●業界研究を通して得た情報はノートにまとめ[業界研究ノート]を作成するなどして、いつでも見返せる状態にしておくと良い。
●業界研究ノートを作成する際は、項目を揃えてまとめることで、複数の業界の比較がしやすい状態にすることを意識する。
就活生の中には、いざ業界研究をやろうと思っても「結局何をすればいいの?」「何を調べたらいいの?」と、具体的な行動が浮かばないという人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、上記のような悩みや疑問のある就活生に向けて[業界研究の目的]や[業界研究で調べるべきこと]を紹介します。
これから業界研究を進めようと考えている就活生は是非参考にしてください。
業界研究の目的を理解しよう!
業界研究とは[様々な業界に関する情報を集め、業界ごとの特徴を理解すること]です。
具体的には、業界のビジネスモデルや動向から特徴・規模感・将来性・成長性などを理解し、自分がどのような業界・職種・企業で働きたいかを考えるための作業です。
しかしただなんとなくで業界研究をおこなってもあまり意味はありません。
効率よく業界研究を進めていくためにも、まずは[業界研究をおこなう目的]を理解しましょう。
志望業界の知識を得て選考対策に活かすため
業界研究を通して、志望業界の理解を深めることができると、自分の言葉でその業界を志望する理由を伝えられるようになり、企業に効果的にアピールできることが期待できます。
例えば履歴書やESだけでなく面接においても頻出問題である[志望動機]では、自分がその業界・その企業で成し遂げたいことを伝えます。
しかし業界のビジネスモデルや業務内容、企業の立ち位置などを理解できていなければ、説得力のある志望動機を作成することは難しいでしょう。
加えて説得力の欠けた志望動機では、「本当にこの業界で仕事がしたいと思っているのだろうか…?」「この業界でなくてもよさそう…」と企業側に不信感を持たれてしまう可能性があります。
また就活における頻出質問である[自己PR]も同様です。自己PRでは、自分の強みを業務のどんなところで活かすことができるのかを伝える必要があります。
このように、その業界・企業の業務内容が正しく理解できていなければ、「その強みは自社では活かせないな…」「他の業界の方が合うのではないか…」など、企業側に十分なアピールができなくなってしまうのです。
自分が興味のある業界を絞るため
業界研究は[興味がある業界]もしくは[志望業界]の知識を深めていくためにも欠かせません。
業界研究をおこなうと各業界の特徴を理解することができ、その業界に抱いていたイメージを再確認したり、イメージとは違う点について認識を改めたりすることができるでしょう。
このように業界研究をおこなうことは、視野を広げることにも繋がります。
例えば、初めは「自分はこの業界にしか興味がない!」と思っていても、業界研究を通して業界について深く知っていくうちに、「業界は違うけど、業務内容が似てる!」「この業界じゃなくても、自分のやりたかったことができるんだ!」など新たな発見があるかもしれません。
初めから自分の選択肢を狭めてしまうのは非常にもったいないため、様々な業界について広い視野で学び、自分に1番合う業界を選んでいきましょう。
業界研究は何を調べればいい?
業界研究では[業界の全体像][業界ごとの特徴][業界の将来性・安定性][その業界に向いている人]、少なくともこの4つを必ず調べるようにしてください。
以下ではそれぞれの項目を知っておくことが重要な理由を詳しく紹介していきます。
業界の全体像
まずはどのような業界が存在するのか、[業界の全体像]を把握するところから始めましょう。
全体像が見えてくると、「どのような業界に興味があるのか?」「興味がある業界にはどういう共通点があるのか?」を見つけることができるようになります。
また世の中にある業界の多くは以下の5つに分類することができます。
上記のような分類を活用し、[ものをつくる]ことに興味があるのであれば、食品業界・飲料業界・自動車業界、[サービス・情報を提供する]ことに興味があるのであれば、ホテル業界・教育業界・コンサル業界といったイメージで、自分の興味のある業界を絞っていきましょう。
業界ごとの特徴
気になる業界が絞れたら、次はその業界の特徴を理解し、具体的に何をしている業界なのかを調べていきましょう。
その際、[業界のビジネスモデル]を調べるようにしてください。ビジネスモデルとは『会社が利益を生み出すための仕組み』のことを指します。
ビジネスモデルの理解を深める際は、以下の項目について調べてみてください
- どのようなサービス・商品を提供しているのか?
- 顧客は誰か?
- どのように営業をしているのか?
自分の気になる業界がどのようなビジネスモデルなのかを理解していると、企業選びの際に参考になるでしょう。
どんな商品・サービス?
まずその業界では、どのような商品・サービスを扱っているのかを知りましょう。
例えば、同じ[ものをつくる業界]であっても、食品業界では[もの]を扱っており、自動車業界では[自動車]を扱っています。
また同じ[ものを売る業界]の中でも、商品(有形商材)を扱う業界・サービス(無形商材)を扱う業界があります。
このように同じ分類に属する業界であっても、業界によって扱っている商品・サービスは異なるため、まずは気になる業界が扱っている商品・サービスを確認するようにしましょう。
面接では就活生が自社について調べているかチェックするために、業界の特徴や扱っているサービスについて質問する場合があります。
そのため業界研究をする際は、面接で聞かれても困らないよう志望企業の商品・サービスの理解を深めておきましょう。
顧客は誰?
