●アクセンチュアの強みは「IT・テクノロジーの導入が早い点」「上流から下流の業務を自社内で完結できる点」である。
●アクセンチュアの選考ではグループディスカッション、ケース面接がおこなわれるため、それらの対策が必要。
「アクセンチュアはどのような事業をおこなっている?」「どのような選考対策をすれば良い?」などと疑問を持っていませんか?
本記事では、アクセンチュア株式会社の多岐にわたる事業をわかりやすく説明し、企業の強み、弱みなどの企業研究に役立つ情報を紹介していきます。
他にも内定を獲得するために知っておくべき『過去の選考情報』なども紹介していくので、企業研究に自信が持てない人や選考に不安を抱えている人は、是非参考にしてみてください。
アクセンチュアに関する最近のニュース
アクセンチュアは世界49か国にオフィスを持つグローバル総合コンサルティングファームです。
最近のアクセンチュアに関するニュースについて紹介します。
2024年3月にアクセンチュアが公開したニュースリリースによると、アクセンチュアは企業の脱炭素活動へのサポートを強化する方針であるようです。
具体的には、温室効果ガス(GHG)排出量の算定・可視化するソリューションの導入やカーボンフットプリント(どの過程で温室効果ガスが排出されたかを追跡すること)の算定業務に関しての支援をおこないます。
投資判断において企業のESG活動(*1)が重要視されている中、アクセンチュアは時代のニーズにあったサービスを提供しようとしていることがわかります。
参照元:アクセンチュア/企業のさらなるグリーントランスフォーメーションを支援
(*1)ESG活動とは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字をとったもので、企業の長期的な成長のために必要な観点のことです。
アクセンチュアの企業概要
ここではアクセンチュアの企業概要について説明しています。
設立年月:1995年12月
資本金:3億5千万円
代表取締役社長:江川 昌史
従業員数:約23,000人(2023年12月1日時点)
福利厚生:フレックス制度、休暇制度など
アクセンチュアの福利厚生に関する詳しい情報は、下記のURLからご確認ください。
アクセンチュアの事業内容
アクセンチュアの事業内容は大きく分けて5つあります。それぞれについて紹介していきます。
ストラテジー&コンサルティング
ストラテジー&コンサルティングの領域では、アクセンチュアが持つ世界各国の優秀な人材、プラットフォーム、そしてパートナーシップを活かし、クライアント企業の経営や事業の戦略立案から実行までを支援します。
具体的には企業のビジネスパートナーとして経営戦略をおこなう[戦略コンサルティング]やクライアント企業の属する業界に特化した[業界コンサルティング]といったサービスがあります。
クライアント企業は、製造業・金融業・エンタメ業・官公庁など幅広く、各業界をリードする大企業が中心です。
テクノロジー
テクノロジー部門はアクセンチュアの中でもITに特化した部門です。
この部門では、AI、メタバース(仮想空間)などに代表される国内外の最先端テクノロジーの知識を追求し続け、そのノウハウを蓄積しています。そして、それらを活かしてクライアント企業のITビジネス基盤の構築から実現までを支援しています。
参照元:アクセンチュア/テクノロジー
インダストリーX
インダストリーX部門は、産業のデジタル化をサポートすることに特化した部門です。
様々な産業分野において、エンジニアリングや研究開発、工場・プラントオペレーションのデジタル化をはじめとし、ハードウェアからソフトウェア製品への移行の迅速化や、業務の安全性、持続可能性、生産性の向上など、大規模で幅広いサービスをエンドツーエンドで提供しています。
産業の変革期である今、効率化を進めていくために必要なノウハウを提供している部門です。
参照元:アクセンチュア/インダストリーX
オペレーションズ
オペレーションズ部門は、企業の業務管理をサポートし、社内業務の効率化を支援する部門です。
顧客となる企業の業務オペレーションをアウトソーシングで引き受けて業務主体となった上で、複数年にわたる連続的なデジタル業務改革を通じてその中身を根本的に変えていくサービスを提供しています。
参照元:アクセンチュア/オペレーションズ
ソング
アクセンチュアソングは、デザイン・クリエイティブの専門家が集まる部門です。
クライアント企業の事業・製品・サービスの創出、再デザインや、マーケティング支援などをおこなっています。
参照元:アクセンチュア/ソング
アクセンチュアの強み・弱みを分析
ここではアクセンチュアの強みと弱みをSWOT分析という方法を使っておこなっていきます。
SWOT分析とは、企業の事業活動を強み(Strength)、弱み(Weakness)の内部的な要因と、機会(Opportunity)、脅威(Threat)の外部的な要因に分けて、客観的な事業の分析を可能にする方法のことです。
・IT・テクノロジーの導入の速さ
・上流から下流の業務を自社内で完結できる点
【弱み】
・社員規模拡大によるサービスの質低下
