談を同時に受けることが可能です。このサービスに登録することで、ご自身の人生を変えるキッカケを得ることができるのです。
このまま何も行動を起こさなければ、ご自身の納得のいく企業に内定をもらうことができないかもれません。
たった1分の行動が「納得内定」へのキッカケになるでしょう。
本記事を読んで「就活エージェントに相談したい」「効率的な就活がしたい」という方は、ぜひ就職エージェントneoをご利用ください。