「花王の強み・弱みは?」「どのような選考対策をすればいいの?」「会社の安定性や成長性はどうなの?」などと考えていませんか?
本記事では花王の事業や会社の強み・弱みなど、企業研究に役立つ情報を紹介していきます。
他にも内定を獲得するために知っておくべき”過去の選考情報”なども紹介していくので、企業研究に自信が持てない人や選考に不安を抱えている人は、確認してみてください。
また当サイトを運用している就職エージェントneoは内定支援実績が約40,000件にのぼり、就活における様々な悩みを日々解決しております。就活でお悩みのある方はお気軽にご相談ください。
トイレタリー業界のホットニュース
トイレタリーとは、主に洗剤や石鹸、入浴剤、紙おむつなどの衛生商品のほか、殺虫剤などを含めた総称のことです。
トイレタリー業界では、少子高齢化・人口減少に伴う国内市場の縮小や新型コロナウイルスの影響などがトレンドとなっています。
それぞれについて以下にて紹介していますので確認してみましょう。
国内市場の縮小
今後、少子高齢化・人口減少に伴って国内市場の縮小が予想されています。そのため、海外進出やSNSの活用といった新たな販路拡大が必要になってきます。
そんな中、花王は成長戦略の一環として海外事業の展開、特にアジア圏への進出を進めています。
アジア圏の経済成長率が高く、今後も市場規模の拡大が期待されているためです。
花王は国内トップクラスの開発力と品質があるため、海外進出を行うことで収益の増加による経営基盤の更なる強化を図っていると考えられます。
新型コロナウイルスの影響
世界中で新型コロナウイルスの感染が拡大し、多くの業界が影響を受けました。そんな中、トイレタリー業界も新型コロナウイルスの影響を受け売上を落としましたが、他の業界に比べるとそれほど大きな影響は受けませんでした。
なぜなら、外出自粛などの影響から衣類用洗剤などの売り上げが落ち込んだ一方で、マスクやアルコール除菌剤などの衛生用品の売上が上がったためです。しかし、この動きが”コロナ特需”と捉えられることもあり、新型コロナウイルスの収束後にどのような変化があるのか、注目されています。
こうした新型コロナウイルスの影響下で、2020年度の花王は前年に比べて売上を落としました。これは流通や市場、原料価格の変化などの影響を受けたことが原因ではないかと考えられます。
このように花王は、一時的に売上を落とすといった影響を受けたものの感染拡大や規制の緩和に伴って回復してきています。
また、花王ではリモートワークで行えない業務が一部あり、商品開発や発売計画に遅れが生じました。そのため今後はデジタル化に伴ってどのような対策を行っていくのかが重要になってきます。
データで見る花王の企業研究
ここでは、企業研究で見るべき事業内容や業績について紹介します。さらにSWOT分析という企業研究を深堀りする際に役立つ分析方法についても紹介するので、見てみましょう。
花王の企業概要
花王の企業概要について紹介するので、以下の情報を参考に企業選択をする手段の1つとしてご利用ください。
創業年月日 :1887年6月(明治20年)
資本金 :85,424百万円(2021年12月末時点)
代表者 :代表取締役 社長執行役員 長谷部 佳宏
従業員数 :8,508人(提出会社) 33,507人(連結)(2021年12月末時点)
平均年齢 :40.5歳(提出会社)(2021年12月末時点)
平均勤続年数:17.4年(提出会社)(2021年12月末時点)
平均年間給与:7,893千円(提出会社)(2021年12月末時点)
福利厚生 :フレックスタイム制、勤続功労リフレッシュ制度、在宅勤務制度、メリーズタイム(時短勤務)、看護・介護特別獣化、社宅支援制度、住宅手当、保養施設、スポーツ施設
・花王 企業概要
・花王 第116期有価証券報告書
・花王 処遇・待遇
・花王 進化する働き方
花王の事業内容
花王は、主にケミカル事業とコンシューマープロダクツ事業を展開しています。
コンシューマープロダクツ事業に関しては「ハイジーン&リビングケア」「ヘルス&ビューティケア」「ライフケア」「化粧品」の4つの事業分野に分けられており、それぞれの事業別の売上比率は以下の通りとなっています。
ケミカル事業
ケミカル事業は、革新的な製品などを提供することで顧客の抱える問題や環境・社会問題、産業界のもつ課題の解決を図っています。