【機会】
・日本市場における、デジタル化の高需要
【脅威】
・コンサルティングおよびテクノロジー部門の競争激化
・大規模クライアントの経済状況の変化
アクセンチュアが求める人物像
アクセンチュアはWebサイト上で[未来のアクセンチュアに必要なDNA]と題してアクセンチュアに求める人物像について説明しています。
その中で、以下のDNAを持っている人もしくは持とうと心がけている人を求めていると記載されています。
・背伸びをしてでも目標へ手を伸ばさずにはいられない
・チャレンジに、手加減をしない
・自分も会社も世の中までも、変えたいと望む
・常に次のステージを見据え、自らの開拓に貪欲である
・タフな状況も、先頭に立ち楽しめる情熱がある
・あるべき姿を追求するためには、立場や関係性を超えた主張を厭わない
・信念に基づき、主張し、実際にやりとげる
・チームワークの可能性を信じる
・多様な文化、相違する意見の中にこそ宝石があると知っている
・常に誠実さを失わず、言行一致の気概がある
引用元:アクセンチュア/求める人材像
これらの情報をまとめると、以下のような人物がアクセンチュアに向いているでしょう。
ESを書く時や面接時には、自分が以下の人物像に合致していることをアピールすることが大事です。
●自らの考えをはっきりと持ち、それを主張することが出来る人
●他人の考えを受け入れられる協調性のある人
アクセンチュアの社風
アクセンチュアの社風について説明していきます。Webサイト上で強調されていることは、[仲間意識の高さ]と[風通しのよさ]です。
コンサルティング会社の人間関係がドライなイメージとは違い、[教えることが好きな社員]が多いことをアピールしています。
相手を蹴落としてでも業績を競い合って、のし上がっていくというよりも、協調性を重視してチーム全体の利益になるようなことを大切にしていることがわかります。
そしてアクセンチュアが企業風土を表す言葉として掲げているのが、『Think straight, talk straight』という言葉です。
これは、どの階級の社員でも考えたことを率直に、且つフラットに物事を議論することができるということで、このことから風通しの良い社風であることがわかります。
参照元:アクセンチュア/ドライで冷たい社風?激務ってほんと?配属ガチャって実際どう?アクセンチュアの新卒採用担当がお答えします!
早稲田ウィークリー/【アクセンチュア編】人事&若手社員に直撃! 業務内容や社風、面接のポイント
アクセンチュアの選考フロー
上図はアクセンチュアの新卒採用の選考ルートです。アクセンチュアでは、職種ごとの採用を実施しておりそれぞれ選考フローは異なります。
希望職種の詳しい選考フローが知りたい方は、アクセンチュア採用Webサイトにてご確認ください。
アクセンチュアの選考対策
ここではアクセンチュアのインターンと本選考、それぞれの選考で実際に問われた質問などを過去の選考通過者のESの内容をもとに紹介します。
「もし同じ質問を聞かれたら自分だったらどう答えるか?」と自身の回答を考えながらご確認ください。
アクセンチュアのインターンシップ選考
2025年度のインターンシップ情報はまだ公開されていませんが、昨年度のインターンシップのエントリーシートでは、「チームで課題に取り組んだ経験」や「インターンシップを通して学びたいこと」が主に聞かれています。
これらの質問の回答例を紹介しますので、是非参考にしてみてください。
◯◯サークルにおいて、チームの団結力向上を目指し2年生でアイデアを出し合っていた際、全部員が交流できる企画がないことに気づいた。そこで、全学年が深く交流できる機会を作ることを提案した。そして、率先して企画について提案書を作成し、プレゼンを行った。内容はイベントは参加者が準備せずとも楽しめて、なるべく退屈しない内容を重視した。そして2年生全員を巻き込んでアイデアを練り、最終的に◯◯をテーマにしたクイズ大会やミニゲームを企画した。またサークル内での告知も行い、◯◯割の部員を呼び込むことができた。
結果イベントは大成功で、参加者からは次回の開催を望む声も多く挙がった。この経験から、自ら声を挙げて行動を起こしたことで、結果サークル全体の団結力を向上させることができ、また自身も大きな成功体験を得ることができた。
→設問で問われている内容に対して、明確に答えられています。自分がチームの中でどのような役割、立ち位置かを考えながら書くと良いでしょう。
引用:Unistyle/インターンシップ選考通過者ES(25卒)
1つ目はコンサルタントに必要な論理的思考力である。2つ目は貴社の社風である。1つ目に関して、自身の強みである原因を深掘りし課題を解決する力を活かして、将来コンサルティング業務を行いたいと考えている。私はこの力を活かし、受験生20名のオンラインチューターとして、生徒の根本原因に対して工夫を重ねてアプローチした結果、担当生徒の8割を第一志望合格に導くことができた。貴社インターンシップを通じて、コンサルタントに必要な論理的思考力や課題解決力をさらに伸ばしたい。コンサル業務を体験し、貴社で活躍する社員の方からフィードバックをいただけるため、自己成長できる最良の環境であると考える。