商品・サービスを提供する顧客を大きく分けると[法人][個人]の2つに分類することができ、法人を顧客とする企業は[BtoB企業]、個人を顧客とする企業は[BtoC企業]と呼ばれています。
例えば[自動車業界]で言うと、部品メーカー同士でやり取りをする企業(toB企業)もあれば、完成した自動車を一般のお客様に販売している企業(toC企業)もあるといったイメージです。
このように[BtoB企業]と[BtoC企業]では、仕事内容や求められるスキル・素養が異なります。
これらの情報は、自分がやりたい仕事をみつける際の重要な指標となるため、必ず把握しておくようにしてください。
どのように営業している?
基本的に商品やサービスを提供するのは一般的に営業の役割です。
業界によって営業手法は異なり、既に取引のある顧客を訪問するタイプの営業や、新規の顧客に訪問するタイプの営業など様々な方法があります。
そのため特に営業職での選考を進んでいる就活生は、各業界の営業担当の働き方については必ず調べておきましょう。
業界の成長性・安定性
志望企業を決める上で、業界の将来性や安定性は誰しも気になるところだと思います。将来性がない業界にいきたいという方は少ないですよね。
そんな企業の将来性は、業界を取り巻く市場の動きや業界動向に左右されると言っても過言ではありません。
そのため志望業界の大手企業の売上高・営業利益、事業拡大の展望、技術革新の動き、市場規模といった『業界動向』を調べ、その業界の今後の将来性などを予測するようにしてください。
その業界に向いている人
ここまでで自分の志望企業が見えてきた人は、[志望業界の中で求められる素養や人物像]を調べるようにしてください。
例えばホテル業界であればコミュニケーション力がある人や語学が堪能な人、金融業界であれば分析力がある人や数字に強い人、などと業界ならではの求められる素養や人物像を知ることによって、自分がその業界に合っているかどうかを判断することができるでしょう。
業界研究をおこなったらノートにまとめよう!
どんなに丁寧に業界研究をおこなったとしても、それが就活の中で活かせなければ意味がありません。
業界研究を通して得た情報は、項目を揃えた上でノートにまとめるなどしていつでも見返せる状態にしておきましょう。
また上記で調べた業界の特徴・ビジネスモデル・動向などを踏まえて[自分が魅力に感じた点や懸念に感じた点]も合わせて記載しておきましょう。
このように項目を揃えた上で調べた内容や自分の所感をまとめることができると、複数の業界の比較が容易になります。
もしも自分がまとめた内容に自信がない場合は、OG・OB訪問や大学のキャリアセンター、就活エージェントなどを活用して第三者の意見をもらうようにして精度をあげるようにしましょう。
業界研究をおこなう際の注意点
就活生の中には、どれだけ業界について調べても「まだ調べ足りないかもしれない…」と不安になってしまう人もいるでしょう。
業界理解を深めるための情報収集には[終わり]がありません。
ここでは業界研究をおこなう際、気を付けるべき2つの注意点を紹介します。
業界研究の目的を見失わない
業界研究の最終的な目的は[自分に合う企業を見つけること]です。
ただ業界や企業の情報をたくさん集めても、集めただけで終わってしまったら全く意味がありません。
業界研究を通して得た情報をもとに、その業界の仕事は自分に合っているのかを考えるようにしてください。
そのため繰り返しになりますが、業界研究を通して得た情報はノートにまとめ、いつでも見返せるようにしておきましょう。
その際、各業界同じ項目を調べまとめておくと、簡単に業界の特徴が比較できたり共通点を見つけたりすることが可能になるでしょう。
時間をかけすぎない
業界研究はあくまでも[自分に合った企業を見つけるための指標]の1つです。
業界研究では時間をかけすぎないよう、全部の業界をまんべんなく調べるのではなく、自分が興味を持った業界のみに絞って情報収取をするようにしましょう。
また業界の情報を集めることだけに必死になってしまうと、その他の選考対策が疎かになってしまう可能性があります。
上記のような状況に陥らないようにするため、業界研究をおこなう際はあらかじめ調べる項目を決めるなどして、効率よくおこなうことを意識してください。
自分に合った業界がわからない時は就職エージェントに相談しよう!
- 「興味のある業界がバラバラすぎる…」
- 「自分に合った業界がわからない…」
- 「業界研究をやってみたけど、内容があっているかわからない…!」
[業界研究]という選考フェーズ1つ切り取っても、上記のように就活に関する悩みは人それぞれです。
就職エージェントneoでは、就活生1人ひとりと個別面談を実施し就活状況のヒアリング後に、その学生の就活状況にあったアドバイスを実施しています。
そのため業界研究に不安がある就活生は、個別面談の中でその旨を伝えてみてください。
個別面談の中でアドバイザーが業界に関する不明点に回答してくれるだけでなく、あなたの希望に近い業界や企業を提案してくれるでしょう。
また就職エージェントサービスは、就活生が無料で活用することが可能です。
自分1人で業界研究をおこなうのは難しい・自分に合った業界がわからないという就活生は是非活用を検討してみてください。
また就職エージェントのサービス詳細に関しては以下の記事で紹介していますので、是非合わせてご確認ください。
本記事では、就活エージェントのサービス内容の紹介やエージェントを選ぶ際のポイント、エージェントの効果的な活用方法について解説をしていきます。