このケミカル事業では、油脂(界面活性剤や香料など)や機能材料(各種産業用薬剤など)、情報材料(インクジェット用色材やハードディスク洗浄剤)などをアジアや欧米の拠点において研究から販売まで連携して行っています。
身近な例を挙げると、シャンプーの原料となる洗浄化粧品用の乳化剤などの開発などが行われています。
コンシューマープロダクツ事業
コンシューマープロダクツ事業は、「ハイジーン&リビングケア事業」「ヘルス&ビューティケア事業」「ライフケア事業」「化粧品事業」の4つの事業分野から成り立つ事業です。
以下ではそれぞれの事業について紹介していきます。
■ハイジーン&リビングケア事業
ハイジーン&リビングケア事業では、洗剤や消臭剤など人々の生活をより清潔に、より快適に過ごせるようなサニタリー商品(※)を扱っています。
代表的なブランドは、食器洗剤のAttack(アタック)やキュキュット、消臭剤のリセッシュなどです。
(※)サニタリー商品とは、浴室や洗面所、トイレ、キッチンといった場所の衛生状態を維持するための製品です。
■ヘルス&ビューティケア事業
感染症や紫外線といった人々の健康状態を脅かすものから人を守ったり、予防したりできるような商品の提供を行っています。
このヘルス&ビューティケア事業では、ビオレやエッセンシャル、メリットなどの生活用品を展開しています。
■ライフケア事業
ライフケア事業では、人々が生活の中で抱える課題を解決し、より快適な生活を送れるようなセルフキュア・セルフケアに関する製品の提供を行っています。
代表的な商品にはヘルシアなどが挙げられます。
■化粧品事業
化粧品事業では、花王の化粧品を通じて1人ひとりがより美しくなり、世の中で輝けるような製品を展開しています。
展開しているブランドはSENSAI、KANEBO、KATEなどがあります。
参照元:花王 事業分野花王の業績
次に、過去3年間における花王の売上高・営業利益(本業で稼いだ利益)を紹介します。
花王の売上高および経常利益
以下は、花王の売上高と経常利益をまとめたグラフとなります。
*各年度の決算書より就職エージェントneoが独自に作成
売上高とは、営業活動として商品やサービスを提供した際に、対価として受け取った販売額のことを指します。
そして営業利益とは、販売した商品の「売上高」から「売上にかかったコスト」を差し引いた残りのもののことを指します。営業利益が大きいほど優良企業だとされています。
花王の売上高は2020年度に落ち込み2021年度には回復していますが、コロナ以前の水準までには戻っていません。これは、生活水準の変化や国内のインバウンド需要の減少などの影響が要因とされています。
花王のSWOT分析
以下にて、SWOT分析というフレームワークを活用して、花王の事業環境を分析していきましょう。
SWOT分析とは、競合や法律、市場トレンドといった自社を取り巻く外部環境と、自社の資産やブランド力、さらには価格や品質といった内部環境をプラス面、マイナス面にわけて分析する手法です。
この分析により、企業の置かれた状況を客観的に俯瞰して見ることができ、将来性のある企業かどうかを判断することが可能になります。
・国内トップクラスのブランド力
・研究開発力
【弱み】
・根強い日用品ブランドのイメージ(※)
・リモートワーク等に対応できない業務がある
【機会】
・DX化(リモートワークなど)
【脅威】
・原材料価格の上昇
・プラスチック規制の導入
*就職エージェントneoが独自で作成したSWOT分析になります
企業研究をしっかり行っている学生でも、SWOT分析まできちんと行えている学生は多くいません。
そのため上記の分析内容を自分なりに理解し、志望動機や逆質問などで活用できると、他学生と差別化が出来る可能性があるでしょう。
※一見日用品としてのブランドイメージが強いことはプラスなように思えますが、化粧品やその他分野への進出の際にはかえってこのイメージが足かせになっていることもあります。
花王の求める人財像
花王のHPには人財に関して5つの要素が記載されていました。
以上が花王の求める人物像となっています。
『太志』『挑戦』『探求』に関しては変化を恐れず目標に向かって粘り強く頑張ったことをアピールするとよいでしょう。
また『共生』『正道』では組織の中でどんな考えのもと、行動していたのかやどのような影響を周りに及ぼしたのかといった内容を伝えられるとアピールになります。