2つ目に関して、私は将来自分の力を活かして企業・社会に貢献したいと考えている。戦略コンサルティングは企業の課題解決を通じて業界に変革をもたらすことができるため、社会貢献性が高いと認識している。貴社は変化に柔軟に対応し、ビジネス改革を実現することで業界を牽引してきた。実践的なワークや社員の方との交流を通じて、業界の先頭に立つ貴社の社風を体感したい。
→インターンシップに参加して何を得たいかについて、自分なりの目標を持っていることが文章から伝わってきます。
引用:Unistyle/インターンシップ選考通過者ES(25卒)
アクセンチュアの本選考
次にアクセンチュアの本選考の対策を、選考フロー毎に紹介していきます。
■本選考を通過した志望動機
自身の就活軸とアクセンチュアが如何にしてマッチしているかについて、論理的に説明することが重要です。
以下の志望動機の例を参考にして、自分らしさが伝わる志望動機を考えましょう。
この理想は、私の「自分の持つ能力を用いて、日本経済の発展に貢献したい」という就職軸に由来する。この軸から、私は企業に①早期から自分の能力が活用できること、②実感をもって日本経済の発展に貢献できること、を求めている。貴社の持つ「Think Straight, Talk Straight」という社内文化により、若手から自分の能力を発揮する機会が多くあるという点で早期から私の能力が活用できると感じている。
また、特定業界に特化せず、様々な企業の課題解決に関わり、テクノロジーを用いて戦略策定から実装支援までを行う貴社の業務内容は、実感を伴って日本経済への貢献が可能だと考えている。以上の点は、貴社のユニークなものであると考え、貴社を志望している。
→自身の就活軸と志望動機に一貫性があります。さらに、アクセンチュア独自の強みとリンクさせることで志望動機に深みを持たせています。
長期インターンを経験した際、業務効率化システムを導入したことで、新しい業務に力を入れることが出来た。同様に、企業には削ることのできる単純業務が多く存在している。その業務を効率化することで、新たな挑戦ができると考える。また、この目標の実現のために多角的な視野や幅広い経験が必要だと考える。
貴社は、スピーディー且つ最適なサービスを提案することで、98%の継続率を誇っている。その中で、1.立案から実行まで一気通貫して取り組むことで得られる幅広い経験、2.世界中の知識を活用し、グローバルなメンバーと関わる機会が頻繁にある中で得られるグローバルな視野を身に付けることが出来る。貴社のプラットフォームを活かして、日本企業が持つそれぞれのバックグラウンドに寄り添い、最適なサービスや新しい価値を提供して挑戦を支えたい。
→自分が仕事を通して成し遂げたいことのためには、アクセンチュアが一番良い環境であるということが伝わってくる文章です。
■グループディスカッション
アクセンチュアの選考過程では、グループディスカッションも実施されます。以下で本選考レポートの抜粋を紹介しますので、参考にしてみてください。
– 学生の人数: 5人
– 面接会場: オンライン
– 面接時間: 約80分(GDは35分)
– 質問内容: とある大学の入学者数向上施策についてのディスカッション
– 面接の雰囲気: コミュニケーションが取りやすい雰囲気
– 面接感想: 各メンバーの意見を尊重しつつ、議論に貢献する意見を出すことが求められました。
グループディスカッション対策についてさらに知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
そのため、この記事を読むことで通過率を上げるための糸口を見つけることができるかもしれません。
■面接
以下では本選考レポートの一部を抜粋し、面接でどのようなことが聞かれたか紹介していきます。想定される質問に対して、自分らしい答えを言えるように準備しておきましょう。
– 学生の人数: 1人
– 面接会場: オンライン
– 面接時間: 約45分
– 質問内容: ケース面接と人物面接があり、特に学生時代に力を入れたことや志望動機について詳しく聞かれました。
– 面接の雰囲気: 和やかで話しやすい雰囲気
– 面接感想: 思考時間と発表時間が十分にあったため、回答と発表を丁寧に行うことができました。
参照元:Unistyle/本選考通過者選考レポート(24卒)
参加者:学生1 社員1(マネージャー)
場所: オンライン
内容:ケース面接テーマは、アフターコロナで大学は引き続きリモートでの授業を続けるべきか否か
人物面接では志望動機などを軽く聞かれた。
参照元:Unistyle/本選考通過者選考レポート(24卒)
まとめ
本記事では、アクセンチュアの企業研究と題して事業内容から選考対策まで紹介してきました。
内定を獲得するためには企業を深く理解し、自分の能力や特性と企業がマッチしている部分を紐づけていく必要があります。
そのため企業研究だけでなく、自己分析や選考対策もバランスよく進めていきましょう。
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