これらの内容を踏まえたうえでESや面接対策などを行いましょう。
参照元:花王 求める人物像花王の本選考対策
ここでは、花王の本選考対策について紹介していきます。
過去の情報によると花王では、下記の選考フローが組まれています。最新の情報では選考フローが変更されている恐れもありますので、予めご了承ください。
「ES・webテスト→録画面接→面接(複数回)→内々定」
以下で実際に花王のESと面接で問われた内容を紹介していきます。本選考対策として、ぜひご活用ください。
エントリーシート(ES)
職種によって設問内容に違いがありますが、いずれにしても比較的多くの設問が設けられています。そのため、きちんと内定者のESを分析してから取り組みましょう。
以下では通過者のESを紹介していきます。
人々の生活を豊かにできる企業であると確信したからです。コロナの影響により、日用品がいかに人々の生活を支えているかを体験し、貴社の存在価値を一層実感しました。私がデータ解析を学んだ根本には人々の生活を豊かにしたいという思いがあり、貴社でしたらこの思いをよきモノづくりを通じて実現できます。企業研究で、よきモノづくりを支えている根幹にあるのは情報システム部であると学び、重要な部門で働きたいと思いました。また、「研究から販売まで」の幅広いプロセスに携われることに魅力を感じました。さらに、若手のうちから海外に行き「世界の花王」に貢献できる部門であり誇りを持って働くことができると思い志望します。
→伝えたいことを全て詰め込むことは悪いことではありませんが、具体性が欠けてしまうことがあります。そのため、いくつかの要点に絞って深掘りした内容を書いた方が自分の考えをより詳細に伝えることができます。
私の強みは負けず嫌いで何事にも粘り強く取り組むことです。これはサークルの再建という大きな困難に出くわしても、ひるむことなく解決に向け尽力できた大きな要因であると思います。そして短所は考えすぎて行動するまでに時間がかかる事があることです。これを克服するために、自分なりの考えを持った段階で周囲の人に意見を仰いだり、グループの課題なら考えを共有した上でうまく役割分担を行うように心掛けていきます。
→文字数が少ない中でも簡潔に分かりやすく書けています。原因や入社後の活用に関してもきちんとかけているため魅力的な内容となっています。
私の強みは自ら定めた目標・課題に対して計画的かつ根気強く取り組める点です。この強みを「文武両道」という目標において発揮しました。私は5歳からサッカーを始め、中学時代はクラブチームに所属したため、学業・クラブ・部活との両立に苦労しました。限られた時間の中で、最大限の成果を出すために、テスト前は勉強計画を作成し、3,4日ごとのタスクと時間配分を設定して取り組みました。また、練習後の疲労から勉強できないという問題から、勉強時間を夜から朝に変更し、必ず勉強してから登校しました。その結果、成績は常に良い順位を保ち、3年次には成績でオール5を取ることができました。貴社の業務でも、この強みを活かしたいです。
→なぜ両立できなかったのか、その原因をどのように発見したのかについて書けるとよりよいESになるでしょう。
webテスト
過去の就活生の情報によるとwebテストはグループ共通での受験となっているようです。
時間 :1時間
内容 :言語、非言語、性格
録画面接
花王では1発撮りの録画面接があるのが特徴です。以下では質問例について紹介していきます。
修正がきかないためきちんと対策をしたうえで挑みましょう。
・志望理由
・新しいサービスや製品を考えてそれについてプレゼン等
・あなたの身の回りにあるモノやサービスをより良くする提案
・最後に伝えきれなかった想い など
面接
面接は複数回にわたって行われています。以下では過去に面接でされた質問を紹介していきます。
・志望動機
・職種の志望動機
・自己PR
・自分の弱み
・研究内容
・大学での成績
・動画面接の深堀り
・他社選考状況
・花王の商品で好きなもの
・希望する部署でやりたいこと
・逆質問 など
この他にも質問がされているため、きちんと調べて準備をしてから面接を受けましょう。
花王の財務状況
ここでは、花王の財務状況を「会社の安定性を図る指標」「会社の成長性を図る指標」の2つの観点から説明していきます。
”安定性”を図る指標
まずは、会社の安定性を図る指標である「流動比率」について紹介します。
花王の流動比率
「流動比率」とは会社の安全性を測る代表的な指標です。自己資本比率とは異なり、短期的観点から企業の安定性を判断できます。以下の公式により流動比率の算出が可能です。
「流動比率=流動資産÷流動負債×100」
花王の流動比率は以下のようになりました。
「流動比率=420,622÷344,581×100%≒122.07%」
*花王の財務諸表(貸借対照表)の流動資産合計と流動負債合計より就職エージェントneoが独自に計算
流動資産は原則として1年以内に現金化できる資産を表し、流動負債は1年間以内に返済可能な金銭債権のことを表します。
この流動比率を計算することで会社にどれだけすぐに現金化できる資産があるかがわかり、流動比率が120%の会社であれば安全であると言われています。
ちなみに流動比率はあくまで簡易的に会社の安定性を判断する指標であるため、流動比率が低いからといって花王が破産することを示唆するものではありません。
”成長性”を図る指標
続いて、会社の成長性を図る指標である「売上高」「純利益」「純利益率」について紹介します。
上記の表は花王の直近3年の売上高・純利益・純利益率を表したものです。
ちなみに純利益とは、法人税など企業が支払うべき費用を差し引き、最終的に会社に残ったお金のことを指します。
花王は利益率が高く、コロナ禍からの回復も早いです。ですが、依然としてコロナ前の水準にまでは戻せていないため、今後はコロナ以前の水準まで戻せるかがカギになってきます。
まとめ
本記事では、花王の企業研究に役立つ情報を紹介してきましたが、いかがでしょうか。
企業研究は内定獲得をするための重要な要素の1つですが、ただ情報を見るだけでは内定を獲得することはできません。
ぜひ本記事を参考にし、花王への理解を深め、内定までの一歩を踏み出してください。
就職エージェントneoでは、専属のキャリアアドバイザーがあなたの悩みに応じたアドバイスを行っています。
もし「うまく情報収集できない!」「まとめられない!」などの不安を抱えている人は、1人で悩まず就活のプロである就職エージェントneoにご相談ください。
就職エージェントneoの紹介
就職エージェントneoでは、専任のアドバイザーが個別面談を実施し、各人の就活状況や人柄を把握した上で、希望や適正に合致した企業の求人情報を紹介してくれるサービスを提供しております。
何千人もの就活生を見てきた就活のプロがあなたに合ったアドバイスをしてくれるのが特徴と言えます。
(1)個別面談(就活相談)
各人の抱える就活の悩みを相談することができます。
(2)企業紹介
面談をした上、あなたの希望や適正にマッチした企業を紹介してくれます。
(3)履歴書・ESアドバイス
専任のアドバイザーが企業から評価されるESの書き方の助言をしてくれます。
(4)面接アドバイス
面談を通して、自分という商材のアピール方法をアドバイスしてくれます。
- サポートはすべて無料で受けることができる
- 模擬面接の予約が取りやすい
- 面接練習だけではなく本番の面接のセッティングもしてくれる
- 相性のいいコンサルタントに当たるとは限らない
- 志望度が高くない企業を紹介される可能性がある
就職エージェントneoの専属アドバイザーは、あなたが内定を獲得するまで伴走してくれます。
また、サイト登録をすることであなたに適した未公開求人も紹介してくれるためさらに内定の確率がアップします。
とはいえ、「就職エージェントってなんか不安だな」と思われるかもしれません。ですが、仮にキャリアセンターに相談をしても、紹介できる求人数に限りがある場合もあります。
求人数が少ないと、あなたの本来の目的である「内定の獲得」を果たすことは難しい可能性が高いです。
一方で、就職エージェントneoならば多数の求人の紹介・就活の相談を同時に受けることが可能です。このサービスに登録することで、ご自身の人生を変えるキッカケを得ることができるのです。
このまま何も行動を起こさなければ、ご自身の納得のいく企業に内定をもらうことができないかもれません。たった1分の行動が「納得内定」へのキッカケになるでしょう。
本記事を読んで「就活エージェントに相談したい」「効率的な就活がしたい」という方は、ぜひ就職エージェントneoをご利用ください。